バイオフォトニック・フィードバック制御装置及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】特許第4568578号(P4568578)
(24)【登録日】平成22年8月13日(2010.8.13)
(45)【発行日】平成22年10月27日(2010.10.27)
(54)【発明の名称】バイオフォトニック・フィードバック制御装置及び方法
(51)【国際特許分類第7版】
A61B 5/00 G01N 21/65 G06F 17/60
【FI】
A61B 5/00 M A61B 5/00 102 C G01N 21/65 G06F 17/60 126 W
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2004−315830(P2004−315830)
(22)【出願日】平成16年10月29日(2004.10.29)
(65)【公開番号】特開2005−230522(P2005−230522A)
(43)【公開日】平成17年9月2日(2005.9.2)
【審査請求日】平成17年10月18日(2005.10.18)
(31)【優先権主張番号】60/546112
(32)【優先日】平成16年2月19日(2004.2.19)
(33)【優先権主張国】米国(US)
(31)【優先権主張番号】10/865740
(32)【優先日】平成16年6月10日(2004.6.10)
(33)【優先権主張国】米国(US)
(73)【特許権者】
【識別番号】504403286
【氏名又は名称】ニュースキン インターナショナル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NuSkin International,Inc.
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84601 ユタ州 プロボ ウェスト センター ストリート 75 ワン ニュースキン プラザ
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】ジョン フラリック
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84103 ユタ州 ソルト レイク シティー エイ ストリート 442
(72)【発明者】
【氏名】デビッド エル. ブライター
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84058 ユタ州 オレム ウェスト 800 サウス 326
(72)【発明者】
【氏名】ジャック ピーターソン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84604 ユタ州 プロボ ノース 2040 ウェスト 1480
(72)【発明者】
【氏名】ミンディ ギルバート
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84062 ユタ州 チェダー ヒルズ シルバー レイク ドライブ 9161
(72)【発明者】
【氏名】ライアン ニューマン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84651 ユタ州 エルク リッジ ノース アメリゴ レーン 420
(72)【発明者】
【氏名】ジョエル エリクソン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84660 ユタ州 スパニッシュ フォーク シーニック ドライブ 1007
(72)【発明者】
【氏名】マービン ディステル
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84601 ユタ州 プロボ ウェスト センター ストリート 75 ワン ニュースキン プラザ ニュースキン インターナショナル インコーポレイテッド内
(72)【発明者】
【氏名】スコット ファーガソン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84660 ユタ州 スパニッシュ フォーク サウス 2250 イースト 1419
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス スチーブンソン
【住所又は居所】アメリカ合衆国 84655 ユタ州 サンタクイン サウス 500 イースト 331
【審査官】荒巻 慎哉
(56)【参考文献】
【文献】特表2003−507088(JP,A)
【文献】特表2003−530184(JP,A)
【文献】国際公開第02/043585(WO,A1)
【文献】特開2003−108679(JP,A)
【文献】特許第3110017(JP,B2)
【文献】特開2003−178142(JP,A)
【文献】特開2004−008573(JP,A)
【文献】特開平10−295651(JP,A)
【文献】特開2000−126138(JP,A)
【文献】特開2005−052232(JP,A)
【文献】特表2007−504443(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
G01N 21/65
G06Q 50/00
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(57)【要約】
【課題】 オンライン制御、及びデータベース収集、並びにコンピュータによる検出、追跡及びフィードバック制御するシステムの管理を行なうプロセス、装置、及び方法を提供する。
【解決手段】 システム60は、皮膚又は他の組織に対するラマン散乱効果によって栄養素をテストして、その皮膚に含まれるカロチノイド又は他の栄養素の含有量を求める。栄養素の血中濃度は時間経過と共に大きく変化するが、皮膚組織はそのような栄養素を時間に渡って平均する。皮膚及び他の組織を光でスキャンすることにより、皮膚に蓄積されたカロチノイド又は他の栄養素を、皮膚のこれらの栄養素のラマン散乱効果に基づいて正確に測定する。正しく校正されたバイオフォトニック・スキャナからスコアが生成されて、検出栄養素(例えばカロチノイドのような)の平均実効摂取量を反映することができる。
【選択図】 図4
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体の生体組織から再放射応答のテスト及びテスト・データのオンライン・データ収集及び管理装置であって、
被験体の生体組織に含まれる選択された分子構造からの再放射応答を検出することにより、生体内で測定を非破壊及び非侵襲的に行なう少なくとも1つのテスト・デバイスと、
前記少なくとも1つのテスト・デバイスに動作可能に接続され、信頼度の高い測定を得るための、前記少なくとも1つのテスト・デバイスの動作に関してオペレータにより実行されるべき一連の案内を提供して、被験体の位置決めを行い、測定の分析を提供してスコア関連付けを行なって、前記被験体の生体組織に送出され、かつ前記選択された分子構造に対応する栄養素の摂取レベルに対応するボディ・ディフェンス・スコアを出力データとして決定するようにプログラムされているコンピュータ・デバイスと、
前記コンピュータ・デバイスによる分析を反映した出力データを保存及び処理するために、インターネットを介して離れた場所に前記出力データを送信する通信デバイスと、
前記インターネットを介して、前記通信デバイスを経由して前記コンピュータ・デバイスに動作可能に接続され、複数の被験体に対応する測定を反映する出力データを受信して、該出力データを保存及び処理するサーバと、を備え、
前記サーバは、前記被験体に向けられる前記出力データを前記測定の結果として供給するようにプログラムされている、装置。
【請求項2】
前記コンピュータ・デバイスは、前記テスト・デバイスへの無許可のアクセスを防止するセキュリティ・システムを含むようにプログラムされている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記サーバは、更に前記インターネットを介して複数の被験体に対応するデータを収集及び管理するデータベースを組み込むようにプログラムされ、複数の前記コンピュータ・デバイス及び該複数のコンピュータ・デバイスに接続される複数のテスト・デバイスは、任意の時点及び場所で動作し、前記データベースは前記被験体を追跡するようにプログラムされ、前記データは各被験体に対応している、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
インターネットを介してテスト個体群を栄養素レベルに関して遠隔的に追跡し、かつ制御する方法であって、
被験体の化学成分を非破壊に、かつ非侵襲的に測定するのに有効なテスト・デバイスをオペレータに対して設けること、
信頼度の高い測定を得るために、前記テスト・デバイスの動作に関してオペレータにより実行されるべき一連の案内をオペレータに提供して、被験体の位置決めを行うようにプログラムされたコンピュータ・デバイスを設けること、
オペレータによって、前記被験体に含まれる化学成分の検出による前記化学成分からの照射応答を非破壊、かつ非侵襲的に測定すること、
前記コンピュータ・デバイスで測定を分析して、前記被験体に含まれる化学成分に対応する前記被験体の比較栄養素レベルを決定すること、
前記インターネットを介して、離れた場所に位置するサーバに前記分析を反映したデータを送信して、該データを保存及び処理すること、
前記分析を反映した前記データの処理を行なって、前記測定の結果について被験体のボディ・ディフェンス・スコアを出力として供給することであって、前記ボディ・ディフェンス・スコアは、前記サーバに格納された以前の測定データを用いたスコア関連付けに部分的に基づいた相対値である、前記供給すること、
前記インターネットを介して、前記テスト・デバイスを用いて測定を前記サーバにより制御すること、を備える方法。
【請求項5】
前記インターネットを介して、本方法に従ってテストされる被験体に向けられる栄養補給剤の管理に対応する報酬を追跡し、分析し、送信することを更に備える、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記コンピュータ・デバイスは、前記テスト・デバイスへの無許可のアクセスを防止するセキュリティ・システムを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記インターネットを介して前記データベースを管理して、複数の被験体に対応するデータを収集及び管理することを更に備え、複数の前記コンピュータ・デバイス及び該複数のコンピュータ・デバイスに接続される複数のテスト・デバイスは、任意の時点及び場所で動作し、前記データベースは、前記被験体を追跡するようにプログラムされ、前記データは各被験体に対応する、請求項6に記載の方法。
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【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデジタル・コンピュータ及び光スキャナに関し、特に、コンピュータによりターゲットとする栄養素生物による摂取をタイミング良く検出、追跡及びフィードバック制御する新規な装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器システム及び光計測システムは広範囲に渡り、かつ種々の形態を有する。システムは、無線周波数範囲におけるレーダ・シグネチャ、赤外線シグネチャ、及び他のスペクトル・シグネチャに基づいて光学系の検出を行なうためのものである。
【0003】
光学系及び検出器の技術領域では、2001年3月20日に発行されたゲラーマン(Gellerman)他による米国特許第6205354号明細書には、カロチノイド及びそれに関連する化学物質及び生体組織を非侵襲的に測定する方法及び装置が記載されている(特許文献1)。上記特許は本明細書において参照することにより本発明の開示に含まれる。ゲラーマン他による方法及び装置により、カロチノイド濃度の非侵襲的で、高速の、正確な、かつ安全な判定が可能になり、疾患の危険性、又は体内のカロチノイド又は他の酸化防止剤化合物の濃度のような症状を示すマーカーに関する診断情報を提供することができる。共鳴ラマン分光法及び共鳴ラマン分光装置を使用して、組織のカロチノイド及び同様な物質の濃度を測定することができる。
【0004】
レーザ光は、着目する組織に振り向けられる。散乱光のほんの一部が非弾性的に散乱されて、入射レーザ光とは異なる周波数のカロチノイドラマン信号が生成される。ラマン信号は、収集され、フィルタリングされ、測定される。結果として得られるラマン信号を分析して、バックグラウンド蛍光信号を取り除き、その結果を表示し、さらに既知の校正標準と比較する。
【特許文献1】米国特許第6205354号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
オンライン制御、及びデータベース収集、並びにコンピュータによる検出、追跡及びフィードバック制御するシステムの管理を行なうプロセス、装置、及び方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるシステム及び方法は、種々のコンピュータ・システム間の制御を行ない、これらのシステム間で通信を行なうシステムを提供する。システムは、レーザ照射及び検出システム制御装置、及び検出器の信号を処理するコンピュータを含む。システムはデータを採取し、エラーを除き、バックグランド・ノイズを補償し、データを曲線にフィッティングし、データを報告し、そしてデータのデータベースを管理する。
【0007】
コンピュータをプログラムして、レーザ・スキャナ及び検出システムを制御するとともに、ソフトウェアを使用して、オペレータへの指示及びオペレータからの指示を制御して、オペレータに求められる習熟レベルを最小化することができる。すなわち、多くの機器が、本発明が係わる科学分野において高度に習熟した当業者が使用できるように高精度に構成される。また、相当複雑であり、従って操作を行なうには科学及びハードウェアの両方に関して高レベルの技能及び知識を必要とする多くの機器が、非常に初歩的な制御によって操作することができる。本発明による方法及び装置では、レーザ・スキャナに接続されるコンピュータに組み込まれるユーザ・インターフェイスにより、専門外で、技能を持たないオペレータが簡単に操作を行なうことができる。
【0008】
従って、スキャナはマスター又はホスト・コンピュータに供給されるデータを採取し、そのデータを処理して、被験体の皮膚のラマン散乱応答の強度を、特定スペクトル帯域のレーザ光を照射した結果として求める。従って、コンピュータはデータを処理し、ユーザ又はオペレータに対して被験体の皮膚の含有物に関する表示を行なう。例えば、カロチノイド濃度を直接判定するか、又は前のスキャン結果及び後続のスキャン結果と比較することができるスコアとして相対的に判定することができる。
【0009】
マスター・コンピュータはデータを記録し、データを中央コンピュータにアップロードする。例えば、直接リンク又はワールド・ワイド・ウェブリンクを通して、マスター・コンピュータは一つ以上のスキャン・サイクルで得られるデータを中央コンピュータにアップロードする。従って、多くの被験体を長期間に渡って追跡して、データベースに記録することができる。中央コンピュータ装置は、被験体、オペレータ、栄養補給剤の販売員、組織、エンティティ、及び個人を追跡することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図に示す本発明によるシステム及び方法の実施形態に関する次の詳細な記載は、請求するところの本発明の技術範囲を制限するためのものではなく、本発明による現時点で考えられる実施形態の一例を単に表わしたものに過ぎない。同じ構成は図を通じて同じ参照番号で示す。
【0011】
図面は本発明による代表的な実施形態のみを描いているので、これらの図面が本発明の技術範囲を制限すると考えられてはならない。
本明細書で記載する機能ユニットの多くは、モジュール、実行ファイル、システム、サーバなどと称して、特に、これらのユニットの実施形態の独自性を強調する。例えば、モジュールはソフトウェアに組み込んで、種々のタイプのプロセッサが実行できるようにする。実行コードによって特定されるモジュールは、例えばコンピュータ命令の一つ以上の物理ブロック又は論理ブロックを含み、これらのブロックは、例えばオブジェクト、プロシージャ又は関数として構成される。いずれにせよ、特定されるモジュールの実行ファイルは物理的に共に配置される必要は無いが、異なるロケーションに保存される異種命令を含むことができ、これらの命令が論理的に結合すると、モジュールを含むことになり、モジュールの目的を達成する。例えば、実行コードのモジュールは単一命令又は多くの命令とすることができ、そして数々の異なるコード・セグメント、異なるプログラム、及び数々のメモリ・デバイスに渡って分布させるようなこともできる。
【0012】
モジュール群はハードウェアに電子回路として組み込むこともでき、この場合、電子回路は、カスタムVLSI回路、及び論理チップ、トランジスタ又は他の個別素子のような市販の半導体を含む。一つのモジュールは、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ、プログラマブル・アレイ・ロジック、又はプログラマブル・ロジック・デバイスなどのようなプログラム可能なハードウェア・デバイスに組み込むこともできる。
【0013】
同様に、オペレーショナル・データは、本明細書ではモジュール内に特定し、かつ示すことができ、そして、適切な形でも具体化し、適切なタイプのデータ構造内でも構成することができる。オペレーショナル・データは、単一データ・セットとして収集するか、又は異なる記憶装置を含む異なるロケーションに渡って分布させることができ、さらに、少なくとも一部、単に電子信号としてシステム又はネットワークに取り込むことができる。
【0014】
図1を参照すると、装置10は本発明を、プロセッサ12(CPU12)を含む一つ以上のノード11(クライアント11、コンピュータ11)で実行する。全てのコンポーネントは単一ノード11に含まれるか、又は互いに離れた複数のノード11,52に含まれる。CPU12は動作可能な形でメモリ・デバイス14に接続される。メモリ・デバイス14は、ハード・ドライブ又は他の不揮発性記憶装置16、リード・オンリー・メモリ18(ROM18)、及びランダム・アクセス(そして、普通は揮発性)メモリ20(RAM20、即ちオペレーショナル・メモリ20)のような一つ以上のデバイスを含む。
【0015】
装置10は、ユーザから、又は別のデバイスから入力を受信する入力デバイス22を含む。同様に、出力デバイス24はノード11内に設けられるか、又は装置10内でアクセスすることができる。ネットワーク・カード26(インターフェイス・カード)又はポート28を設けてネットワーク30のような外部デバイスとの接続を行なう。
【0016】
内部では、一つのバス32又は複数のバス32が、プロセッサ12、メモリ・デバイス14、入力デバイス22、出力デバイス24、ネットワーク・カード26及びポート28を動作可能な形で相互に接続する。バス32はデータ・キャリアとみなすことができる。従って、バス32は多くの構成で具現化することができる。可視光、赤外線、及び無線周波数による有線通信、光ファイバ通信、無線電磁通信を同様に必要に応じてバス32及びネットワーク30として実現することができる。
【0017】
入力デバイス22は一つ以上の物理的実施形態を含むことができる。例えば、キーボード34を、マウス36又はペン入力パッド37と同じようにユーザとの対話処理に使用することができる。タッチ画面38、電話39、即ち通信回線39を使用して他のデバイス又はユーザ等との通信を行なうことができる。同様に、スキャナ40を使用してグラフィック入力を受信することができ、これらの入力は他のフォーマットに変換されるか、又は変換されなくてもよい。ハード・ドライブ41即ち他のメモリ・デバイス41は、ノード11内に配置するか、ネットワーク30の他のノード52(例えば52,54など)内に配置するか、或いは、別のネットワークを経由する形で配置するかに係わらず、入力デバイスとして使用することができる。
【0018】
出力デバイス24も同様に、一つ以上の物理ハードウェア・ユニットを含むことができる。例えば、通常、ポート28を使用して入力を内部に受け入れ、そして出力をノード11から送出する。いずれにせよ、モニター42はプロセス中にユーザに対して出力を行なって、ユーザへのフィードバックとするか、又はプロセッサ12とユーザとの間の双方向通信を支援する。プリンタ44、ハード・ドライブ46又は他のデバイスを使用して情報を出力デバイス24から出力する。
【0019】
一般的に、ノード11の接続先となるネットワーク30は、ルータ48を介して別のネットワーク50に接続される。通常、2つのノード11,52は、ネットワーク30に位置するか、隣接ネットワーク30,50に位置するか、又は複数のルータ48及び複数のネットワーク50により相互接続ネットワークの個々のノード11,52として分離することができる。個々のノード52(例えば11,48,52,54)は種々の通信機能を有することができる。
【0020】
一実施形態では、最小限の論理機能が全てのノード52で利用することができる。ここで、個々のノード11,48,52,54のいずれをも、これらを一括してノード11又はノード52と呼ぶことができることに留意されたい。各ノードは、他のコンポーネント14〜46をどのような形でも配置することができる構成のプロセッサ12を含む。
【0021】
ネットワーク30は一つ以上のサーバ54を含む。サーバを使用してネットワーク30の他のノード52の、実用的であればどのような数のファイル又はデータベースなどに対しても管理、保存、授受、伝送、アクセス、更新などを行なうことができる。通常、サーバ54にはネットワーク30の全てのノード11,52からアクセス可能である。いずれにせよ、通信、アプリケーション、ディレクトリ・サービスなどを含む他の特殊機能は、個々のサーバ54又は複数のサーバ54により実行される。
【0022】
一般的に、ノード11はネットワーク30を通してサーバ54、ルータ48又はノード群52と通信する必要がある。同様に、ノード11は相互接続ネットワークの別のネットワーク(50)を介して数々のリモート・ノード52と通信する必要がある。同様に、個々のコンポーネント12〜46は互いに通信する必要がある。通信リンクは普通、どのようなデバイス・ペアの間にも設けられる。
【0023】
図2を参照すると、一実施形態では、システム60は種々のハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素を含むことにより、管理構造の販売、追跡、報酬の追跡及び実施、消費者に対するテスト及び動機付け、許諾料支払の割当て及び報酬、及び栄養剤の配送を統合した形で実行することができる。一実施形態では、システム60はインターネット62との接続を行なうのに適したハードウェア及びソフトウェアを含むことができる。例えば、インターネット・サービス・プロバイダ64は、インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)インターフェイス66を通してシステム60との接続を行なうことができる。別の構成として、又は上の構成に加えて、電気通信インターフェイス68は、従来の電気通信ネットワーク69との接続を行なうことができる。いずれかの場合又は両方の場合において、システム60は顧客、オペレータ、販売業者、管理者、供給業者などのネットワークとの通信を可能にする。
【0024】
データベース・システム70は、多数のモードのいずれかで動作するように構成することができる。例えば、オブジェクト指向のデータベースは、実行ファイル及び属性(オペレーショナル・データ)の両方を、特定の機能、目的、又はエンティティなどに関連する単一のオブジェクトに組み込む。同様に、リレーショナル・データベースは、独立した実行ファイル又はデータベース・エンジンが収集し、かつ管理するテーブルに基づいて動作する。
【0025】
データベース・エンジン72がデータベース・レコード74から独立しているか、又はデータベース・エンジン72及びデータベース・レコード74が、それぞれ実行ファイル及び属性としての個々のオブジェクトによって実行することができるようにデータベース・エンジン72が埋め込まれているかどうかは、決定する必要はない。データベース・システム70は、データベース・エンジン72の機能を提供し、このエンジンは、データをデータベース・レコード74に移動させるか、又はレコードから移動させ、そしてデータベース・レコード74のサーチ、インデキシングなどを行なう機能を有する。
【0026】
一実施形態では、サーバ76はその処理がソフトウェア、ハードウェア又はこれらの両方にプログラムされて、本発明に従って操作するオペレータから受信するアップロード・データ・ファイルを処理する。例えば、処理するため、又はデータベース74に直接取り込むために受信するデータファイルは、他のユーザ(顧客、販売業者、オペレータなど)からインターネット62、又は電気通信ネットワーク69を通してサーバ76にアップロードされる。
【0027】
ソフトウェア更新は、システム60との対話を行なうために、又はスキャナ(例えば、図3〜5,7のスキャナ102を参照)を動作させるソフトウェアに必要となる。サーバ78は、更新ソフトウェアを、ダウンロード先であるソフトウェアを利用可能な顧客、特にオペレータ、又は販売業者等のソフトウェアを必要としている人々に供給する。通常、更新ソフトウェアは、サーバ78がオペレータに供給することによりスキャナ102の最新の動作特性を実現する。
【0028】
現時点で考えられる一実施形態では、認証サーバ80は、オペレータに対する認証の管理及び認証の送付を行なって、スキャナ102を使用して権限ある正当なスキャンが行なわれるようにする。すなわち、例えばスキャナに関連する知的財産権は、種々の特許、ライセンス、所有権などが最大の目的とするところである。従って、数々のメカニズムを実行してスキャナ102の正当な利用による収入を得ることができる。例えば、特許権使用料がスキャナ102の使用に基づいて賦課される場合、認証サーバ80は使用を割り当て、追跡し、そして制御して特許権使用料が使用に基づくようにする。
【0029】
マシーンが売却されると、特許権使用料がスキャナ102の売価に基づいて支払われる。従って認証サーバ80は、認証を継続ベースで、又は特定の偶発ベースで割り当てる役割を担う形で操作を行なう。選択するアーキテクチャに依存する形で、サーバ76,78,80は全てデータベース・システム70に接続される。別の実施形態では、データ・ファイル・サーバ76はデータベース・システム70に接続され、そして認証サーバ80と通信することにより、正当な形でその制御機能を実行する。同様に、ソフトウェア更新サーバ78は独立に設置されるか、又はシステム60の他のモジュール又は構成要素に接続されて、種々のサービスの提供、追跡及び会計を統合する。
【0030】
システム82は、実際には別のサーバ81、即ちスタンド・アローン型のハードウェア・システムであるか、或いは単に、認証サーバ80と連携するか、又は認証サーバに組み込まれる実行ファイルの中で具体化される。
【0031】
同様に、サーバ76は認証サーバ80との接続を行ない、この場合、認証サーバ80はゲート・キーピング機能を提供し、そしてサーバ76にファイルをアップロードするために必要な認証を付与されたオペレータにその機能を提供する。従って、様々な接続方式及び制御方式を実行することができる。
【0032】
一実施形態では、サーバ80は、ウェブ・サーバとすることができ、そしてコンピュータ100及びオペレータがサーバ76にアップロードしたファイルをサーバ76からデータベース70に転送する。計画立案システム90は、ソフトウェア、データ、又はこれらの両方を取り込んで、サーバ60の機能提供先の企業のリソースの割当て、管理、追跡及び会計を行なう。
【0033】
企業リソース計画立案システム90は、また、システムの支払い、又は他のリソースの割当てに関する計画、方式又は制御を含むか、又は構築する。システム90は、データベース・システム70に定期的に更新計画を供給する。
【0034】
ロイヤリティ・モジュール92は、特許権使用料の制御を可能にし、そして使用許諾技術に関するデータを供給する実行ファイル、システム・オブジェクト、又はサーバなどとすることができる。例えば、特許権の付与されているスキャナ102の使用に関して特許権使用料を支払わなければならないが、この支払はロイヤリティ・モジュール92が供給し、モジュールに含まれ、モジュールが保存し、構築し、強化し、又は配信するスケジュールによって行なわれる。
【0035】
同様に、手数料システム94は、手数料、ボーナス、及び他の金融支払のスケジュールを含み、構築し、保存し、生成し、割り当て、制御し、配信し、又は強化する。認証サーバ80、許可証配布システム82のみならず、アップロード・データ・ファイル・サーバ76及びソフトウェア更新サーバ78は、システム60に向かって流れ込む、そしてシステムから流れ出す情報データ・リソースを処理する。数量兼系統モジュール87は、販売数量、及び販売業者、オペレータなどのネットワーク間の関係に関する情報を発行し、そして割り当てる役割を担う。
【0036】
ディーラー・ポータル86は、ウェブ・サーバの中で、システム60内のソフトウェア、ハードウェア、又はこれらの両方として具体化される。システム60全体は、単一のコンピュータをホストとし、この場合、各モジュール即ち構成要素は単に、ソフトウェア・アプリケーションのようなプログラム化された機能である。
【0037】
消費者ポータル88は、消費者用のウェブ・ページ89(例えば89a,89b)を発行する。すなわち、消費者ポータル88により、消費者は購入、スキャナ102が実施する種々の商品一覧から得られるスキャン・データ、製品情報、販売業者にコンタクトするための情報などを追跡することができる。消費者ポータル88は、一般的に全ての消費者、許可を受けた特定の消費者、又はこれらを組み合わせた消費者が利用することができるが、どのような消費者による利用を可能とするかの割当ては、ソフトウェア、セキュリティ、所有権等によって決定される。
【0038】
一実施形態では、モデム・サーバ84はモデム・バンクを提供し、これらのモデムによって、電気通信ネットワーク69を通して接続を行なうコンピュータからのアクセスが可能になる。従って、モデム・サーバ84は、システム60内で電気通信インターフェイス、即ち広域ネットワーク・インターフェイス68を介して動作することができる。
【0039】
図3を参照すると、システム60の一実施形態は、電気通信ネットワーク69を介して電気通信インターフェイス68との接続を行なうユーザ・インターフェイス・ホスト100を含む。数々の実施形態では、インターフェイス68は広域ネットワーク(WAN)インターフェイス68と呼ぶことができる。従って、ユーザ・インターフェイス100は、デスクトップ・コンピュータ、ラップトップ・コンピュータのようなコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、又は他のプロセッサとすることができる。ユーザ・インターフェイス100は、スキャナ102の制御及び操作専用のポータブル、デジタル・コンピュータとすることができる。
【0040】
スキャナ102は、本明細書で参照することにより本発明の開示に含まれるゲラーマン他による特許文献1(米国特許第6205354号明細書)に開示されている技術に従って構成することができる。スキャナ102は、適切なスペクトルの照射ビーム103を被験体104に振り向ける。被験体104は、例えば手又は腕の皮膚である。ラマン散乱によって、入力スペクトル103の光の波長からシフトした波長の光がビーム105として戻ってくる。これに応じて、ビーム105がスキャナ102によって検出され、そして、それに応じて検出器からのデータが以下に説明するように処理される。
【0041】
図3に示す実施形態では、ユーザ・インターフェイス・ホスト100は、電気通信インターフェイス68によりシステム60と直接接続される。スキャナがホスト100に供給する情報は、システム60がダイレクト・ライン又はインターネット62を通して受信する。
【0042】
これに対して、消費者コンピュータ106は、インターネット62との接続を行なってシステム60を通して消費者ポータル88にアクセスする。例えば、システム60はインターネット・サービス・プロバイダ64との契約に従って動作して、ウェブ・ページ89を消費者ポータル88からインターネット62を通して発行する。これらのウェブ・ページ89には、消費者が消費者コンピュータ106を通してアクセスすることができる。
【0043】
同様に、例えば栄養剤の販売業者が保有するディーラー・コンピュータ108は、インターネット62との接続を行なってディーラー・ポータル86にアクセスすることができる。ディーラー・ポータル86はディーラー・コンピュータ108に数量兼系統プログラム87又はデータを供給する。図3には、システム60の「最重要構成要素」としてのデータベース70が示されており、このデータベースは、企業リソース計画立案システム90及びロイヤリティ・システム92から情報を受信し、かつ授受する。同様に、データベースは手数料システム94及び消費者ポータル88と情報を授受する。仲介アプリケーション又は仲介接続を必要に応じて実行することができる。
【0044】
図示の実施形態では、ディーラー・ポータル86は手数料システム94との接続を行なって、認証対象の販売業者に、これらの販売業者が認証されるための情報を発行する。数々のセキュリティ方法を通常のシステム60で実行して、セキュリティ・アクセスを受け取る権限を付与されている人によってのみセキュリティ・アクセスが行なわれる。
【0045】
認証サーバ80は、ライン109aを通して電気通信インターフェイス68に接続される。アップロード・データ・サーバ76は、ライン109bを通して電気通信インターフェイス68との接続を行なう。適切な方式及び管理方式を使用して、データフロー、データ処理、及び適切な情報の提供を最適化することができる。
【0046】
図4を参照すると、別の実施形態において、システム60がインターネット62を通しての接続を正確に行なう。すなわち、消費者コンピュータ106及びディーラー・コンピュータ108は、インターネット62にアクセスして、システム60のそれぞれのポータル88,86へのアクセス権を取得する。更に別の実施形態では、消費者コンピュータ106及びディーラー・コンピュータ108は、いずれかが、又は両方が電気通信インターフェイス68を通してシステム60に接続される。
【0047】
図5を参照すると、更に別の実施形態において、システム60が電気通信インターフェイス68を通して一つ以上のユーザ・インターフェイス100aとの接続を行なって、被験体104aをスキャンするスキャナ102aをサポートする。同じトークンにより、ユーザ・インターフェイス・ホスト100bは、インターネット62及びISP64を通して接続を行なって、システム60にアクセスする。多くの人は、適切な対策が施されていないインターネット62がダイレクト・ライン69よりも安全性に欠けると考える。従って、同等の安全性を確保するために、インターネット62を通しての接続には余分のソフトウェア、シグネチャなどが必要になる。
【0048】
図6を参照すると、本発明による方法及び装置はサービス・コア180を含むことができる。システム60を動作させるために、エンティティ・データ182をデータベース70により維持する。エンティティ・データ182は、販売業者、オペレータ、消費者、特許権使用許諾者、製造業者、供給業者、及び他の者に関する情報を含む。関係データ184は、報酬(例えば)の対象となる個人又はエンティティの系統図(例えば、複数段階の販売事業体の間の関係を示す結線など)、ランク(例えば、組織規模、事業内容、生産量などに基づく)を含む。ライセンサー(実施許諾者)及びライセンシー(実施権取得者)、契約、及び他の情報を含む許認可が関係データ184に含まれる。関係データ184は通信及び報酬の際に特に重要である。
【0049】
販売データ186は、情報提示、販売、スキャンなどのようなイベントの日時を含む。同じように、データ186は、製品識別、特定製品の数量、ドル建てに近くなるように正規化した数量、及び販売又は他の活動において着目する種々の期間に亘って蓄積したデータを含む。同様に、販売データ186は、スキャナ識別情報、顧客識別情報、認証番号、販売業者識別情報、及び販売をエンティティ182及び関係184に関連付けるのに役立つ他の情報を含む。
【0050】
数量データ188は、個人及びエンティティの販売業績を判断する際に有用となる全ての情報と考えることができる。関係データ184は、組織における販売業者間の系統関係を含むので、これらの個人の各々に関連する数量データ188は、これらの関係に依存する。例えば、ある販売業者が消費者向け販売業者に直接販売する際の販売業者に対する販売手数料は、通常、同じ販売に対してその同じ販売業者に支払われる手数料よりも高い。
【0051】
いずれにせよ、数量が特定の販売業者又は管理者組織内で増加すると、数量に対する報酬の割合がインセンティブとして増加する。従って、数量データ188は販売データ186の中間情報となり、この情報により報酬方式及び報酬スケジュールに必要な重要情報を特定することができる。数量データ188は、報酬計算方程式の入力、出力又はこれらの両方となり得る。数量データ188は生データとするか、又は販売データ186及び関係データ184の両方を取り入れた中間データとするか、或いはこれらのデータの組合せとすることができる。
【0052】
マーケティングは全世界に亘る活動になってきているので、通貨データ189は重要である。例えば、サービス・コア180では、通貨データ189は、異なる国をカバーする関係データ184により定義される関係を有する個人の間、又は他のエンティティの間における報酬を可能にするために必要である。例えば、アジアには数々の通貨が存在する。同様に、欧州ではユーロへの通貨の統一が試みられているが、欧州には種々の通貨が存在する。
【0053】
いずれにせよ、個人が、旅行がし易くなったことによって、国境及び言語の壁を超えてコンタクトを取り、そして言葉を交わすことは特別なことではなくなっている。従って、ラテンアメリカの国々は一つ以上の国に亘る関係を構築することができる。同様に、米国内の販売業者又は他の者は欧州人、アジア人、アフリカ人、ラテンアメリカ人などとの関係を構築することができる。従って、通貨データ189及びサービス・コア180によって、報酬方式の操作が可能になって、正しい通貨によるクレジット決済を行なうことができる。
【0054】
データ182,184,186,188,189は、データベース70が維持する。プレゼンテーション・システム190は、例えばプレゼンテーション・グラフィック、プレゼンテーション・データを供給し、そして、これらグラフィック、データの書式設定などを行なう。プレゼンテーション・エンジン192をプログラムして、消費者ポータル88又はディーラー・ポータル86への全てのビジターにプレゼンテーション・データ194を供給する。
【0055】
プレゼンテーション・エンジン192はオペレータと対話する。プレゼンテーション・データ194は、書式設定196及びコンテンツ198を含んでもよい。
処理システム200は情報伝送を処理する際に重要となる。例えば、データベース・エンジン72は多くの場合、多数の異なるライブラリ又は他の実行プログラムにおける非常に高度なプログラミングを含み、これにより、データベース・レコード74を取り入れ、出力し、そして管理する。処理システム200に関して現時点で考えられる数々の必要な構成要素には、処理エンジン202が含まれ、このエンジンをプログラムして、財務情報204及びレポート情報206のような情報を処理する。
【0056】
財務情報204は、全ての個人消費者、販売業者、法人組織内の人間、又はエンティティなどに関する生データ、部分処理データ、個人データを含むことができる。同様に、レポート情報206は販売数量、マーケティング提携、及び個人などに関する情報を含むことができる。
【0057】
通常、広い範囲に渡って利用可能なインターネット・システムは、セキュリティ・システム210から恩恵を得る。セキュリティを実行する実行ファイル212即ちアルゴリズム212は、エンティティ及び個人のパスワード、権限、区分又はクラス、情報のクラスなどのようなデータ214に従って動作する。従って、セキュリティ・システム210は、アルゴリズム212を実行して、セキュリティ・システム210が依存するデータ214に従って認証し、取得し、又は動作する。
【0058】
図7を参照すると、ユーザ・インターフェイス・ホスト100即ちホスト100が、システム260としてのスキャナ102と連携して動作する様子が示され、このスキャナにより被験体104の手、腕、又は皮膚の他の部分の検査又は調査が行われる。被験体104は、通常、予想される消費者である。スキャナ102の動作の詳細についてはゲラーマン(特許文献1:米国特許第6205354号明細書)に開示されている。簡易模式図をここに示すことで十分に足りると考える。一般的に、マスター・プロセッサ262は、ホスト・コンピュータ100内のCPU又はプロセッサであってもよい。通常、マスター・プロセッサ262は数々の機能を実現する必要がある。
【0059】
例えば、管理モジュール264は、プロセッサ262上でその機能を実行して、全体のプロセスを管理する。プレゼンテーション190は、プログラムすることにより、ホスト100のプロセッサ262上で動作する。処理システム200は、機能をプロセッサ262にプログラムすることにより、種々の情報を処理することができる。
【0060】
スキャナ102からの主要な技術情報が処理され、そして、ユーザが利用できる情報が提供される。従って、管理モジュール264は、プレゼンテーション情報の順序を管理し、制御機能を取り込んで、スキャナ102から受信する情報、及びユーザ(オペレータ)への入力情報、ユーザからの出力情報を全て処理する。一実施形態では、管理モジュール264は、プロセッサ262のリソースの機能及び割当てのいずれにも関する役割を遂行する。
【0061】
これに対して、ユーザ・インターフェイス・モジュール266は、プレゼンテーション・グラフィック、情報、プロンプトを供給し、そして、ホスト100及びスキャナ102が連携動作するイベント・シーケンスのステップに必要な情報の取込み、送出を行なう。検出器モジュール268には、スキャナ102から入力される情報の処理、及びユーザ・インターフェイス・モジュール266に出力として供給される情報の処理のいずれか、又は全てが割り当てられる。
【0062】
装置10に関しては後で非常に詳しく説明する。いずれにせよ、一般的な前提として、検出器モジュール268は、スキャナ102から入力される情報のデータ処理の役割を担う。ユーザ・インターフェイス・モジュール266は、オペレータに提供され、そしてオペレータから送出される情報に関する役割を遂行する。管理モジュール264は、プロセッサ262の動作を制御し、この制御にはスキャナ102が行なうイベント・シーケンスの制御が含まれ、さらに、このモジュールによってユーザ、ホスト100及びスキャナ102の間のインターフェイスを管理することができる。
【0063】
ユーザ・インターフェイス270は、どのような入力システム及び出力システムも含むことができる。例えば、キーボード、マウス、データ入力デバイス及びデータ出力デバイス、ドライブ、スクリーン、プリンタなど、全てを適切に配置して、オペレータとの対話を行なうための入力デバイス、出力デバイス、又は両方のデバイスとして使用することができる。
【0064】
一般的に、スキャナ102は、適切であればどのような手段を用いることによっても実現することができるレーザ光源272を含む。例えば、レーザは大型レーザ又は小型レーザとすることができる。発光ダイオードはレーザ光を放出する。レーザ光源272は、それ自体又は制御装置274、或いはホスト100の中に制御機能を組み込んだ形である程度の制御を行なう。通常、レーザ光源272はある程度の自律的な低レベルの物理制御を行なう。スキャナ102又はホスト100の他のハードウェアは高レベルの更に別の命令を供給する。
【0065】
最終的にレーザ光源272は、ホスト100をスキャナ102に接続するポート276を通して受信する信号により制御される。モジュール264は制御装置274の入力、出力、又はこれらの両方を処理する。これに対して、レーザ光源272は、ビーム278をダイレクター280に向けて放出する。ダイレクター280は、種々の実施形態では必要とされるか、又は必要とされない。数々の実施形態では、分離ミラーがダイレクター280として動作してビーム278を通過させて、このビームを被験体104に衝突するビーム282とする。
【0066】
ビーム282が被験体104に衝突した結果、再放射ビーム又は散乱ビーム(例えば、ラマン散乱原理に従って)がダイレクター280により向きを変えられたビーム284として戻ってくる。ダイレクター280はビーム284を振り向けると、このビームは検出器288に衝突するビーム286となる。多くの中間経路、スプリッタ、ダイレクター、フィルタ、偏光素子などを設けてビーム278,282,284,286、これらの全ての派生物、又はこれらの構成要素が、必要とする光学条件を満たすことができる。ゲラーマン特許には、スキャナ102を実現する種々の実施形態について更に詳細に記載されている。
【0067】
最終的に、ビーム286は検出器288に衝突し、この検出器がビーム286に含まれるエネルギーの強度及び周波数に対応する表示、即ち信号出力を行なう。レーザ光源272を制御する制御装置274と同じように、検出器288は通常、この検出器288に接続される数々の低位のハードウェア制御装置292を有することにより、スキャナ102、ホスト100、又はこれらの両方の内部に存在する他のハードウェアとの通信が容易になる。
【0068】
検出器288はプリプロセッサ290を通過する信号289を供給する。すなわち、スキャナ102内のハードウェア、ファームウェア、又はソフトウェアにプログラムされることが推奨される高度の機能に応じて、プリプロセッサ290は、検出器288から生の電気信号289として出力される情報についての分析を行なうことができる。通常、プリプロセッサ290は、サンプリング、平滑化、フィルタリングなどのような機能を備える。プリプロセッサ290からの情報は最終的にホスト100、特に検出器モジュール268に送信される。検出器モジュール268は、検出器288において生成されるデータを処理する役割を担う。再び図7を参照すると、この図のシステム260の模式図は機能を論理的にまとめて表わしている。システム260による読み取りを可能にするために、多様な配置の多くの独立コンポーネントを使用して、システム260が必要とする機能を実行することができる。この読取り又は出力は、被験体104のカロチノイド含有量に対応するボディ・ディフェンス・スコア(身体の抗酸化レベル:BDS)として特性化することができる。
【0069】
一般的に、ゲラーマンが開発したデバイスは、皮膚に含まれるカロチノイドを検出するためのものである。いずれにせよ、他のシステム200は、他の組織などを含む被験体104の異なる部分をスキャンすることができる。従って、本発明による装置及び方法の一実施形態は、ゲラーマンの技術をシステム260にスキャナ102として実施するための使用許諾を含むことになるが、他の技術を他の実施形態に適用することもできる。
【0070】
図8を参照すると、スキャナ260の動作方法324は、スキャナ102の電源投入326、即ち起動326を含んでいる。製造中に所定の校正が行なわれるが、フィールド校正328は、各テスト、即ち各電源投入イベント326の際に、或いは定期的に行なうことにより有効に作用する。被験体の提示330は、カッコ内に任意選択ステップとして示す許可証の提示を含むか、又は含まなくてもよい。
【0071】
プロンプト332は、ユーザ、被験体、又はこれらの両方に指示するための種々の命令又は画像を含む。例えば、正しく、かつ信頼度の高いスキャンを行なうために、開始するか、被験体の位置を特定するか、又は被験体の手又は腕を目標位置に横方向に近づける、遠ざける、といった操作の通知はプロンプト332を通して行なわれる。同様に、オペレータは、ステップ、待機期間、行うべき操作、入力すべきキー、及びスキャナの操作の間、前、後、又はスキャナの操作に対して採るべき他の措置の通知を受け取る。例えば、催促された操作シーケンスには、スキャナ102の操作だけでなく、SCGシステム60との対話、又はホーム・システム60とのダイヤルアップ手続きを行なって、データをアップロードする操作も含まれる。
【0072】
同様に、ブラウザ、ウィザード、メニュー、プロセス・ステップなどの全てをプロンプト332で実行して複雑さ、及び必要とされるトレーニングのレベルを緩和する。一実施形態では、プロンプト332は、その大部分を画像にすることにより、言語の違いを超え、そして、どこでも通用する情報を供給することができる。
【0073】
スキャナ102の基本目的は、被験体104をスキャン334することである。スキャナ102は被験体を照射し、応答を検出して(ラマン散乱理論に従った被験体104からの照射の再放射又は後方散乱)、検出可能な結果を供給する。ホスト100は、スキャナ102と連携して、情報を処理336する。データには調整又はフィルタリングなどが施される。同様に、データを一つの曲線にフィッティングして、被験体104の1回のスキャン334で行なわれる複数のレーザスキャンを統計的に信頼度の高い形で統合することができる。
【0074】
スキャナ102が使用することのできるラマン散乱又は他の散乱技術に最も共通に関連するターゲット周波数のデータを抽出することにより、強度の見積もりが可能になる。最も着目する点は、強度チャートの特定部分の底値及びピーク値である。
【0075】
一つの目的は、データを一つのスコアに関連付けることであり、このスコアは再現性があり、被験体104に対して大きな意味を持つ。従って、BDSスコアの関連付けプロセス及び出力、又はユーザにとって大きな意味を持つ他の出力は重要データの処理336の一部を構成する。従って、ボディ・ディフェンス・スコア又は他の出力測定値の出力338は、印字、スクリーン上の表示画像、図、又はグラフなどにより行なわれる。新規の被験体104がスキャンされると、テスト340は、プロセス324を「被験体を提示する330」に戻して、新規の被験体をスキャンする。新規の被験体が無い場合には、システムは停止して、その動作を終了342する。
【0076】
図9を参照すると、スキャナ102をグローバル・システム60に接続するために使用されるユーザ・インターフェイス・ホスト100は、ラップトップ、ノートブック、Palm Pilot又はIpaqのような携帯情報端末、デジタル・タブレット、又は他の専用コンピュータ・デバイスを使用して実現することができる。一実施形態では、ユーザ・インターフェイス・ホスト100は、スキャナ102から物理的に分離された独立コンピュータ・デバイスである。しかしながら、他の考えられる実施形態では、ユーザ・インターフェイス・ホスト100は、スキャナ102と共に単一デバイスに一体化することができる。
【0077】
ユーザ・インターフェイス・ホスト100は、RAMのような揮発性メモリ、又はROMのようなデータ保持に関してより永続性のあるメモリ、又はフロッピィ・ディスク又はハードディスクのような磁気ストレージを含む種々のメモリ・モジュール14を含むことができる。メモリ14は実行可能なオペレーショナル・データ352,354,356を含むことができ、これらのデータは、スキャナ102を制御し、操作し、そしてオペレータのグラフィカル・インターフェイス358を実現し、さらに、シームレスなグローバル報酬システム60への返信を行なうために有効である。
【0078】
例えば一実施形態では、メモリ14は基本的なシステム・タスクを実行し、ファイル・システムを操作し、そしてアプリケーションとハードウェア・コンポーネントとの間のインターフェイスとなるオペレーティング・システム352を含むことができる。オペレーティング・システム352は、Windows又はLinuxのような共同運用システム352とすることができるか、又はスキャナ102を操作するように特に設計された専用オペレーティング・システム352とすることができる。
【0079】
一実施形態では、メモリ14は任意選択の形でブラウザ354を含む。ブラウザ354をウェブ・ベースのシステムに使用して中央サーバ60又はサーバ群60と通信することができる。ブラウザ354を使用して、ディーラー・ポータル86、消費者ポータル88又は他のインターネット・サイトと直接通信することもできる。
【0080】
本発明によれば、スキャナ・インターフェイス・モジュール356をメモリ14に設けてスキャナ102との接続を行なうことができる。例えば、スキャナ・インターフェイス・モジュール356は、オペレータが使用するグラフィカル・ユーザ・インターフェイス358を含むことができる。グラフィカル・ユーザ・インターフェイス358は、オペレータ向けのデータを表示し、そして人口統計情報、操作変数などのような入力を受信するフォーム又はテンプレートを含む。
【0081】
初期化モジュール360を使用して、動作前のスキャナ102を初期化することができる。例えば、初期化モジュール360は、パラメータ・ファイルを読み込み、そしてスキャナ102を操作するために使用する重要な係数及び変数を初期化する。これらのファイルの幾つかは、工場での校正プロセス中に生成され、そして、スキャナ102がユーザ・インターフェイス・ホスト100に「連結」されると、ユーザ・インターフェイス・ホスト100にコピーされる。全てのスキャナ102が他から区別できる特性及び校正仕様を有するので、シリアル番号を各スキャナ102に割り当てる。スキャナが動作すると、そのシリアル番号をコンフィグレーション・ファイルに保存されているシリアル番号と比較して、ファイルが接続中のスキャナ102に対応することを確認する。また、初期化モジュール360は、スキャナ102がスキャナに関連するバージョンのソフトウェアで動作することを確認する。
【0082】
初期化モジュール360はまた、ユーザ・インターフェイス・ホスト100とスキャナ102との間の一つ、又は数々の通信ポートを初期化する。また、係数及びパラメータをスキャナのメモリから読み出して、ユーザ・インターフェイス・ホスト100で解析する。
【0083】
ステータス・チェック・モジュール362は、種々のステータスをスキャナ102から読み出す。例えば、ステータス・チェック・モジュール362は、設置されているスキャナ102のシリアル番号又は他の識別値を読み出して、スキャナ102が初めて初期化されるデバイスであることを確認する。また、ステータス・チェック・モジュール362は、温度のようなレーザ272の種々のステータスをチェックするか、又はスキャナ102が十分に「ウォーム・アップされた」ことを確認する。戻り値は、スキャナ102がユーザ・インターフェイス・ホスト100に接続され、そしてホストと通信していることを示す。他の値は、動作パラメータが所定の限界値内にあり、従って確実に後続のスキャンによって正確で矛盾の無いデータが返されてくることを示す。ステータス・チェック・モジュール362は、専ら、あらゆる選択時点での重要な指示子の値をチェックするように機能する。
【0084】
ノイズ・フィルタリング・モジュール364を使用して、スキャンにより収集されるデータからノイズを取り除く。例えば一実施形態では、「ダーク・スキャン(dark scan)」を使用して、被験体104のスキャンからノイズを取り除く。ダーク・スキャンの間に収集される生データ値を、被験体104のスキャン中に収集される生データ値から画素毎に差し引くことにより、「ダーク補正」スキャンを生成する。
【0085】
ノイズ・フィルタリング・モジュール364は、スキャナ102が再校正されるときは必ず、又はスキャナがドリフトしていると考えられるときに、スキャナが十分にウォーム・アップされており、安定しているかどうかをチェックするときのような種々の状態に応答して「ダーク・スキャン」を実行する。
【0086】
基準測定モジュール366は校正プロセスで使用するスキャンを実行する。例えば、基準スキャンにより変数値及び係数値を設定することができるので、結果(例えば、スキャンされる顧客に供給されるスコア)が工場で生成されたと考えられる値にほとんど等価なものとなる。
【0087】
校正モジュール368を設けて被験体スコアの計算に使用される重要なパラメータを計算し、変形し、そしてテストすることができる。被験体スコアは、被験体104(顧客)のある段階での健康の評価、又は測定値を指す。例えば、本発明によれば、スキャナ102は被験体104の皮膚に含まれるカロチノイドの量を示すスコアを供給する。しかしながら、スコアはカロチノイドを指す必要は無く、患者の健康のあらゆる測定値又は評価を指すことができる。
【0088】
スキャナ102は、被験体104のボディ・ディフェンス・スコアのようなスコアを計算する。被験体104から測定される生データに加えて、スコアを工場校正プロセス、基準測定366、及びノイズ・フィルタリング364により生成される入力を使用して計算することができる。
【0089】
確認モジュール370を使用して、スキャナ102が正しく校正されていることを確認する。例えば、既知の濃度又はレベルのカロチノイドを含むカード又は他の材料のような基準材料を使用してスキャナ102を校正することができる。スキャナ102は工場において基準材料により校正することができる。一実施形態では、カロチノイドと同じような応答を示す合成材料を校正材料として機能するように示した。合成材料は、カロチノイドを全く含んでいないように振舞う、すなわち低い値又は高い値を示すように調合することができる。再校正されると、スキャナ102は再度、基準材料の濃度を測定する。
【0090】
被験体スキャン・モジュール372は、被験体104に対するスキャンを実行する役割を担う。例えば、被験体スキャン・モジュール372は被験体の手の皮膚に対する正常なスキャンを可能にするので、ボディ・ディフェンス・スコアを返すことができる。被験体スキャン・モジュール372は、また、設置スキャナ102から得られるシリアル番号が初めて初期化されたスキャナ102と同じであることを確認して、スコアが正確であることをさらに保証する。温度、レーザ・ステータスなどのような種々の動作パラメータをチェックして、スキャナ102が信頼度の高いデータを生成する準備が整っていることを確認することができる。
【0091】
一実施形態では、被験体スキャン・モジュール372は、例えば20秒のような所定期間に渡って事前スキャンを行なって、被験体の皮膚を「漂白する」。次に、データ取得スキャンを種々の回数行なって、ボディ・ディフェンス・スコアをスキャンの度に計算する。これらのスコアは平均される。
【0092】
一つの操作を行なって、スキャン透過エラーをチェックする。スキャンはまた、ノイズ・フィルタリング・モジュール364により計算されるデータを使用して、「ダーク補正」される。スキャナ102の性能範囲を超える過剰発光が検出されると、スキャンは中止される。スキャンが無事に終わると、スキャンから得られたデータを分析してボディ・ディフェンス・スコアを計算する。スキャンから受信するデータに対してテストを行なって被験体から得られた数々のボディ・ディフェンス・スコアのいずれの間にも大きな差が生じていないかどうかを判定する。大きな差が検出されると、エラー・メッセージによりオペレータに通知する。
【0093】
診断モジュール376は、スキャナ102の通信速度、又はボー・レートのようなスキャナ102の問題、設定、又はステータスを診断する。種々の命令をスキャナ102に送信してスキャナの応答をモニターし、スキャナ102が正しく動作していることを確認する。
【0094】
他の命令を送信して、スキャナ102のシリアル番号を読み出すか、又はスキャナのファームウェア・コンポーネント及びハードウェア・コンポーネントのバージョン番号を読み出す。さらに他の命令によって、温度を設定し、積分時間を設定し、係数を設定し、レーザ272をオン又はオフし、直近に計算されたボディ・ディフェンス・スコアを返し、生データを返し、又は生データから計算されるピーク・データを返すことができる。
【0095】
アップロード/ダウンロード・モジュール376は、ボディ・ディフェンス・スコア又は人口統計データのような被験体データを、アップロード・データ・ファイル・サーバ76のようなリモート・サーバにアップロードするように機能する。モジュール376はさらに、新規バージョンのソフトウェアをソフトウェア更新サーバ78のようなリモート・サーバからダウンロードする際のダウンロードを調整して、スキャナ102を操作する。
【0096】
スキャナ・インターフェイス・モジュール356は、さらにプログラムすることにより、データ378を保存することができる。データ378は、スキャナ102が収集する生データ380、ボディ・ディフェンス・スコアなどのような処理データ382、及び各被験体104に対応する人口統計データのような被験体データ384を含む。
【0097】
校正プロセスの一実施形態では、ダーク・キャップを使用する。しかしながら、両側校正キャップを、シリコーン化合物(シリコン粘弾性体としても知られ、シリー・パティー(Silly Putty)として一般的に知られている材料)の塩基組成を有する合成組成物に置き換えることができる。種々の濃度の添加物をこの塩基と混合する。添加物は天然生成の化合物であるが、フィルム校正システムに使用する合成物は、パウダーにして塩基と混合させると、適切な形となって、かつ安定することが判明している。これらの校正標準は幾つかある。各標準は、中性又は無添加試料を含む異なる濃度の添加物を表す。この材料を複数の管に詰め、この場合、各管は180回の校正を行なうだけの十分な材料を含む。これにより、スキャナを校正する際の「キャップ載置による問題」を回避することができる。
【0098】
オペレータは、これらの合成校正材料標準を処理する前に、手を十分に洗って乾燥させる必要がある。オペレータはデバイスの窓を覆ってキャップを被せる。次に、十分な量の標準を調合し、標準材料の管の底のダイヤルをひねることにより、キャップの穴を丁度埋める。オペレータはパテ状材料からなる約1/4インチの球を約15秒間に渡って練り、次に、それを転がして一つの球にし、この球をプローブ窓の周りの校正キャップの穴によりできる井戸の内部に載置する。材料をスキャンすると、それに応じてマシーンが校正される。この標準は1回使用すると廃棄して、汚染を防ぐ。マシーンは、フィルム・キャップ・システムにおいて行なわれたように、「ホワイト(white)」スキャン、ロー・スキャン(low scan)、及びハイ・スキャン(high scan)を使用して校正することができる。
【0099】
本発明は、本発明の原理又は基本特性から逸脱しない範囲の他の特定の形で具体化することができる。記載した実施形態は全ての点で例示と考えられるべきであり、制限的な意味で捉えられるべきではない。従って本発明の技術範囲は、添付の請求項によって示されるのであり、前述の記述によっては示されるのではない。請求項の均等物の意味及び範囲に含まれる全ての変更は請求項の技術範囲に含まれるものである。