第一部【企業情報】

 

第1【本国における法制等の概要】

 

1【会社制度等の概要】

(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】

 ニュースキン・エンタープライジズ・インク(本第1において以下「当社」という。)を規律する法体系は米国連邦法、デラウェア州法および当社が営業を行う資格を有する州のあらゆる適用ある州法である。米国連邦法は、米国における会社の事業のさまざまな分野を規制しており、独占禁止、破産、労使関係、有価証券および租税等種々の事項について規定している。米国の連邦証券関係諸法は米国証券取引委員会が管掌しており、同法は詐欺的手段による有価証券の売却を禁ずるとともに、株式を公開している会社に対しては、定期的に、財務に関する報告およびその他の報告を、同委員会および株主に対して行なうことを要求している。

 米国においては、会社は一般にいずれか一つの州の法律に基づいて設立され、その他の州において営業を行う資格を取得する。当社はデラウェア州の法律に基づいて設立されており、同州にはデラウェア州一般会社法を始め会社に適用される多くの法律(以下「デラウェア州一般会社法」という。)がある。以下は下記の各節に記述された主題に適用されるデラウェア州一般会社法の大要である。

 

(イ)定款および付属定款

 デラウェアの会社はデラウェア州州務長官に定款を提出することによって設立される。定款は、会社の名称、所在地および事業目的、授権株式数、ならびに株式の種類(もしあれば)等会社の基本的事項を定めなければならない。定款の他に、会社は付属定款を定めることを要する。付属定款には、事業の遂行ならびに株主、取締役および役員の権利、権限、義務および機能に関する種々の規定を含めることができるが、かかる規定は、定款の規定ならびに適用される州法および連邦法と抵触するものであってはならない。

 

(ロ)株式の種類

 デラウェア州一般会社法によれば、会社は、一種または数種の株式を、額面株式または無額面株式として、会社の定款に定める議決権を付して(または無議決権株式として)、かつ、定款に定める名称、優先権、相対的、参加的、選択的またはその他の特別な権利およびこれらの権利に対する条件、制限または限定を付して、定款の改正またはかかる株式の発行を規定する取締役会決議により、発行することができる。定款に別段の定めがある場合を除き、株主は、その所有株式1株につき1個の議決権を有する。会社は、定款に定められた授権枠内において、取締役会の決議により株式を発行することができる。株式の対価は取締役会が決する。ただし、額面株式を額面に満たない価格で発行することはできない。

 

(ハ)株主総会

 デラウェア州一般会社法は、取締役が定時株主総会の代わりに文書による同意をもって選任される場合を除き、付属定款に指定する日時または付属定款に定める方法で決定する日時に取締役選任のための定時株主総会を開催するものと規定している。株主は、定款に別段の定めがなければ、文書による同意をもって取締役を選任することができる。ただし、全員一致の同意が得られない場合は、株主総会の開催に代えて当該文書による同意をもって決議を行うことができるのは、当該決議に関して有効な日時に開催される定時株主総会において選任され得る取締役が全員欠員となっており、当該決議により補充される場合に限られる。加えて、当社の定款は、発行済クラスB普通株式が存在しない場合、株主全員一致の文書による同意が必要である旨規定されている。その他すべての適切な議題は総会において決議することができる。臨時株主総会は、取締役会の決議により、または定款もしくは付属定款に定める1名もしくは複数の者により、招集することができる。

 株主総会において議決権を行使できる株主を確定するため、会社は取締役会の決議によって、当該総会の60日前以降10日前よりも前の日に、基準日を設定することができる。当該基準日に名簿に登録されている株主が議決権を行使できる株主である。株主総会の法律上の定足数は、議決権のある全株式の過半数を有する株主が自らまたは代理人によって出席すれば満たされる。

 

(ニ)取締役会

 デラウェア州一般会社法の下で設立された会社の事業および業務は(デラウェア州一般会社法または定款に別段の定めのある場合を除き)、取締役会が運営する。一般に、取締役会は、デラウェア州一般会社法および定款によって課されている制限の範囲内において、会社の事業および業務の運営に関して広範な権限を有する。取締役は、原則的に、毎年定時株主総会において選任される。デラウェア州一般会社法は、定款または付属定款に別段の定めがなければ、欠員が生じた場合および一つのクラスとして議決権を有する株主全員により選任される取締役の定員が増加した場合は、その時点の取締役が定足数に満たなくとも、その過半数をもって欠員を補充できる旨命令している。当社の定款は、当社の取締役会が欠員を補充できず、新たな取締役を選任できない場合、当社の株主が欠員の補充または新たな取締役の選任を、当該目的で招集する次期定時株主総会または臨時株主総会において行うことができる旨規定している。定款または株主の投票により採択された付属定款で定められている場合には、取締役会を2または3のグループに分割することができ、2以上のグループがあるときには、グループごとに異なる任期を定めることができる。デラウェア州一般会社法は、一般的に、いずれの取締役または取締役全員も、取締役の選任に関して議決権のある株式の過半数の保有者により、理由の有無を問わず解任することができる旨規定している。ただし、(1)定款に別段の定めがない限り、もしくは取締役会がクラス分けされている場合には、当該解任は正当な理由があるときのみ有効となり、または、(2)累積投票の規定のある会社において、取締役の一部を解任する場合は、ある取締役の解任に対する反対票が、取締役全員の選任もしくは(取締役会がクラス分けされている場合は)当該取締役が属するクラスの選任について累積投票が行われた場合に当該取締役を選任するのに十分な数であった場合は、いかなる取締役も正当な理由なくして解任することはできない。当社の定款は、いずれの取締役も、一つのクラスとして投票する全資本株式の議決権の66 2/3パーセントの賛成票により、いつでも解任することができる旨規定している。

 取締役会は会社の定款および付属定款に定めるところに従って開催される。会社の定款または付属定款により特に禁じられていない限り、取締役会が行なうことができる一切の行為は、全取締役の書面または電信による同意があり、かかる同意が取締役会に提出されている場合には、実際に取締役会を開催することなく行なうことができる。

 

(ホ)委員会

 取締役会は、1名以上の取締役により構成される委員会に、取締役会の権限のうち一定のものを委託することができる。定款、付属定款、または委員会を設定する取締役会決議による別段の定めがある場合を除き、委員会は1名以上の委員会メンバーにより構成される小委員会を設けることができ、小委員会に対し、委員会のいかなる権限も委任することができる。

 

(ヘ)役 員

 各会社には付属定款が定めるまたは取締役会の決定する役員が置かれている。役員の権限は、付属定款に定められ、または取締役会が付属定款に抵触しない形で付与するところによる。

 

(2)【提出会社の定款等に規定する制度】

 当社の会社制度は、米国の法律および当社の設立準拠法であるデラウェア州の法律によって決せられるほか、当社の定款および付属定款に規定されている。当社の定款および付属定款の現在の規定は、次の通りである。

 

(イ)普通株式

 クラスA普通株式とクラスB普通株式は、以下に記述される通り、議決権ならびにクラスB普通株式に関する特定の転換権および譲渡制限を除くほか、すべての点において同一の内容である。

 

議決権

 各クラスA普通株式の株主は、当社の株主の議決に付される各事項について、1議決権を与えられ、各クラスB普通株式の株主は、取締役の選任を含む当該各事項について、10議決権を与えられる。累積投票はない。適用される法律により要求される場合を除き、クラスA普通株式の株主およびクラスB普通株式の株主は、株主の議決に付されるすべての事項について同時に投票する。吸収合併、新設合併および当社の実質的にすべての資産の売却のような、特定の会社の変更については、クラスA普通株式の株主およびクラスB普通株式の株主は一つのクラスとして同時に投票し、発行済議決権の66 2/3パーセントの承認がかかる取引についての授権を行いあるいはこれを承認するために要求される。

 株主総会で行うことのできるいかなる決議も、その事項につき議決権を有する全株主が出席した場合の株主総会においてその決議を承認するために必要となる最低数の議決権を有する株主が署名した同意書を当社が受領した場合には、総会に代えて、書面による同意によって行うことができる。クラスB普通株式の株主が決議の承認に必要な最低数の議決権を有していれば、この書面による同意により、クラスB普通株式の株主は、総会で指名を行いまたは他の議題を提案する機会をクラスA普通株式の株主に与えることなく、株主により行うことが要求されるすべての決議を行うことができる。発行済クラスB普通株式がなくなった場合、株主による書面決議は全員一致の同意によらなければならない。

 

配 当

 クラスA普通株式の株主およびクラスB普通株式の株主は、当社の取締役会が配当を決議した場合に、優先株式がある場合にはこれにつき要求される配当を支払った後に法的に配当に利用できる資産の中から、同じ比率で配当を受け取ることができる。

 クラスA普通株式で支払われる配当または分配がクラスA普通株式に対して行われる場合は、当社は、クラスB普通株式に対しても、クラスB普通株式で支払われる配当または分配を比例的にかつ同時に行わなければならない。逆に、クラスB普通株式で支払われる配当または分配がクラスB普通株式に対して行われる場合は、当社は、クラスA普通株式に対しても、クラスA普通株式で支払われる配当または分配を比例的にかつ同時に行わなければならない。

 

譲渡制限

 クラスB普通株式の株主がクラスB普通株式を、売却、譲渡、贈与、遺贈、(受託者の)指名その他方法の如何を問わず、「認められた譲受人」(Permitted Transferee)(当社の定款で定義される。)以外の者に譲渡する場合は、当該株式は自動的にクラスA普通株式に転換される。クラスB普通株式が金融機関に対して質入れされている場合は、当該株式は、権利実行のときまで譲渡されたものとは見做されない。

 

転 換

 クラスA普通株式には転換権はない。クラスB普通株式は、転換されるクラスB普通株式1株に対してクラスA普通株式1株の割合で、株主の選択により時期のいかんを問わず随時、その全部または一部をクラスA普通株式に転換できる。クラスB普通株式の認められた譲受人以外の者に対する譲渡の場合、譲渡された各クラスB普通株式は自動的にクラスA普通株式1株に転換される。いずれかの株主総会の基準日において発行済クラスB普通株式数が当該時点における発行済クラスA普通株式およびクラスB普通株式の総数の10パーセントに満たない場合にも、各クラスB普通株式は、自動的にクラスA普通株式1株に転換される。クラスA普通株式に転換されたクラスB普通株式は、転換後は再発行することができず、消却されるものとする。

 

清 算

 会社清算の場合、当社の債務その他の負債を支払いかつ優先株式がある場合には優先株主に対する引当てを行った後、当社の残余財産は(もしあれば)、一つのクラスとして取扱われるクラスA普通株式の株主およびクラスB普通株式の株主の間で比例的に分配される。

 

合併その他の事業結合

 当社の吸収合併または新設合併の場合、普通株式の各クラスの株主は、1株当たり対等の支払または分配を受けることができる。ただし、資本株式が分配される取引においては、クラスA普通株式およびクラスB普通株式がその時点で異なる限度でかつその限度でのみ、当該株式が異なり得る。当社の定款はデラウェア州一般会社法第251条に基づく当社株主の承認を要するいかなる合併または結合、あるいはデラウェア州一般会社法第271条に基づく当社資産の全部またはほぼ全部の売却、貸付または交換に係る承認または授権には、デラウェア州一般会社法がより少ない割合による承認を認めているにもかかわらず、当社の発行済株式の66 2/3パーセント以上を有する株主の賛成票が必要である旨規定している。さらに、当社は、当社の発行済株式の合計10パーセント以上を実質的に所有する者、法主体または「グループ」(これは1934年証券取引法(改正を含む。)の規則第13-d-5で定義されている。)(以下、併せて「関係者」という。)に対して、当社の発行済株式の議決権の66 2/3パーセント以上を有する株主(関係者を除く。)の賛成投票によることなく、当社の資産のすべてまたは実質的部分を処分せず、また関係者との吸収合併または新設合併を行わない。66 2/3パーセントの投票を決定する上でのみ、関係者には、1つまたは複数の契約その他の取決めに従った単一または一連の関連取引(ブローカー取引による場合を除く。)において、発行済クラスA普通株式の5パーセント以上をその前の6ヶ月間に関係者に譲渡した単一のまたは複数の売主も含まれる。ただし、当該単一または複数の売主が、当該取引の公表時点の総額で1,000万ドルを超える公正な市場価格を有する普通株式の実質的所有者である場合に限る。しかしながら、この66 2/3パーセントの議決要件は、以下のいずれかの場合には適用されない。

(@)提案された取引が、関係者(または上記の関係者に対する売主)と関係もしくは関連しない当社の取締役の過半数の投票によって承認される場合、または

(A)普通株式の株主が現金、財産、証券その他の対価を受領できる取引の場合で、当該取引において受領する1株当たりの現金もしくは財産、証券その他の対価の公正な市場価格が

(A)提案された取引の公表の直前2年間において関係者がその普通株式の何れかを取得するために支払った1株当たりの最高価格、もしくは

(B)当該日付の直前30日間もしくは関係者が関係者となった日の直前期間における最も高い売りの終り値のいずれか高い方の額

 の内いずれか高い方の額を下回らない場合。

 

その他の規定

 クラスA普通株式の株主およびクラスB普通株式の株主は新株引受権を有しない。クラスA普通株式とクラスB普通株式のいずれも、他方のクラスが同じ割合で分割または併合されない限り、いかなる方法であれ分割または併合されない。

 

(ロ)優先株式

 デラウェア州一般会社法またはニューヨーク証券取引所その他当社の株式が値付けされもしくは上場されている機関の規則によって定められている制限に従い、取締役会は、株主による投票または決議を要することなく、一以上のシリーズの優先株式の発行を定め、かかる優先株式のシリーズのそれぞれに含まれる株式数を随時決定し、全体として未発行である各シリーズの優先株式の権利、権限、優先権および特権ならびにそれらに対する資格、制限または制約を確定し、かかるシリーズの株式数を増減する権限を与えられる。ただし、通常の状況下において取締役の選任について投票する権利またはいかなる状況においても取締役の50パーセント以上を選任する権利を認められている優先株式の発行については、発行済普通株式の議決権の合計の66 2/3パーセント以上を有する株主の承認が必要となる。当社の取締役会が決定する優先株式の条件によっては、すべてまたは一部のシリーズの優先株式は、配当その他の分配に関しておよび当社の清算において普通株式に優先することがあり得るし、また発行済普通株式の株主に不利な影響を与える議決権または転換権を有することもあり得る。さらに、優先株式は、当社の支配の変更を遅らせ、延期しまたは妨げることがあり得る。

 

(ハ)その他の定款および付属定款の規定

 臨時株主総会は、全取締役の過半数で採択した決議により、取締役会会長、当社の社長または取締役会によってのみ招集される。法律によって要求される場合を除き、株主は、その資格においては、臨時の株主総会を要求または招集できない。

 当社の株主は、定時株主総会で行なわれる取締役の指名および株主総会に付議する提案事項について、当社の秘書役に対し、事前に通知を行なうことを要求される。当社の全面改正済付属定款(以下「付属定款」という。)所定の期間内に適切な通知を行なわない場合は、定時株主総会でかかる指名または提案を行なう株主の権利が否定される。

 取締役会は、取締役の少なくとも過半数の賛成票により、付属定款を修正または無効とすることができる。付属定款を修正または無効とするには、デラウェア州一般会社法でより少ない割合による承認が認められているにもかかわらず、一つのクラスとして投票する通常取締役選任につき投票する権利のある当社全資本株式の議決権の66 2/3パーセント以上を有する株主の賛成票が必要である。

 

(ニ)デラウェア州一般会社法第203条

 当社は、企業買収を規制するデラウェア州一般会社法第203条(Anti-Takeover Law)(以下「反買収法」という。)の規定に服する。中でも、反買収法は、特定のデラウェア州法人(その株式がニューヨーク証券取引所に上場されている会社を含む。)が、特定の状況下において、「利害関係株主」(直前の3年間において会社の発行済議決権付株式を、15パーセント以上所有した株主または会社の関連者または関係者で会社の発行済議決権付株式を15パーセント以上所有した株主をいう。)との間で、同株主が利害関係株主となった日から3年間、「事業結合」(会社の資産の10パーセント以下の売出を含む。)を行なうことを禁止している。ただし、事業結合または利害関係株主が所定の方法で承認された場合はこの限りでない。デラウェア州法人は、原始定款による明示の規定、または議決権ある発行済議決権付株式の少なくとも過半数の賛成票により承認された株主による修正定款もしくは修正付属定款の明示の規定により、反買収法から免れることができる。当社は、反買収法の規定から免れてはいない。

 

(ホ)取締役および役員に対する補償ならびに取締役および役員の責任の限定

 デラウェア州一般会社法で認められる限度において、当社の定款および付属定款は、当社がその取締役、役員、従業員および代理人のそれぞれに対し合理的な発生費用を補償しかつ前払いすることを規定している。当社は、上記規定が取締役および役員としてふさわしい者を誘引し確保するために必要と考えている。また、当社の定款は、デラウェア州一般会社法で認められる限度で、取締役の当社またはその株主に対する忠実義務違反に関する取締役の責任を免除または限定している。

 当社は一部の取締役および業務執行役員と補償契約を締結した。当該補償契約は、当社が、デラウェア州一般会社法の規定(随時の改正を含む。)により承認または許可される最大限度で、また後述する一定の例外を除き、当該契約の下で補償を受ける者(以下「被補償者」という。)につき、(イ)被補償者が当社の取締役、役員、従業員もしくは代理人であるか、過去にこれらの者であったかもしくは何時にてもこれらの者となるという事実を理由として、または当社の要請で他の会社、パートナーシップ、合弁会社、信託、従業員福利厚生制度その他の企業の取締役、役員、従業員もしくは代理人として勤務しているか、過去に勤務していたかもしくは何時にても勤務するという事実を理由として、現在、過去または何時にても、民事上、刑事上、行政上または調査上のいずれかを問わずその発生のおそれがあるか係争中であるかまたは完了した訴訟、裁判または手続(当社によるまたは当社の権利に基づく訴訟を除く。)の当事者である者かまたはそのおそれがある場合は、当該訴訟、裁判または手続に関連して当人が実際にかつ合理的に発生した費用(弁護士費用を含む。)、証人費用、判決で確定した金額、科料、罰金および和解金について、(ロ)被補償者が当社の取締役、役員、従業員もしくは代理人であるか、過去にこれらの者であったかもしくは何時にてもこれらの者となるという事実を理由として、または当社の要請で他の会社、パートナーシップ、合弁会社、信託、従業員福利厚生制度その他の企業の取締役、役員、従業員もしくは代理人として勤務しているか、過去に勤務していたかもしくは何時にても勤務するという事実を理由として、発生のおそれがあるか係争中であるかまたは完了した訴訟において有利な判決を得るために当社が行いもしくは当社の権利たる防禦または和解に関連して、被補償者が誠意をもってかつ当人が従うべきであると合理的に信じられる方法もしくは当社の最善の利益に反しない方法で行動した場合は、被補償者が実際にかつ合理的に負担した費用(弁護士費用を含む。)について(ただし、当人が当社に対して法的責任を負うとの判決を受けた請求、争点または事項に関しては、デラウェア州大法官裁判所または当該訴訟が提起された裁判所が、申立てに応じて、当人に法的責任があるとの判決にもかかわらず当該案件全体の状況を考慮した上で、当該大法官裁判所その他の裁判所が適切と見なす費用の補償を受ける適正かつ合理的な権利が当人にあると決定した場合を除き、かつその範囲内では、いかなる補償も行われない。)、および、(ハ)そうでなければ、当社付属定款およびデラウェア州一般会社法の非免責条項に基づき当社が被補償者に提供できる最大限度で、損失を被らせず、またその損失を補償することに同意する旨定めている。当該補償契約は、中でも、以下を含む一定の状況では、デラウェア州一般会社法が授権しまたは許可する限度を超えた損失補償を行わない旨定めている。すなわち、(1)1934年証券取引法第16(b)の規定(改正を含む。)またはこれと同様のすべての連邦、州もしくは地方の制定法に基づき、被補償者が、当社の有価証券の購入または売却によって得た利益の清算・償還の判決を言い渡された裁判。(2)最終的に被補償者の故意の詐欺行為または計画的な不正行為もしくは故意の失当行為であると裁断された行為によるもの。(3)被補償者が提起した訴訟、主張または手続。ただし、当該訴訟、主張または手続が、当社取締役会の決議により特殊事例と認定されたかまたは補償契約に基づき所有する金額の回復を求めるものである場合を除く。(4)当社が提起し、当社取締役会の過半数が、被補償者による当社資産の故意の不正目的使用、被補償者の当社に対する忠実義務違反または契約上の義務違反による機密情報の開示、または被補償者による当社または株主に対するその他すべての故意および計画的な不誠実による義務違反であるとの主張を認めた訴訟、裁判または手続。(5)当該案件の管轄裁判所が当該補償が適法でないとの最終判決を下した場合。

 

2【外国為替管理制度】

 米国には、通常、非居住者による内国法人の株式の取得ならびに配当金および清算に際しての分配資産の売却代金の海外送金に関する外国為替管理上の規制は存在しない。

 

3【課税上の取扱い】

(1) 米国における課税上の取扱い

 以下は、日本株主によるクラスA普通株式の所有および処分について予測される重要な米国連邦所得税および遺産税の課税上の取扱いに関する一般的な説明である。この説明の目的上、「日本株主」とは、米国連邦所得税および遺産税法上の(@)外国法人、(A)合衆国の市民権を有さず、かつ米国居住者でもなく米国に住所も有しない者、(B)外国の遺産、または(C)外国の信託(以上の各号についてはそれぞれ内国歳入法典(以下「歳入法」という。)に定義されている。)であり、かつ日本の居住者であって、2003年改正日米租税条約(以下「日米租税条約」という。)の特典を受ける権利を有する者、また個人であって日本に住所を有する者については、遺産、相続および贈与に対する租税に関する二重課税の回避および脱税の防止のための日本国政府とアメリカ合衆国政府との間の条約(以下「日米相続税条約」という。)の特典を受ける権利を有する者をいう。米国連邦所得税法上、個人は、一定の例外はあるが、その暦年に31日以上かつその暦年で終了する3年間において合計183日以上(上記日数の計算においては、当該暦年のすべての滞在日数、前年の滞在日数の3分の1、および前々年の滞在日数の6分の1を算入する。)米国内に滞在する場合には、(非居住外国人ではなく)居住外国人とみなされることがある。個人の方々は、米国連邦所得税法上、居住外国人または非居住外国人のいずれに該当するのかについて、各人の税務アドバイザーに相談されたい。

 本項の記述は、日本株主の個別の状況に照らして関連する米国連邦所得税および遺産税のすべての面に言及するものではない。本項の記述は、日本株主に対する米国以外の国の課税取扱いおよび米国の州税・地方税の取扱いについて述べるものでもない。本項の記述は、本書日付現在有効である、歳入法、歳入法に基づいて制定された財務省規則、日米租税条約、日米相続税条約、ならびに歳入法、財務省規則、日米租税条約および日米相続税条約に関する行政上および司法上の解釈に基づいてなされているが、これらはいずれも将来変更される可能性があり、かつ変更が遡及的効果を伴う可能性もあることに留意されたい。本項の記載は、提案中の米国連邦所得税および相続税に関する立法については考慮に入れていない。

 クラスA普通株式に投資することを予定する者は、クラスA普通株式の所有および処分に関する現在およびあり得べき将来の米国連邦所得税および相続税の課税上の取扱いならびに米国の州、地方その他の課税管轄区域の法令に基づく課税上の取扱いについて、各人の税務アドバイザーに相談されたい。

 

 内国歳入庁サーキュラー230に基づく注意事項:

 米国連邦税に関する概要についての記述はいずれも、日本株主が歳入法に基づく米国連邦税に関する罰則を回避する目的で利用することを意図したり、そのために書かれたものではなく、また利用できないものである。本概要は、本書で取り上げられた取引または事項の宣伝や販売に対応するために書かれたものである。各日本株主は、日本株主の個別の状況に基づき、独立の税務アドバイザーに米国連邦税に関して相談されたい。

 

(イ)配 当

 当社がクラスA普通株式の日本株主に支払う配当は、一般に日米租税条約に基づき、配当総額に対して10パーセント(一定の要件を満たした場合、日本株主が、直接または間接的に当社の議決権のある株式の10パーセント以上を所有する法人である場合には、さらに5パーセントもしくは0パーセントに軽減)の軽減税率により米国連邦所得税の源泉徴収がなされる。ただし、クラスA普通株式に関して日本株主に支払われる、日本株主の米国内の恒久的施設に帰せられる配当は、通常、米国源泉徴収税に服さず(ただし、日本株主が当社に対し適切な書類を提出することを条件とする。)、代わりに個人または法人に適用される累進税率により、正味所得ベースで米国連邦所得税に服する。日本株主に該当する外国法人が受領する上記の米国内の恒久的施設に帰せられる配当については一般的に、一定の条件が満たされれば、30パーセントの税率による「支店利益税」(branch profits tax)をさらに課される。当該税率は日米租税条約により5パーセントもしくは0パーセントに緩和されている。

 当社の配当については、日米租税条約上の軽減源泉徴収税率の利益を受けることを希望するクラスA普通株式の日本株主は、適用される認証その他の条件を直接または仲介者を通じて満たす必要がある。日本株主が、適用される当該認証その他の条件を満たさない場合には、当社がクラスA普通株式の日本株主に支払う配当は、配当総額に対して30パーセントの税率で米国連邦所得税が源泉徴収される。さらに、日本法人が、適用される認証その他の条件を満たさない場合には、一定の場合に、後述する補完源泉徴収(back-up withholding)が適用される可能性がある。

 

(ロ)クラスA普通株式の処分益

 日本株主は、一般に、クラスA普通株式の売却その他課税対象となる処分により認識される所得について米国連邦所得税を課されることはない。ただし、(@)所得が日本株主の米国内の恒久的施設に帰せられる場合、(削除)または(A)当社が歳入法Section 897に定義する「米国不動産所有会社」(United States real property holding corporation)に該当するかまたは前5年間該当していた場合はこの限りではない。

 日本株主である個人が上記(@)項に記載されている者に該当する場合には、通常、正規の累進的米国連邦所得税率によりクラスA普通株式の売却その他課税対象となる処分から得られた正味所得について課税される。(削除)日本株主に該当する外国法人が上記(@)項に記載されている者に該当する場合には、通常、正規の累進的米国連邦所得税率によりクラスA普通株式の売却その他課税対象となる処分から得られた正味所得について課税され、通常、一定の条件が満たされれば、30パーセントの税率による「支店利益税」をさらに課される。当該税率は日米租税条約により5パーセントもしくは0パーセントに緩和されている。

 上記(A)に関しては、当社は、現在の当社の資産によって、現在米国不動産所有会社であるとはみなされないと考えている。しかしながら、当社が仮に米国不動産所有会社である場合または米国不動産所有会社となる場合は、当社のクラスA普通株式が歳入法および適用される財務省規則上の意味において「既存の証券市場において定期的に取引されている」限り、日本株主が実際にあるいは擬制的に当該クラスA普通株式を上記(A)に記載されている適用期間中常時5パーセント以上所有している場合にのみ、日本株主はクラスA普通株式の売却により認識される所得について課税を受ける。日本株主が、当社が米国不動産所有会社であることにより米国連邦所得税を課せられた場合には、クラスA普通株式の処分に伴ういかなる利益または損失も、米国内における日本株主の取引または事業についての行為に有効に関連しているかのように考慮される。一般に、いかなる当該所得も、売買損益に対し適用される米国連邦所得税法の課税率で日本株主に課税される。

 

(ハ)連邦遺産税および世代飛越移転税(Generation-Skipping Transfer Taxes)

 米国遺産税および世代飛越移転税は、一定の「米国に所在する財産(United States-situs property)」の適正時価に対して課税される。当該財産は、米国のいずれかの州法に準拠して設立された法人の株式を含み、日本の住所を有する個人であって米国市民でない者が所有し、または財産に対する一定の権利を有することにより所有するとみなされるものであり、その個人の死亡時に課税対象となる移転が行われる。従って、日本株主である個人が死亡時に保有または移転するクラスA普通株式は、米国連邦遺産税および世代飛越移転税の課税目的上、当該個人の総遺産に含まれる。

 米国遺産税の課税上、個人の生前および死亡時に行われる課税対象となる移転はすべて累積的課税標準に含まれ、単一の累進税率表に基づき、18パーセントから最大45パーセント(削除)の範囲で課税される。(削除)日本の個人株主は、米国遺産税の納税義務について13,000ドル相当額の税額控除が認められる。これは実質的には、個人が移転した米国所在の財産のうち最初の60,000ドル分についての課税を免除するのと同じ効果がある。世代飛越移転税は、死亡時に被相続人より二世代以上下の世代の者へなされた移転について課税される。2008年度は、日本株主である個人は、移転財産のうち最初の3.5百万ドルについて世代飛越移転税が免除されるが、それ以外は遺産税の最高限界税率により単一税率で課税される。日本株主である個人の遺産は、通常、当該個人の米国における遺産総額が60,000ドルを超える場合には、死亡日から9ヶ月以内に米国遺産税の確定申告を行わなければならない。

 日米相続税条約には、日本株主である個人に関係する可能性のある米国遺産税の適用に関する重要な修正が含まれている。日米相続税条約では、日本株主である個人の米国遺産について、(@)米国市民または居住者に対して与えられる税額控除の金額(現在1,455,800ドル。これは課税対象となる財産の最初の3.5百万ドル分の課税免除に相当する。)のうち、当該日本株主の全世界財産中に当該日本株主の米国所在財産が占める比率にしたがって計算される金額、または(A)法律上適用される税額控除の金額(13,000ドル)のいずれか高い方の額に相当する金額の税額控除を認めている。

 

(ニ)情報申告および補完源泉徴収税(back-up withholding tax)

 当社は、内国歳入庁および各日本株主に対し、当社が各日本株主に支払った配当額(および当該配当に対して米国連邦所得税の源泉徴収がなされた場合はその金額)を、源泉徴収がなされるべき支払であったか否かにかかわらず、毎年報告しなければならない。現在、補完源泉徴収税は、当社に対しID情報を提出しない者に対する支払について、28パーセントの税率により課税される。現行法上、補完源泉徴収税は、補完源泉徴収税の適用除外を受けられない日本株主、または(@)ID情報を所定の方法で提供せず、かつ(A)受領者が日本株主であることを証明しない日本株主に対し、米国内でクラスA普通株式につき支払われる配当に一般に適用されることとなる。日本株主はID情報および証明について各人の税務アドバイザーに相談されたい。

 ブローカーの米国事務所によりまたはこれを通じて行なわれるクラスA普通株式の売却代金の支払は、日本株主が補完源泉徴収税の適用除外を受けられない場合、または(@)ID情報を所定の方法で提供せず、かつ(A)受領者が日本株主であることを証明しない場合、現行税率28パーセントによる補完源泉徴収税および情報申告の対象となる。日本株主はID情報および証明について各人の税務アドバイザーに相談されたい。一般に、補完源泉徴収税および情報申告は、外国のブローカーの外国の事務所によりまたはこれを通じて行なわれる日本株主に対するクラスA普通株式の売却代金の支払には適用されない。

 補完源泉徴収税の規定に基づき徴収された金額については、一般に、要求される情報が内国歳入庁に対して時機を失しない方法で提出されることを条件として、還付を受けまたは当該日本株主が納付すべき米国連邦所得税の税額控除を受けることが認められる。

 

(2) 日本における課税上の取扱い

 日本国の所得税法、法人税法、相続税法およびその他の現行の関係法令の定めに従い、かつその限度で、日本居住者である個人および日本法人は、個人または法人の所得(個人の場合には相続財産を含む。)について支払った米国の租税の額につき、適用される租税条約の規定に従い、本人が日本において納付すべき租税からの外国税額控除の適用を受けることができる。また、その他の日本における課税上の取扱いについては「第一部、第8、2.(6) 本邦における配当等に関する課税上の取扱い」を参照されたい。

 

4【法律意見】

ドーズィー・アンド・ウィットニー法律事務所(Dorsey & Whitney LLP)により下記の趣旨の法律意見が提出されている。

 

(イ) 当社は、デラウェア州法に基づく会社として適法に設立され、有効に存続しており、本書に記載されているようにその資産を所有し、その事業を遂行するための法人としての権能を有している。

(ロ) 本書に記載されている米国連邦証券法、ユタ州法、およびデラウェア州一般会社法に係る事項に関する記述は、すべての重要な点において同法を正確に要約したものである。

(ハ)本書に「課税上の取扱い−米国における課税上の取扱い」の表題の下に記載されている米国連邦所得税法および遺産税法に関する記述は、当該箇所に記載されている限定、条件、除外例および仮定の下で、日本株主(同個所で定義する通り)によるクラスA普通株式の所有について予測される重要な米国連邦所得税および遺産税の効果を正確に要約したものである。

 


第2【企業の概況】

 

1【主要な経営指標等の推移】

 

下記連結財務情報は、2009年2月27日に米国証券取引委員会に提出された年次報告書フォーム10-Kから抜粋したものである。

 

以下の2004年、2005年、2006年、2007年および2008年の12月31日現在、ならびに同日に終了した事業年度の主要な連結財務情報は、監査済連結財務書類からの抜粋である。

 

(単位:千ドル、1株当たり数値を除く)

 

12月31日に終了した事業年度

 

2004年

 

2005年

 

2006年

 

2007年

 

2008年

損益計算書の数値:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

売上高

1,137,864

 

1,180,930

 

1,115,409

 

1,157,667

 

1,247,646

売上原価

191,211

 

206,163

 

195,203

 

209,283

 

228,597

売上総利益

946,653

 

974,767

 

920,206

 

948,384

 

1,019,049

営業費用:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

販売費

487,631

 

497,421

 

480,136

 

496,454

 

529,368

一般管理費(1)

333,263

 

354,223

 

353,412

 

361,242

 

364,253

事業再編費

 

 

11,115

 

19,775

 

資産の減損およびその他

 

 

20,840

 

 

営業費用合計

820,894

 

851,644

 

865,503

 

877,471

 

893,621

営業利益

125,759

 

123,123

 

54,703

 

70,913

 

125,428

その他収益(費用)、純額

 (3,618)

 

(4,172)

 

(2,027)

 

(2,435) 

 

(24,775)

法人所得税考慮前利益

122,141

 

118,951

 

52,676

 

68,478

 

100,653

法人所得税

44,467

 

44,918

 

19,859

 

24,606

 

35,306

当期純利益

77,674

 

74,033

 

32,817

 

43,872

 

65,347

1株当たり当期純利益(ドル):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的

1.10

 

1.06

 

0.47

 

0.68

 

1.03

希薄化後

1.07

 

1.04

 

0.47

 

0.67

 

1.02

加重平均発行済普通株式数(千株):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的

70,734

 

70,047

 

69,418

 

64,783

 

63,510

希薄化後

72,627

 

71,356

 

70,506

 

65,584

 

64,132


 

(単位:百万円、1株当たり数値を除く)

 

12月31日に終了した事業年度

 

2004年

 

2005年

 

2006年

 

2007年

 

2008年

損益計算書の数値:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

売上高

109,781

 

113,936

 

107,615

 

111,692

 

120,373

売上原価

18,448

 

19,891

 

18,833

 

20,192

 

22,055

売上総利益

91,333

 

94,046

 

88,781

 

91,500

 

98,318

営業費用:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

販売費

47,047

 

47,991

 

46,324

 

47,898

 

51,073

一般管理費(1)

32,153

 

34,175

 

34,097

 

34,853

 

35,143

事業再編費

 

 

1,072

 

1,908

 

資産の減損およびその他

 

 

2,011

 

 

営業費用合計

79,200

 

82,167

 

83,504

 

84,658

 

86,217

営業利益

12,133

 

11,879

 

5,278

 

6,842

 

12,101

その他収益(費用)、純額

(349)

 

(403)

 

(196)

 

(235)

 

(2,390)

法人所得税考慮前利益

11,784

 

11,476

 

5,082

 

6,607

 

9,711

法人所得税

4,290

 

4,334

 

1,916

 

2,374

 

3,406

当期純利益

7,494

 

7,143

 

3,166

 

4,233

 

6,305

1株当たり当期純利益(円):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的

106

 

102

 

45

 

66

 

99

希薄化後

103

 

100

 

45

 

65

 

98

加重平均発行済普通株式数(千株):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的

70,734

 

70,047

 

69,418

 

64,783

 

63,510

希薄化後

72,627

 

71,356

 

70,506

 

65,584

 

64,132


 

(単位:千ドル、現金配当の数値を除く)

 

12月31日現在

 

2004年

 

2005年

 

2006年

 

2007年

 

2008年

貸借対照表の数値(期末):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現金預金、現金同等物および短期投資

120,095

 

155,409

 

121,353

 

92,552

 

114,586

運転資本

117,401

 

149,098

 

109,418

 

95,175

 

124,036

資産合計

609,737

 

678,866

 

664,849

 

683,243

 

709,772

1年以内に返済予定の長期債務

18,540

 

26,757

 

26,652

 

31,441

 

30,196

長期債務

132,701

 

123,483

 

136,173

 

169,229

 

158,760

資本合計

296,233

 

354,628

 

318,980

 

275,009

 

316,180

現金配当(ドル)

0.32

 

0.36

 

0.40

 

0.42

 

0.44

 

 

(単位:百万円、現金配当の数値を除く)

 

12月31日現在

 

2004年

 

2005年

 

2006年

 

2007年

 

2008年

貸借対照表の数値(期末):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現金預金、現金同等物および短期投資

11,587

 

14,994

 

11,708

 

8,929

 

11,055

運転資本

11,327

 

14,385

 

10,557

 

9,182

 

11,967

資産合計

58,827

 

65,497

 

64,145

 

65,919

 

68,479

1年以内に返済予定の長期債務

1,789

 

2,582

 

2,571

 

3,033

 

2,913

長期債務

12,803

 

11,914

 

13,138

 

16,327

 

15,317

資本合計

28,581

 

34,215

 

30,775

 

26,533

 

30,505

現金配当(円)

31

 

35

 

39

 

41

 

42

 

 

12月31日現在

 

2004年

 

2005年

 

2006年

 

2007年

 

2008年

補足的事業情報(期末):

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アクティブ・ディストリビューターの概数(2)

820,000

 

803,000

 

761,000

 

755,000

 

761,000

エグゼクティブ・ディストリビューター数(2)

32,016

 

30,471

 

29,756

 

30,002

 

30,588

 

(1) 当社は2006年度からFAS第123(R)号を適用した。その結果、2006年度、2007年度および2008年度の株式に基づく報酬費用はそれぞれ、9.3百万ドル、8.1百万ドル、7.3百万ドルとなった。

(2) アクティブ・ディストリビューターには、記載の日に終了する3ヶ月間に当社から直接製品を購入したプリファード・カスタマーおよびディストリビューターが含まれている。エグゼクティブ・ディストリビューターとは、個人およびグループに要求された売上高を達成したアクティブ・ディストリビューターである。

 


2【沿革】

(1)ニュースキン・エンタープライジズ・インクの沿革

1996年9月

米国デラウェア州法に基づき、ニュースキン・アジア・パシフィック・インクの商号で設立。

1996年11月

ニュースキン ジャパン、ニュースキン台湾、ニュースキン香港、ニュースキン韓国およびニュースキン・タイの株主が、その保有株式を、当社の額面0.001ドルのクラスB普通株式と引き替えに、歳入法第351条の要件を満たすよう企図された取引により、当社の資本に拠出した(以下「組織再編」という。)。組織再編以前は、これらの会社の発行済社外株式はすべてこれらの株主により保有されていた。組織再編により、上記各社は当社の全額出資子会社となった。

1998年3月

ニュースキン・インターナショナル・インクおよびその他、当社の以前の非公開関連会社の殆どを買収。

1998年5月

商号をニュースキン・エンタープライジズ・インクに変更。

1998年10月

栄養補助食品の研究開発・製造会社であるファーマネックス・インクを買収。

1999年3月

ニュースキン・ユーエスエー・インクの資産の一部を買収。同社との独占的ライセンスおよび販売契約を終了し、一定の負債を引受けた。

1999年5月

インターネット・サービスのプロバイダーであり、インターネット装置、ウェブ・サイトの展開および主催、オンライン・ショッピングならびに通信機器・サービスの提供も行っているビッグプラネットの買収契約を締結。

1999年5月

ニュースキン・カナダ・インク、ニュースキン・メキシコ・インク、ニュースキン・グアテマラ・インクおよびニューファミリー・ベネフィッツ・インシュアランス・ブローカレジ・インクを買収。

1999年7月

ビッグプラネット・インクを買収。

2000年12月

シンガポールに新子会社を設立し、事業拡大。

2001年11月

マレーシアに新子会社を設立し、事業拡大。

2002年3月

肌中のカロテノイド量を測定するレーザー技術の使用権を取得。

2002年4月

ファースト・ハーベスト・インターナショナル・エルエルシーを買収。

2003年1月

中国本土において小売ビジネスモデルによる事業拡大。

2003年10月

資本再編取引(以下「資本再編」という。)に関連して、設立株主グループメンバー所有の優先議決権のある発行済クラスB普通株式のほぼ全株を1対1の比率でクラスA普通株式に転換。資本再編として、当社による当該株主グループから普通株式約10.8百万株の買取、当該株主グループによる第三者投資者に対する普通株式約6.2百万株の売却。

2004年7月

上記資本再編取引に基づき、設立株主グループからさらに3.1百万株を買取。当該株主グループは第三者投資者に対しさらに1.5百万株を売却。

2004年8月

ブルネイに新子会社を設立し、事業拡大。

2004年11月

イスラエルに新子会社を設立し、事業拡大。

2005年1月

ロシアに新子会社を設立し、事業拡大。

2005年8月

インドネシアに新子会社を設立し、事業拡大。

2005年11月

ルーマニアに新子会社を設立し、事業拡大。

2006年2月

ファーマネックス バイオフォトニック スキャナーに関する一定の権利を取得するため、新完全子会社であるファーマネックス・ライセンス・アクイジション・コーポレーションを設立。

2006年5月

コスタリカに新子会社を設立し、事業拡大。

2006年9月

インド市場への今後の拡大に向けて、インドに新子会社を設立。

2007年2月

スイスに事業拡大。

2007年8月

ブラジル事業を閉鎖。

2007年9月

ベネズエラに事業拡大。

2007年10月

スロバキアに事業拡大。

2008年3月

南アフリカに事業拡大。

2008年11月

チェコ共和国に事業拡大。

 

(2)日本との関係

 1993年4月、米国法人ニュースキン ジャパン・インク(Nu Skin Japan Inc.)が日本支社を通じて日本での事業を開始した。日本は、ニュースキンの製品およびディストリビューターのために開かれた当社にとって3番目の国際市場であった。1995年8月に日本支社を閉鎖して以来、日本での営業は日本子会社ニュースキン ジャパン株式会社を通じて行われており、当該子会社を通じて日本各地のウォークイン・センターが運営されている。

 

3【事業の内容】

概 況

ニュースキン・エンタープライジズは世界規模の大手直接販売会社であり、世界各地の48市場で事業を行っている。当社は、革新的で高品質なパーソナルケア製品および栄養補助食品を開発し、流通させ、ニュースキンおよびファーマネックスのブランドで販売している。当社は、当社の全市場において直接販売モデルを使用して事業を行っているが、中国本土(以下「中国」という。)ではビジネスモデルを修正して事業を行っている。

当社の2008年度の売上高は12億ドルであった。2008年12月31日現在、当社は約761,000名のアクティブ独立ディストリビューター、販売員およびプリファード・カスタマーからなるグローバル・ネットワークを有しており、うち約31,000名は、エグゼクティブ・レベルのディストリビューター(中国における販売員を含む。)であった。当社のエグゼクティブ・ディストリビューターは、販売ネットワークにおいて重要な指導的役割を果たしており、当社事業の成長と収益性に不可欠な要素である。

2008年度の当社の売上高の約85%は米国外で得られたものであった。日本での事業は2008年度の売上高合計額の約36%を占め、当社が最高の売上を上げた市場であった。当社の外国事業の規模の大きさから、当社の成績は、為替、特に日本円の変動により、しばしば好影響または悪影響を受ける。これに加えて、当社の成績は、世界の経済・政治情勢および一般的な事業環境により影響を受ける。

当社は、直接販売に適していると考えているブランド化された消費者向け製品を開発、販売している。当社のディストリビューターは、消費者に当社製品の効能や際立った特徴を理解させ、独自の顧客サービスを提供することにより、当社製品を販売している。当社は研究開発努力を活用して、継続的に製品ポートフォリオを拡大する新製品を開発・導入している。当社は、製品の技術革新、手厚いグローバル・コンペンセーション・プランおよびディストリビューター・サポート・プログラムに力を注ぐことで、優秀な独立ディストリビューターを魅了し、意欲を起こさせるよう試みている。

当社の事業は、特にネットワーク・マーケティング活動、化粧品および栄養補助食品に関して、世界中でさまざまな法規制に服している。これにより、ディストリビューターが不正な活動を行ったり、当社が必要な製品登録を取得または維持できなかったりといった一定のリスクが当社の事業に生じる。

 

戦 略

事業を拡大させるにあたり、当社は鍵となる次の3つの戦略に力を注いでいる。

・独自のツールおよびイニシアチブの導入

・別個のブランドに基づいた、説得力のある革新的な製品の開発

・動機と報酬を与えるディストリビューター・インセンティブの提供

 

独自のツール

当社は、当社の特徴を実証し、ディストリビューターを動機付け、また、人材採用活動と製品販売を支援する独自のツールおよびイニシアチブの提供に継続的に取り組んでいる。当社は、当社製品の効能の明白な成果や証拠を提供するツールおよびイニシアチブに重点を置いている。当社は2008年度を通して、ガルバニー電流を使った手のひらサイズのスパ装置「ガルバニック スパ システムU」が強い関心を集めたことから利益を得た。ディストリビューターは、「ガルバニック スパ システムU」の効果を、製品の実演を通して容易に実証することができる。ディストリビューターは通常、「ガルバニック スパ システムU」を紹介する際に、顔の半分でこれを実演する。消費者はこの実演により、肌の表面に即座に現れる効果を見ることができる。当社のディストリビューターはまた、ディストリビューターが当社の栄養食品(特に当社の栄養食品ライン「ライフパック」)の影響を無侵襲計測することができる特許技術に基づいた携帯装置、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」を活用している。

 

革新的な製品

説得力のある革新的な製品は、ディストリビューターと顧客を引き付けるのに役立つため、当社の成功にとって不可欠である。当社のディストリビューターは、当社製品の革新的な特徴を用いて、有効な販売組織を構築し、また新規顧客を引き付けている。当社の製品理念は、主としてアンチエイジングに基づくものであり、当社は、当社の品揃えを通じて、この分野において競争上優位な立場にあると考えている。また当社は、アンチエイジングの主要カテゴリーであるスキンケアと栄養の両方においてブランド・エクイティの確立に成功した数少ない直接販売会社の一つであると考えている。アンチエイジングの主要製品には次のものが含まれる。

・「ガルバニック スパ ジェル ウィズ エイジロック」 − 「ガルバニック スパ システムU」とともに使用され、革新的な「エイジロック」技術を取り入れている、当社の最新のアンチエイジング製品。

・「トゥルー フェイス エッセンス」および「トゥルー フェイス エッセンス ウルトラ」− 肌のエラスチンの自然減少を最小限に抑え、肌色を改善するのに役立つエソシン成分を特色とするアンチエイジング製品

・「ライフパック」− 抗酸化物質、植物性栄養素、ビタミン、ミネラルおよびその他全般的な健康状態を促進する主要成分を最適な水準で補給することを目的としたアンチエイジング栄養補助食品群

・「g3」− リポカロテン(カロテノイド抗酸化物質と自然の供給システムを有する微量栄養素から成る極めて体内に吸収されやすい複合成分)を含有する、栄養価の高いブレンドジュース

・「ニュースキン180°アンチエイジング スキン セラピー システム」− 目に見える老化の兆候、特にしわの線およびしわに効力を発揮するよう設計されたシステム

・「マイビクトリー!」および「ザ ライト アプローチ(TRA)」− 代謝を促しつつ食欲をコントロールすることに重点を置いた体重管理システム

 

ディストリビューター・インセンティブ

当社は、ディストリビューターに対して当社製品の販売への動機付けと報酬を与えるために、手厚い報酬とインセンティブを提供することに専心している。当社は、当社のグローバル・セールス・コンペンセーション・プランが当社の競争力の一つであると考えており、ディストリビューターの事業拡大を支援するためにしばしば当該プランを洗練させ、また改良を加えている。例えば、2008年12月31日に終了した年度中、当社は、選択された市場において、強化されたコンペンセーション・プランを立ち上げた。この強化されたコンペンセーション・プランは、販売組織の構築に興味がある新規ディストリビューターに追加コミッションおよび初期収入を提供し、積極的な事業構築活動に報いることを目的としている。当社はまた、コンペンセーション・プランにおいてキー・レベルに達したディストリビューターに報奨旅行や表彰イベントを提供している。さらに、多くの市場で、毎月一定数の製品を購入する契約をした顧客にインセンティブを与える製品予約購入プログラムや、ロイヤルティ・プログラムの拡大、推進を続けている。これらのプログラムは、これに歩調を合わせたグローバル・コンペンセーション・プランの再編や、ディストリビューターの認識、目標設定および説明責任のレベルの上昇とともに、当社のディストリビューターに増収への意欲を与えるのに役立つものと当社は考えている。

 

当社の製品カテゴリー

当社には多数の製品カテゴリーがあり、それぞれ独自のブランドの下で事業を行っている。当社は、高品質のパーソナルケア製品はニュースキン、科学に基づいた栄養補助食品はファーマネックスというブランドにて販売している。また、技術に基づいた製品およびサービスも、これと異なるブランドで提供している。

次の表は、2006年12月31日、2007年12月31日および2008年12月31日に終了した年度におけるニュースキン、ファーマネックスおよびその他の製品およびサービスによる売上高の金額(ドル表示)および割合を示すものである。この表は、売上高合計額の創出に伴うコストについて考察している「第一部、第3 事業の状況」の情報と併せて読まれるべきものである。

 

製品カテゴリー別売上高

 

12月31日に終了した年度

 

2006年

 

2007年

 

2008年

製品カテゴリー

百万米ドル(注)

 

 

百万米ドル(注)

 

 

百万米ドル(注)

 

ニュースキン

454.5

 

40.8

 

498.5

 

43.0

 

633.4

 

50.8

ファーマネックス

632.7

 

56.7

 

634.2

 

54.8

 

597.7

 

47.9

その他

28.2

 

2.5

 

25.0

 

2.2

 

16.5

 

1.3

合計

1,115.4

 

100.0

 

1,157.7

 

100.0

 

1,247.6

 

100.0

 

(注)2008年度、当社の売上高の85%が外貨にて取引されたが、財務報告のためその後加重平均為替レートにより米ドルに換算された。為替の変動により、2008年度の公表売上高は2007年度比で約3%のマイナスの影響を受け、2007年度の公表売上高は2006年度比で約1%のプラスの影響を受けた。

 

ニュースキン部門

ニュースキン製品は当初からある製品ラインであり、「コア・システム」、「ターゲテッド・トリートメント」、「トータル・ケア」、化粧品および植物性由来のエポック製品ラインの特製品の分野で、高品質のパーソナルケア製品を提供している。当社の戦略は、当社のネットワーク・マーケティング販売モデルを活用して、ニュースキンをパーソナルケア市場の革新的なリーダーとすることである。当社は継続的に当社製品の処方を改善、改良して、革新的で効能の実証された成分を開発し、取り入れることに力を注いでいる。2008年には当社の革新的技術「エイジロック」を取り入れた初めての製品、「ガルバニック スパ ジェル ウィズ エイジロック」を発売した。この技術を取り入れた製品は、外面に現れる加齢の兆候だけでなく、肌内部の加齢の原因に対処できるよう開発されたものである。当社は2009年後半、デイリースキンケアの新システムに関するグローバル・コンベンションにおいて、「エイジロック」を世界展開する計画である。

高品質のパーソナルケア製品の販売に加えて、当社はディストリビューターが当社製品をより効率的に販売できるようにするツールの開発に力を注いでいる。2002年に初めて導入された「ガルバニック スパ システムU」は、当社のディストリビューターが容易にその効果を実証できるという点で、卓越した直接販売製品である。これはディストリビューターが新規の顧客やディストリビューターを勧誘する際の手助けとなっている。「ガルバニック スパ システムU」は過去24ヶ月間で高成長を遂げ、その売上高は2007年度第1四半期の7.5百万ドルから、2008年度第4四半期には52.0百万ドルに増加した。2008年度、「ガルバニック スパ システムU」および「ガルバニック スパ ジェル」の売上高は、当社の売上高合計額の13%、ニュースキン部門の売上高の26%を占めた。

次の表は、当社のニュースキン製品ラインをカテゴリー別に要約したものである。

 


カテゴリー

 

製品概要

 

主要製品

コア・システム

 

 

当社のコア・システムは、肌質にかかわらず、個々の顧客の肌のスキンケア・ニーズに対応する強固な基盤を提供する。当社のシステムは、肌に関する具体的な問題を対象に開発されており、老化からニキビまでさまざまな問題に対して目に見える結果をもたらすことが科学的に証明された成分から製造された製品である。

 

ニュースキン180°アンチエイジング スキン セラピー システム

ニュースキン トリフェージック ホワイト

ニュートリセンシャルズ

ニュースキン クリア アクション アクネ メディケーション システム

 

 

 

 

 

 

ターゲテッド・

トリートメンツ

 

当社特製のスキンケア製品により、顧客は年齢にかかわらず自分に合った若々しい肌づくりを助ける製品処方計画を作ることができる。これらの製品は、具体的なスキンケア・ニーズをターゲットとした最先端の成分技術を使用して開発されている。

 

ニュースキン ガルバニック スパ システムU

ガルバニック スパ ジェル ウィズ エイジロック

トゥルー フェイス エッセンス ウルトラ

トゥルー フェイス ライン コレクター

エンハンサー スキン コンディショニング ジェル

セルトレックス ウルトラ リカバリー フルイド

セルトレックスCoQ10コンプリート

NAPCAモイスチャライザー

ポリシング ピール スキン リフィニシャー

 

 

 

 

 

 

 

トータル・ケア

 

当社のトータル・ケア製品は、ボディ、髪およおび口腔のケアに対応するものである。トータル・ケア製品ラインは家族の誰もが使用することができ、その製品は頭からつま先まで、体全体の健康のために優れた効果をもたらすことを目指して設計されている。

 

 

ボディ バー

リキッド ボディ ルフラ

ペレニアル インテンス ボディ モイスチャライザー

ディビデンド メンズ ケア

AP-24デンタル ケア

ニュースキン レニュー ヘア マスク

 

 

 

 

 

 

 

化粧品

 

「ニュー カラー」化粧品ラインの製品は、消費者の自然な美しさを明確にし際立たせることを目的としている。

 

ティンテッド モイスチャライザーSPF15

フィニシング パウダー

コントーリング リップ グロス

ディファイニング イフェクト マスカラ

 

 

 

 

 

 

 


カテゴリー

 

製品概要

 

主要製品

エポック

 

当社の「エポック」製品ラインは先住民文化のスキンケアに対する伝統的な知恵を利用していることに特徴がある。「エポック」の各製品は自然界にある再生可能な資源から抽出される植物性成分で作られている。さらに、当社は「エポック」の売上による収益から慈善運動に寄付を行っている。

 

バオバブ ボディ バター

ソール ソリューション フット トリートメント

カーミング タッチ スージング スキン クリーム

グレーシャル マリーン マッド

アイスダンサー インヴィゴレイティング レッグ ジェル

エバーグライド フォーミング シェーブ ジェル

アバ プヒ モニ シャンプー

エポック ベビー

ハイビスカス ヘア アンド ボディ ウォッシュ

 

 

ファーマネックス部門

当社は、ファーマネックスのブランドで、包括的な栄養食品、効能を特定した栄養補助食品、および体重管理製品から成るさまざまな栄養食品を販売している。当社はまた、「ビタミール」と呼ばれる栄養価の高い食品も販売している。これは世界中のさまざまな地域の餓えたこどもたちに食物を与えるための「ナリッシュ ザ チルドレン(こどもたちに栄養を)」プログラムを通して購入、寄付したり、個人の食糧備蓄のために購入したりすることができる。微量栄養素補助食品の主力製品ライン「ライフパック」の売上高は、2008年度、当社の売上高合計額の20%、ファーマネックスの売上高の41%を占めた。

直接販売は、ディストリビューターが当社製品の品質と効能を直接消費者に説明することで、競合他社が提供する製品と差別化できるため、当社の高品質の栄養補助食品の販売方法としてきわめて効率的であることが実証されてきた。栄養補助食品事業を拡大するための当社の戦略は、熱心な研究開発と高品質の製造に基づく実証性のある革新的な製品を継続的に発売することである。当社の製品開発の取組みは、アンチエイジング、体重管理および栄養全般に的を絞っている。

2003年、当社は、人の全体的な抗酸化状態の一般的な指標となる皮膚のカロテノイド抗酸化水準を安全に計測できる最先端ツール、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」を発売した。このツールは当社の事業において世界中で使用されており、ディストリビューターに利用されている。このツールの導入以来、いくつかの修正と改良が当該製品に加えられている。

次の表は、当社のファーマネックス製品ラインをカテゴリー別に要約したものである。

 


カテゴリー

 

製品概要

 

主要製品

栄養食品

 

 

ファーマネックスの栄養食品は、人生を最適な健康状態で過ごすための基盤として人体が必要とする広範囲の微量栄養素を供給するものである。「ライフパック」製品群は、当社の「g3」スーパーフルーツジュースと並んで、当社の栄養食品ラインで売上高が最も高い製品である。

 

ライフパック製品群

g3ジュース

 

 

 

 

 

 

ソリューション

 

 

 

ターゲテッド・ソリューション補助食品は、消費者の日常生活の要求に合わせて処方された、標準化された水準の植物性その他の活性成分を含有している。

 

ティグリーン97

霊芝マックスGLp

マリーン オメガ

コレスティン

コーディマックスCs-4

コーティトロール

デトックス フォーミュラ

アイ フォーミュラ

 

 

 

 

 

体重管理

 

 

 

当社の体重管理製品には、補助食品のほか、食事に代わるシェークが含まれる。

 

ザ ライト アプローチ(TRA)ウェイト マネジメント システム

マイビクトリー!ウェイト マネジメント プログラム

 

 

 

 

 

ビタミール

 

飢餓に苦しむこどもたちに食物を与えるための「ナリッシュ ザ チルドレン(こどもたちに栄養を)」プログラムを通して購入、寄付したり、個人の食糧備蓄のために購入したりすることができる、栄養価の高い食品。

 

ビタミール

 

その他の部門

当社はまた、ビッグプラネットおよびその他のブランドで、シンプルかつ革新的な技術製品およびサービスを提供している。これらの製品には、「マックスボールト」の名称で販売しているデジタル・コンテンツ、デジタル・ストレージおよび関連サービスや、「マックスキャスト」の名称で販売しているデジタル・ビデオ・サービス、ならびにその他の技術関連製品がある。当社はまた、技術を当社事業のその他の分野に組み入れており、またディストリビューターがオンライン上のプレゼンスを確立したり事業を管理したりするのに役立つその他の先進的なツールやサービスを提供している。

当社はまた、エコスフィアのブランドで、住居環境を浄化し保護するために考案されたホームケア製品ラインを若干販売している。その製品としては、浄水器、シャワー浄水器および掃除用ウェットティッシュがあり、主にアジア市場で販売されている。

 

仕入および生産

ニュースキン

当社は製品の高い品質を維持するため、信頼できて評判がよく、高品質の原材料やサービスを供給すると考えるサプライヤーから原材料を仕入れ、かかるメーカーと当社独自の製品の製造契約を締結している。「ガルバニック スパ システムU」は、同製品に付随する一定の特許権を保有する単一のベンダーから調達されており、当該ベンダーとの関係が終了した場合には、当社が新たなガルバニック製品を開発したり、製品を他のサプライヤーから仕入れたりすることが必要になる。当社はまた現在、ニュースキンのパーソナルケア製品の2008年度売上高の約21%相当分を生産しているその他1社のサプライヤーから原材料および製品を仕入れている。当社はサプライヤーと良好な関係を維持しており、いずれの当事者も近い将来において関係を解除するとは予想していない。サプライヤーとの関係や原材料の仕入に関連するリスクや不確実性については、「第一部、第3、4.事業等のリスク」を参照されたい。

また、当社は上海に製造工場を設置し、現在、同工場において中国の当社小売店で販売するパーソナルケア製品とともに、その他特定の市場に輸出される製品のごく一部を製造している。当社は、既存のサプライチェーンのバックアップとして、または輸出向けの在庫を増産するために、必要に応じて同工場を拡張し、または中国にさらに工場を建設することを考えている。

 

ファーマネックス

「ライフパック」などのファーマネックスの栄養補助食品およびその原材料の大部分は、第三者であるサプライヤーおよびメーカーにより生産または供給されている。当社は、ファーマネックス製品の大部分を提携先2社に頼っており、そのうち1社は栄養補助食品に関する2008年の売上高の約40%相当分を、もう1社は約18%相当分を供給している。当社は、これらのサプライヤーおよびその他の現在のベンダーからいずれかの製品または原材料を調達できない場合でも、特別な困難または売上原価の著しい増加を伴うことなく、かかる製品を生産・交換し、原材料を代替することが可能であると考えている。サプライヤーとの関係や原材料の仕入に関連するリスクや不確実性については、「第一部、第3、4.事業等のリスク」を参照されたい。

また当社は中国浙江省の施設を維持しており、同施設において、中国で販売するファーマネックス栄養補助食品の一部や、「ティグリーン97」、「霊芝マックスGLp」その他世界で販売する製品に使用されるハーブエキスの製造を行っている。

 

研究開発

当社は研究開発能力に対し継続的に投資を行っている。当社の研究開発支出は、2006年度は8.7百万ドル、2007年度は10.0百万ドル、2008年度は9.6百万ドルであった。製品開発技術の革新に力を注ぐため、当社は今後も引き続き研究開発に資源を投じていく予定である。

ユタ州プロボの当社オフィスビルに隣接する当社の主要な研究実験施設には、ファーマネックスおよびニュースキン双方の研究施設があり、また双方の専門職員および技術者が働いている。当社は中国でも研究施設を維持している。ファーマネックス研究の多くは、今までのところ中国において行われている。中国では十分教育を受けた人件費の安い科学的知識を有する労働人口の恩恵を被ることができ、米国で行った場合よりも大幅に低いコストで研究および臨床試験を行うことが可能である。

当社はまた、栄養補助食品およびパーソナルケア製品の各カテゴリーにおける関連分野の著名な権威から成る科学諮問委員会など、多数の独立した科学者との共同研究プロジェクトに取り組んでいる。当社は、米国、ヨーロッパ、アジアの著名な大学や研究機関と共同研究プロジェクトを進めているが、これらの研究機関のスタッフには、天然生成物化学、生化学、皮膚医学、薬理学および臨床研究を専門とする科学者がいる。かかる大学研究センターには、パデュー大学、スタンフォード大学、バンダービルト大学およびタフツ大学がある。

さらに当社は、ニュースキンおよびファーマネックスの製品カテゴリーに対して外部から寄せられる非常に多くの製品アイデアについて検討を行っている。当社は、ベンダーとの間のライセンスその他による戦略的な関係を利用して、画期的な独自の製品の提供を目的とする研究開発の成果にアクセスしている。

 


地理別の販売地域

当社は現在、48市場で当社製品を販売し、流通させている。当社の市場は5つの地理的地域に区分されている。すなわち、北アジア、南北アメリカ、中華圏、ヨーロッパ、および南アジア/太平洋である。次の表は、2006年12月31日、2007年12月31日および2008年12月31日に終了した各年度における各地域別の売上高を示している。

 

 

12月31日に終了した年度

 

2006年

 

2007年

 

2008年

 

百万米ドル

 

 

百万米ドル

 

 

百万米ドル

 

北アジア

593.8

 

53

 

585.8

 

50

 

594.5

 

48

南北アメリカ

165.9

 

15

 

188.3

 

16

 

223.9

 

18

中華圏

208.2

 

19

 

205.0

 

18

 

210.0

 

17

ヨーロッパ

59.5

 

5

 

77.2

 

7

 

111.6

 

9

南アジア/太平洋

88.0

 

8

 

101.4

 

9

 

107.6

 

8

 

1,115.4

 

100

 

1,157.7

 

100

 

1,247.6

 

100

 

他の比較売上高およびこれに関連する財務情報は、「第一部、第6、1. (5)連結財務書類注記17」の「セグメント情報」に掲載の表に示されている。

 

北アジア

次の表は、北アジア地域の各市場の情報(開設年、2008年度の売上高、2008年度の売上高合計額に占める割合)を示したものである。

 

 

開設年

2008年度売上高

(百万米ドル)

2008年度売上高に占める割合

(%)

日本

1993年

443.7

36

韓国

1996年

150.8

12

 

日本は当社の最大の市場であり、2008年度売上高合計額の約36%を占めた。当社は日本において、ほとんどのニュースキンおよびファーマネックス製品のほか、数は限られるがその他の製品を販売している。さらに、すべての製品カテゴリーにおいて、日本市場だけで販売する現地開発製品を限定数提供している。当社は2008年には他の市場での成功が実証された「ライフパック ナノEX」および「トゥルー フェイス エッセンス ウルトラ」を発売したほか、「ガルバニック スパ システムU」に関する販売プログラムを展開した。当社は、2009年には「エイジロック」技術に基づく新たなアンチエイジング・ブランドを市場に導入し、併せてアンチエイジングの新製品をいくつか発売する計画である。

日本の直接販売業界はここ数年衰退傾向にあり、また規制当局やマスコミの監視も強化されているため、直接販売事業をとりまく環境は引き続き厳しい状態にある。日本市場における困難に伴うリスクおよび不確実性については、後述「政府による規制」および「第一部、第3、4.事業等のリスク」を参照されたい。

韓国では現在、ほとんどのニュースキンおよびファーマネックス製品のほか、数は限られるがその他の製品を提供している。2008年には「エステラ」および「トゥルー フェイス エッセンス ウルトラ」を発売した。また2009年には「プロステート フォーミュラ」および「ニュー ヘア ケア」を発売する予定である。

 


南北アメリカ

次の表は、南北アメリカ地域の各市場の情報(各市場の開設年、2008年度売上高、2008年度の売上高合計額に占める割合)を示したものである。

 

 

開設年

2008年度売上高

(百万米ドル)

2008年度売上高に占める割合

(%)

米国

1984年

192.1

15

カナダ

1990年

16.2

1

ラテンアメリカ(注)

1994年

15.6

1

(注) ラテンアメリカには、ブラジル、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、メキシコおよびベネズエラが含まれる。

 

米国では、ニュースキンおよびファーマネックス製品のほぼ全品ならびに限定数のその他の製品およびサービスが販売されている。2008年、当社は「エイジロック」技術に基づくアンチエイジング・ブランドを発売し、併せて「ガルバニック スパ ジェル」を発売した。2009年には、将来の事業開始に向けたコロンビア市場の可能性や事業基盤を評価するため、コロンビアにおいて会社公認の事業活動を開始する。

 

中華圏

次の表は、中華圏の各市場の情報(各市場の開設年、2008年度の売上高、2008年度の売上高合計額に占める割合)を示したものである。

 

 

開設年

2008年度売上高

(百万米ドル)

2008年度売上高に占める割合

(%)

台湾

1992年

92.3

7

中国

2003年

65.3

5

香港

1991年

52.4

4

 

香港と台湾における事業は、グローバルな直接販売ビジネスモデルとグローバル・コンペンセーション・プランを用いて行われている。当社は、香港と台湾において大部分のニュースキンおよびファーマネックス製品ならびに数は限られるがその他の製品およびサービスを堅調に提供している。これらの市場での売上高の約半分は月次製品予約購入プログラムによる注文から生じており、これが顧客やディストリビューターの定着率の向上および発注手続の合理化の一助となった。

中国において、当社は多くのニュースキン製品および「サイオン」というブランド名の現地生産の安価なパーソナルケア製品ラインを販売している。また、当社で一番の栄養製品である「ライフパック」を含む特定数のファーマネックス製品を販売している。

中国市場では直接販売活動が規制により制限されているため、当社は現在、グローバルな直接販売ビジネスモデルの下に十分な営業を行うことができない。このため、直接販売免許を取得した地域にあっては、固定された拠点を通して製品を販売する雇用販売員および契約サービス業者を活用し、これを当社が直接販売のシングル・レベルの事業機会で補足するという小売販売モデルを展開してきた。さらに、当社は最近、小売店を通じて製品を販売する契約販売促進員の雇用を開始したところである。当社はさまざまな小売拠点でのマーケティングや製品販売を雇用販売員に任せており、最小限の広告および従来型の販売促進活動による支援のみを行っている。中国における小売モデルは、当社が販売員により小売店に顧客を呼び込めるか、頻繁に行う研修会を通して雇用販売員に対し当社製品について教育できるか、繰り返し購入してもらうことができるかにかかっている。当社のその他市場のディストリビューター・リーダーは顧客や販売員を店舗に紹介することができるが、その販促活動は当市場における直接販売に関する規制により制限されている。

当社はまた、小売店以外で製品を販売できる独立ディストリビューターの使用を可能にする直接販売の機会を引き続き取り入れている。当社は、上海、北京および広東省の4市において直接販売ライセンスおよび認可を取得しており、また中国のその他の地域においても引き続き、必要な認可の取得を進めている。直接販売ライセンスにより、固定の小売拠点以外の場所で、販売経験の少ない非雇用販売員による製品の販売が可能となる。当社の現在の直接販売モデルは、当社の既存の小売販売モデルを補完すると当社が考える方法で策定されている。当社の独立した直接販売員は、例えば、当社の小売りモデルに移行し、販売促進員や従業員になって、一層の報酬を得る機会を得ることが可能である。

当社は、大都市のショッピングセンターの店舗での事業に集中することで、より効果的、効率的に事業を行えるよう、小売店の運営戦略を変更することを決定したが、これに伴い、2008年初期から、中国市場における事業およびインフラを大きく変更した。当社はこの計画の一環として、中国に散在する約70の小売店を閉鎖し、約650名の社員を解雇した。

 

ヨーロッパ

次の表は、ヨーロッパ地域の情報(開設年、2008年度の売上高、2008年度の売上高合計額に占める割合)を示したものである。

 

 

開設年

2008年度売上高

(百万米ドル)

2008年度売上高に占める割合

(%)

ヨーロッパ(注)

1995年

111.6

9

(注)ヨーロッパには、オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、アイルランド、アイスランド、イスラエル、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、ロシア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイスおよび英国が含まれる。

 

当社は現在、北欧、東欧および中欧の25ヶ国ならびにイスラエルおよび南アフリカにおいて事業を行い、ニュースキンおよびファーマネックスの全製品を提供している。「ガルバニック スパ システムU」、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」および「g3」を含むさまざまな製品およびディストリビューター・ツールが、ヨーロッパにおける最近の成功に貢献している。当社は中欧・東欧市場において力強い成長を経験してきた。2008年には、南アフリカとチェコ共和国での営業を開始した。また2009年には将来の事業開始に向けたトルコ市場およびウクライナ市場の可能性や事業基盤を評価するため、同市場において会社公認の事業活動を開始する。

 

南アジア/太平洋

次の表は、南アジア/太平洋地域の各市場の情報(各市場の開設年、2008年度の売上高、2008年度の売上高合計額に占める割合)を示したものである。

 

 

開設年

2008年度売上高

(百万米ドル)

2008年度売上高に

占める割合(%)

シンガポール/マレーシア/ブルネイ

2000年/2001年/2004年

43.8

3

タイ

1997年

34.6

3

オーストラリア/ニュージーランド

1993年

13.3

1

インドネシア

2005年

8.9

1

フィリピン

1998年

7.0

1

 

当社は、南アジア/太平洋地域において、ほとんどのファーマネックスおよびニュースキン製品を提供している。南アジア/太平洋におけるマーケティング・イニシアチブは月次製品予約購入注文および「ガルバニック スパ システムU」を中心に進められている。

 

販 売

概 観

当社の販売理念および販売システムの基盤はネットワーク・マーケティングである。雇用小売販売員、契約販売促進員および直接販売員を通じて製品を販売している中国を除き、当社は被雇用者でない独立したディストリビューターを通じて製品を販売している。ディストリビューターは通常、消費者への再販および個人消費のために製品を購入する。また、当社には、当社から直接製品を購入することにより割引価格で製品を手にする多くの予約購入顧客がいる。

ネットワーク・マーケティングは、以下の理由により、当社製品の販売にとって効果的な手段である。

・消費者が製品についてディストリビューターから直接知識を得ることができること。品質が高く差別化された製品については、かかる方法が従来の広告を用いるよりも効果的であると当社は考えている。

・直接販売により潜在的な顧客が実際に製品を試用できること。

・ディストリビューターおよび顧客が効能を実証できる機会が広がること。

・他の販売方法と比較して、ディストリビューターが顧客により水準の高いサービスを提供し、製品を繰り返し購入するよう促すことができること。

当社のグローバル・コンペンセーション・プランに基づく「アクティブ・ディストリビューター」とは、過去3ヶ月間に再販または個人消費のため製品を購入したディストリビューターと定義される。さらに、当社は多くの市場で「プリファード・カスタマー」プログラムを実施している。同プログラムにより、顧客は、通常月次製品予約購入で当社から直接製品を繰り返し購入できる。過去3ヶ月間に製品を購入したプリファード・カスタマーは、「アクティブ・ディストリビューター」数に含んでいる。プリファード・カスタマーは法的にはディストリビューターと大きく異なるものであるが、両者とも当社製品の顧客と考えられる。

当社のグローバル・コンペンセーション・プランに基づく「エグゼクティブ・レベル・ディストリビューター」とは、最も熱心に直接販売の機会を追求し、各月に個人およびグループの所定販売量を達成しかつ維持しなければならないディストリビューターのことである。一旦エグゼクティブ・レベル・ディストリビューターになると、個人およびグループの販売量に応じたコミッション支払による利益を利用できるようになる。中国では現在、直接販売が規制されている結果、当社は小売店と雇用販売員を利用した修正ビジネスモデルを実施している。(中国の情報については、上記「地理別の販売地域」を参照されたい。)常勤の販売員とは、適格性認定プロセスを満たした販売員のことである。中国モデルと世界の直接販売モデルとをある程度比較するため、本書において、中国における常勤の販売員は「エグゼクティブ・レベル・ディストリビューター」の数に含んでいる。

当社の売上高はディストリビューターおよび販売員の数と生産性に大きく左右される。販売量の増加には生産性の向上および/またはディストリビューター総数の増加を要する。2008年12月31日現在、当社の製品およびサービスのアクティブ・ディストリビューターは約761,000名であった。これらのディストリビューターのうち約31,000名はエグゼクティブ・レベル・ディストリビューターであった。下記の各年において、各地域のアクティブ/エグゼクティブ・ディストリビューターの数は以下の通りであった。

 

 

 

アクティブ/エグゼクティブ・ディストリビューターの地域別総数

 

 

2006年12月31日現在

 

2007年12月31日現在

 

2008年12月31日現在

地 域

 

アクティブ

 

 

エグゼク

ティブ

 

アクティブ

 

 

エグゼク
ティブ

 

アクティブ

 

 

エグゼク
ティブ

北アジア

 

333,000

 

15,354

 

335,000

 

14,845

 

326,000

 

13,937

南北アメリカ

 

150,000

 

4,141

 

158,000

 

4,588

 

171,000

 

4,876

中華圏

155,000

 

6,492

 

138,000

 

6,389

 

115,000

 

6,323

ヨーロッパ

 

50,000

 

1,600

 

59,000

 

1,957

 

83,000

 

2,911

南アジア/太平洋

 

73,000

 

2,169

 

65,000

 

2,223

 

66,000

 

2,541

合 計

 

761,000

 

29,756

 

755,000

 

30,002

 

761,000

 

30,588

 

スポンサー活動

当社は、当社製品の新規のディストリビューターに対するリクルートおよびスポンサー活動について、当社のディストリビューターに依存している。インターネット・サポート、試供品、パンフレット、雑誌その他の販売マーケティング用資料は当社が原価で提供しているが、新規ディストリビューターを募集し、また製品、グローバル・コンペンセーション・プランおよびディストリビューターシップの上手な構築方法について新規ディストリビューターを教育する第一の責任はディストリビューターが負っている。

新規ディストリビューターのスポンサー活動により、ネットワーク・マーケティング構造が多層化されている。あるディストリビューターがスポンサーをしている人々は、「ダウンラインの」または「スポンサーされた」ディストリビューターと呼ばれる。ダウンラインのディストリビューターがさらに新規ディストリビューターをスポンサーした場合、構造中にもう一つの層が追加されるが、ダウンラインのディストリビューターはもともとスポンサー活動を行ったディストリビューターのダウンラインのネットワークに留まる。

ディストリビューターは必ずスポンサー活動を行わなければならないわけではなく、彼らはスポンサー活動についてコミッションを得ることはない。しかし、製品を再販し消費するディストリビューターのネットワークを構築しその良き指導者となることに成功した者には金銭的なインセンティブが与えられるため、ディストリビューターの大部分が、努力や成功の度合はさまざまながら、新規ディストリビューターに対するスポンサー活動を試みるものと当社は考えている。人々は当社の製品を固定客として使用した後にディストリビューターになることが多い。ある人がいったんディストリビューターとなると、その人は当社から製品を直接、卸売価格で購入することができる。また、ディストリビューターは、ディストリビューターおよび製品ユーザーのネットワークを構築するため他のディストリビューターに対するスポンサー活動を行う資格がある。ディストリビューターになろうとする者は、標準的なディストリビューター契約を締結しなければならない。この契約は、とりわけディストリビューターに当社の方針および手続の順守を義務付けるものである。

 

グローバル・コンペンセーション・プラン

グローバル・セールス・コンペンセーション・プランは当社の競争上の優位性の一つである。グローバル・コンペンセーション・プランに基づき、ディストリビューターは個人の製品販売高および当該ディストリビューターが有する全地域市場におけるダウンラインのディストリビューター・ネットワークによる製品販売高につき、ディストリビューターの本国で、現地通貨にて月々の合計コミッションを受け取る。中国では直接販売が規制されているため、同地の契約販売員および雇用販売員はグローバル・コンペンセーション・プランに加入していないが、代わりに同市場向けに設定された報酬モデルに基づいて報酬を得ている。

コミッションが法律により制限されている少数の市場を除き、ニュースキンまたはファーマネックスの個々の製品の販売に対するコミッションは、その卸売価格の50%を超えることがあり得る。しかしながら、実際のコミッション支払率は、グローバル・コンペンセーション・プランにおける各支払レベルにディストリビューターが何名いるかにより異なる。グローバル・ベースでは、これらの製品全体に対する支払率は、通常、平均で約41%から44%である。当社の売上高合計額に占めるコミッション支払率は、主要な直接販売会社による支払率の中でも最も手厚いものであると当社は考えている。

当社は時折、ディストリビューターの意欲を高めるため、グローバル・コンペンセーション・プランを修正および改良している。2008年には、南北アメリカおよびヨーロッパ地域において、ディストリビューターとなった初期の段階でのコミッションを上げるようなコンペンセーション・プランの修正を行うことに成功した。2009年にはアジア市場の大部分でも、南北アメリカとヨーロッパ地域における修正プランの実施に合わせてコンペンセーション・プランを修正する計画である。以上に加えて、当社は、販売量の要件を含むグローバル・コンペンセーション・プランの条件に関して少数のディストリビューターから出される適用除外の申請を月ごとに検討している。当社は原則として例外を認めないが、かかる例外を柔軟に認めることはディストリビューターの忠誠心と献身を維持する上で不可欠であると考え、必要に応じてかかる例外を限定的に認めている。

 

ディストリビューターに対する高水準のインセンティブ

競業他社のディストリビューター報酬プランに関する経営陣の認識に基づき、当社は、当社のグローバル・コンペンセーション・プランが主要な直接販売会社が提供している報酬プランのうち最も金銭的見返りの多いプランの一つであると考えている。ディストリビューターが金銭を稼得するには、以下の2つの基本的な方法がある。

・ディストリビューターが卸売価格で購入した製品に価格を上乗せして小売りすること。

・製品販売に対する一連のコミッションを得ること。

当社の各製品には販売量に応じて特定の数のポイント(ボリューム・ポイント)が付されている。コミッションは月ごとに個人およびグループがあげたボリューム・ポイントの合計に基づいて算出される。ボリューム・ポイントは通常、売上税分を差し引いた製品の卸売価格に基づいて決定される。ディストリビューターの事業が拡大し、自らの事業を拡大する他のディストリビューターのスポンサー活動に成功すると、より高い割合でコミッションを得ることができる。エグゼクティブのコミッションは、多数のダウンラインのディストリビューターがエグゼクティブの地位に達すると大幅に増加する。コミッションを決定するにあたり、あるエグゼクティブのコミッション対象グループに含まれるダウンラインのディストリビューターの階層の数は、エグゼクティブ直下のエグゼクティブ・ディストリビューターの数が増加するにつれて増加する。

 

ディストリビューターの支援

当社は各市場のディストリビューターのニーズに合わせた高水準の支援サービスを提供することに努めている。当社は個別のディストリビューター・サービスを提供し、寛容な返品受付方針を維持することにより、ディストリビューターのニーズに応え、その忠誠心を確立すべく試みている。ディストリビューターの多くはパートタイムであり毎週限られた時間だけしか営業に専念できないので、ディストリビューターに対して効果的なディストリビューター支援を提供することによりその努力の成果を最大限に生かすことが、今まで当社の成功にとって重要であったし、これからもそうであると、当社は考えている。

当社は、研修会、ディストリビューター・コンベンション、ウェブ上のメッセージ、ディストリビューター・フォーカス・グループ、定期的な電話会議およびディストリビューターとの個人的な接触を通じて、各ディストリビューターのニーズを理解しこれを満たすよう努めている。当社は、ウォークイン・センター、電話ならびにインターネットによる製品補充および追跡サービスを提供しており、これらによりユーザーにとって使いやすくタイムリーな製品供給を実現している。ウォークイン・センターのいくつかには会議室が設けられており、ディストリビューターは教育およびスポンサー活動にこれを利用することができる。当社の効率的な販売システムにより、ディストリビューターの大部分は当社製品の在庫を大量に抱えることはないと当社は考えている。

 

ディストリビューターに影響を及ぼすルール

当社はディストリビューターが現地の法規を確実に順守するよう、各市場における規制およびディストリビューター活動を監視している。当社の公表されたディストリビューターに関する方針および手続は、ディストリビューターが各市場において従わなければならないルールを策定している。当社はまた、一部のディストリビューターが他のディストリビューターの活動により不利益を被ることがないよう、ディストリビューターが平等な競争条件を維持するべくディストリビューター活動を監視している。当社はディストリビューターに対し、当社の製品および事業機会について倫理的かつ専門的に説明することを要求している。さらに、ディストリビューターは、ディストリビューターが顧客に対して行う説明が、当社配布の印刷物に記載された製品に関する説明および表現に合致し、かつその限度で行われなければならないことに同意している。

ディストリビューターは、当社に対し、そのコミッションの受領が小売活動および実質的な個人的販売努力の成果に基づくものであることを表明しなければならない。ビデオテープ、オーディオテープ、パンフレットおよび宣伝用衣料など、ディストリビューターが使用する販促品はすべて、当社の製作によるものかまたは当社の事前の承認を得たものでなければならない。ディストリビューターは、製品の販促宣伝のためにいかなる形態であってもマスコミによる宣伝方法を用いてはならない。製品の販促宣伝は、個人的な接触または当社が製作するか承認した印刷物によってのみ行うことが許される。ディストリビューターは、当社の承諾なしに当社の商標またはその他の知的財産権を使用することができない。

従来、当社所有でない小売環境において、製品を販売したり事業機会を促進したりすることはできない。当社はこのルールに一つの例外を設け、規定の要件を満たす独立経営の薬局およびドラッグストアにおいては、ファーマネックス製品の販売を認めている。ディストリビューターのうち、医院、美容院、ヘルスクラブなどのサービス関連事業を営んだり、かかる職場に雇われたりしている者は、製品購入のために一般の人が店に入ってくるよう誘引するために製品を陳列しない限り、固定客に対して製品を販売することが許されている。

ディストリビューターは、コミッションボーナスの受領資格を得るために、一定の条件を満たさなければならない。例えば、月々少なくとも100ポイント(およそ100米ドル)の個人販売高を達成すること等である。さらに、個別市場では規制事項に準じてその国特有の条件が設けられている。例えば、米国のディストリビューターは次の条件を満たさなければならない。

・既定数の個人顧客に対して小売販売を行ったことまたはその顧客関係を文書で証明すること。

・個人販売高の少なくとも80パーセントを販売および/または消費すること。

当社はディストリビューターの不正行為疑惑に関する報告書を系統的に調査している。あるディストリビューターが当社の方針および手続のいずれかに違反したと当社が判断した場合、当社はその権利を完全に消滅させることができる。また、もう一つの方法として、警告、留保、報酬の撤回もしくは拒絶、ディストリビューターシップに関する特典の停止、罰金、および/または特定の条件が満たされるまでのコミッションの留保などの制裁や、その他適切な差止による救済を科すこともできる。

 

返 品

当社は直接販売業界の中でも最も優れた消費者保護を実施している会社の一つであると自負している。規制および当社の事業は国により若干の相違はあるものの、製品の返品に関して当社は通常同様の手続に従っている。小売製品の購入者は通常、当社の返品方針に基づき、購入後30日間は当社に直接、またはその製品を購入したディストリビューターに対して、いずれのニュースキン製品またはファーマネックス製品でも返品することができ、全額の返金を受けられる。購入後30日経過後の返品の可否はディストリビューターの裁量に委ねられる。ディストリビューターは通常、未使用の製品であれば、1年間は当社に返品し、購入価格の90パーセントの返金を受けられる。当社の経験では、2008年度の実際の返品率は平均で年間売上高の5パーセント未満であった。

 

支 払

ディストリビューターは通常、出荷の前に製品に対する支払を行う。したがって、当社の未収金は最小限にとどまっている。ディストリビューターは通常、現金、送金およびクレジットカードにより支払を行う。

 

競 争

直接販売会社

当社は他の直接販売会社と競合しており、そのうちのいくつかは当社より事業歴が長く、高い認知度、知名度および大きな資金源を有している。当社の既存市場における直接販売のトップ企業はエイボンおよびアルティコ(アムウェイ)である。当社は、当社の多様な事業機会、製品供給、グローバル・コンペンセーション・プラン、経営管理および国際事業の強みによって新たなディストリビューターを求めて競争している。当該市場で競争に勝ち、ディストリビューターを引き付け維持するために、当社はディストリビューターに魅力的な事業機会を与え続けなければならない。

 

ニュースキン製品およびファーマネックス製品

ニュースキン製品およびファーマネックス製品の市場は競争が熾烈である。当社の競争業者には、パーソナルケア製品および栄養食品のメーカーおよび販売業者、製薬会社ならびにその他の直接販売会社等があるが、それらの多くは当社より事業歴が長く、はるかに高い知名度と大きな資金源を持っている。当社は、当社製品の革新性、価値、優れた品質および当社の販売システムの利便性を強調して、かかる市場において競争している。当社は、測定可能な価値を備えた製品の提供に注力し、ディストリビューターには、効果の実証説明を可能にする有効なツールを提供している。

 

知的財産

当社の主要な商標は、米国その他、当社が事業を行っているかまたは行う予定である各国で登録されており、当社は商標の保護が当社の事業にとって大変重要であると考えている。当社の主要な商標には、ニュースキン、ファーマネックス、「ライフパック」および「ガルバニック スパ」などがある。加えて、当社製品および「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」などのツールの多くは、当社独自の技術および製法(その内のいくつかは第三者から特許またはライセンス供与を受けている。)に基づいて製造されている。当社はまた、企業秘密保護を利用して当社独自の製法およびノウハウを保護している。

 

政府による規制

直接販売活動

直接販売活動は、米国内外の連邦、州および地方の政府機関により規制を受ける。一般的にこれらの法規は、新規の加入者を勧誘した加入者に対して製品の販売には関係なく報酬を支払うことや、強引な勧誘方法、および/または合法的な製品を取り扱わないことなどの、詐欺的・虚偽的な事業スキーム(「ピラミッド」方式と呼ばれることが多い。)の防止を目的としている。これらの法規により、現在の当社市場では、しばしば、下記の事項が義務付けられている。

・消費者およびディストリビューターに対し、解約/返品、在庫品の買戻しおよびクーリングオフの権利を与えること。

・当社および当社のディストリビューターが政府機関に登録を行うこと。

・当社が支払可能なコミッションの上限。

・報告義務。

・ディストリビューターが新規ディストリビューターの勧誘ではなく製品の販売によって報酬を得るようにするため、ディストリビューターがコミッションの受領資格を得るためには小売販売の水準を維持しなければならないという義務。

直接販売を規制する法規にはしばしば修正が加えられるため、当社は他の直接販売会社と同様に、当社のさまざまな市場において、しばしば直接販売活動に関する政府当局の調査を受けなければならない。それゆえ、かかる修正や調査が行われた市場では、当社はビジネスモデルやグローバル・コンペンセーション・プランの変更を余儀なくされる可能性がある。

日本の規制当局は最近、直接販売業界への監視を強めている。日本では数社の直接販売会社が、そのディストリビューターの適用規則への違反行為に対して罰則を科されたが、その中には、有名な国際的直接販売会社が2008年中の3ヶ月間スポンサー活動を禁止されたり、日本の大手直接販売会社が2009年中の6ヶ月間スポンサー活動を禁止されたりするなどの罰則が含まれている。以上に加えて、日本のマスコミの報道によれば、直接販売業界を支援する議員への政治的圧力が高まっている。

また、当社では日本の消費者保護センターへの苦情や相談の件数も増加しており、これら諸問題の解決を目指して追加トレーニングの実施や日本の法令順守グループの再編などの措置を講じている。当社は日本各地の消費者保護センターと連絡を取り合っているが、このうち一箇所のセンターが最近、当社に対し、同センターに持ち込まれる苦情や相談の件数を減らす必要があるとの警告文書を送付してきた。消費者の苦情が政府の審査に発展し、または現在の苦情の度合いが改善されなければ、規制当局が当社に対して何らかの措置を講じたり、当社が悪い意味でマスコミの注目を集めたりする可能性が高まり、いずれも当社の事業に打撃を与える可能性がある。

中国では直接販売活動が規制されているため、当社は雇用販売員および契約販売促進員を利用した小売店舗モデルを実施しており、また中国市場における直接販売に関する規制に従って、同市場での当社のビジネスモデルに直接販売を組み入れている。中国の規制環境は依然複雑である。中国の直接販売およびピラミッド商法禁止に関する制限的な規制は制限的であり、独立したディストリビューターに対する多段階報酬の支払に関する規制などのさまざまな制限を含む。2003年1月に中国に事業を拡大して以来、当社の中国事業は規制当局やマスコミの厳しい監視を受けてきた。規制の解釈は、現地の慣習や慣行ならびに市政および省政レベルの当局の裁量に委ねられている。直接販売活動に関する明確なルールがなく、また、慣習や慣行が各地で異なるため、どのような活動が許されるのかについての規制当局の解釈は、省ごとに相違があり、その時々で異なりうる。

中国政府は直接販売活動に対し深刻な懸念を抱いているため、直接販売会社の活動を厳重に監視している。時折、政府当局による調査および関連措置は、当社が特定の地域で事業を行う上での障害となり、数件においては当社に少額の罰金が課せられた。かかる各案件では、政府による調査後、当社は事業を再開することを許可され、かかる罰金や障害に関連して事業モデルの重大な変更は求められなかった。中国における事業に関連する規制リスクのより詳しい内容については、「第一部、第3、4.事業等のリスク」を参照されたい。

中国市場における直接販売に関する規制環境はなお流動的であり、政府当局の直接販売に対する許認可を取得するための手続が進展中である。政府当局が異なる場合、状況により、規制や手続に対する解釈が異なる場合がある。当社の直接販売モデルを別の省にも拡大するためには、当社は、かかる省の商務部、上海商務部(ニュースキン・チャイナの監督機関)ならびに当社が事業を行おうとする各市および地区の商務部からの許認可を取得しなければならない。当社には、また、直接販売を監督する中央政府機関である国家の商務部からの認可を取得することが義務付けられている。また、当局は直接販売の展開を注意深く監視しているため、当社の許認可手続は予想以上に長引いている。当社の中国における直接販売の拡張案に伴うリスクについての詳細な内容については、「第一部、第3、4.事業等のリスク」を参照されたい。

 

当社製品に関する規制

ニュースキン製品およびファーマネックス製品ならびにこれらに関連する販売促進活動およびマーケティング活動は、国内外の多くの政府機関および当局による広範な政府規制の対象となっている。これらの規制当局には、米国の食品医薬品局(以下「FDA」という。)、米国の連邦取引委員会(以下「FTC」という。)、消費者製造物安全委員会、農務省、州司法長官およびその他の州規制機関ならびに日本の厚生労働省および当社が事業を行っている各市場における同様の政府機関が含まれる。

当社のパーソナルケア製品は、化粧品を規制し、またある商品が「化粧品」として販売可能であるか市販薬(OTC)としてさらなる認可を必要とするかを決めるための規則を定める、さまざまな法律や規制に服している。米国では、化粧品の規制はFDAの所轄である。食品、薬品および化粧品に関する法律(Food, Drug and Cosmetic Act)は、化粧品を、使用目的によって、「洗浄、美容、魅力の増進または容貌の変更のために、人体に塗り込まれ、注がれ、振りかけられ、もしくはスプレーされ、または取り入れられ、またはその他の方法で塗布されることを意図される物品」と定義している。この定義に含まれる製品には、皮膚の保湿剤、香水、口紅、爪の光沢剤、目や顔のメイクアップ用品、シャンプー、パーマ液、ヘアカラー、歯磨き粉および制汗剤のほか、化粧品の成分として使われるあらゆる原料が含まれる。逆に、診断、治療、鎮静、処置または病気予防での使用を目的とするもの、または、人体の構造や機能への効果を目的とするものは化粧品とはみなされなず、市販薬とみなされる可能性がある。当社が事業を行っているその他の市場にも同様の規制がある。日本においては、厚生労働省が化粧品の販売・流通を規制しており、当社に対して輸入業免許の取得および日本に輸入される各パーソナルケア製品の登録を義務付けている。台湾では、すべての「薬用」化粧品の登録が義務付けられている。中国では、パーソナルケア製品は「一般」または「医薬品」という2つのカテゴリーのいずれかに分類される。両方のカテゴリーの製品について、製法その他の情報を保健当局に提出する必要があり、医薬品は人体における臨床研究が求められる。これらの製品についての中国における製品登録手続には、9ヶ月から18ヶ月以上かかる可能性がある。特定の市場におけるかかる規制により、製品の輸入が制限され、製品の登録および承認手続を経ている間に製品の発売に遅れが生じる可能性がある。EUでは、化粧品に関するEU指令(パーソナルケア製品を販売する外国企業への統一的な適用が義務付けられている。)に基づき、化粧品の販売が規制されている。

ファーマネックス製品は、当社が事業を行っている市場において政府機関により公表されたさまざまな規制に服している。米国では、当社は通常、栄養食品を食品またはダイエット補助食品として販売している。この分野はFDAの所轄である。これらの製品は「ダイエット補助食品の健康および教育に関する法律(Dietary Supplement Health and Education Act)」の規制を受けているため、通常、米国市場での製品発売に先立って規制上の承認を受ける必要はない。しかしながら、このことは、安全でないと判断した製品または未承認薬を排除するFDAの権能を侵害するものではない。当社の米国外の市場では、製品は通常、同様の政府当局、例えば日本では厚生労働省、韓国では韓国食品医薬品安全局、台湾では衛生局により規制を受ける。当社は通常、国際市場において、適用される規制制度に基づく食品または健康食品として、ファーマネックス製品を販売している。いずれかの市場で、ある製品またはその成分が薬物または医療用医薬品に分類された場合、薬物および医療用医薬品には厳しい規制が適用されるため、当社の販売チャネルを通して当該市場で同製品を販売することは通常できなくなる。中国には、最も制限的な栄養補助食品規制がいくつか存在する。「健康食品」として販売される製品には政府当局による徹底的な実験室・臨床分析の対象となり、これらの製品の製品登録手続にはおよそ2年かかる。当社は、中国において「健康食品」と「一般食品」の両方を販売している。当社の主力製品である「ライフパック」は現在、一般食品として販売されているが、主要な3種類のカプセルのうち1種類が「健康食品」に分類されている。現在、「一般食品」に分類されるものは直接販売を認められていない。そのため、「ライフパック」の他の2種類のカプセルが最終的に「健康食品」として分類されるまで、「ライフパック」は当社の小売店舗を通してのみ販売されることになる。さらに、「健康食品」としての分類を申請する一方で、中国で一般的な「一般食品」としての製品販売を行うという方法は、多少のリスクを伴う。当社の製品区分が製品の説明、成分または機能と一致していないと政府当局が考えた場合、中国において当該製品を現在の形態で販売することが制限される可能性がある。

当社が事業を行っているすべての市場には、食品や栄養健康補助食品を「薬物」または「医療用医薬品」と区別するためのさまざまな規制が存在する。規制は多種多様であるため、特定の市場において食品と認識されている製品または成分が、その他の市場では「薬物」として扱われる可能性がある。例えば、日本では、特定の成分が厚生労働省により「食品」と位置付けられていない場合、当該成分を取り除くかもしくは代替物で置き換える変更を製品に加えるか、または当該成分を食品として取り扱うよう政府に請求しなければならない。当社はその他の市場でも同様の問題を経験している。これが、とりわけ国ごとに規制の異なるヨーロッパにおいては問題の一つになっている。その結果、一部の市場においては、時折、当社製品の成分および/または成分量を変更しなければならない。状況によっては、米国外市場において新製品の発売前に規制当局の認可を得ることを求められる可能性や、ある種の原材料を使用することについて制限を受ける可能性がある。「マオウ」やヒト成長ホルモン(HGH)(当社は販売したことはない。)などのいくつかの補助食品およびその他潜在的な有害成分に関して否定的な評判が立ったため、米国その他の市場において、ダイエット補助食品の規制拡大の動きが高まっており、将来さらに制限や要件が追加される可能性がある。規制環境は一般的にますます複雑化しており、毎年厳しい規制が追加されている。

2007年6月、FDAはダイエット補助食品について、医薬品適正製造基準(cGMP)を義務付ける規定を確立する最終的な規則を発表した。この規則は、ダイエット補助食品が良質の方法で製造されること、汚染物質や不純物質を含まないこと、および正確なラベル表示を付されることを確保するものである。この最終的規則には、品質管理手続の確立、製造工場の設計・建設、および原材料と完成品の試験のための要件が含まれているほか、記録の保管や、製品への消費者からの苦情の取扱いに関する要件も含まれている。ダイエット補助食品に汚染物質が含まれていたり、表示通りの原材料が含まれていなかったりした場合、FDAは当該製品を不純品または不正表示品とみなす。当社は2008年6月までに当該新規則を順守することが義務付けられた。当社の事業は、有害事象を文書化のうえ追跡し、消費者による当社製品の使用に伴って発生した深刻な有害事象を報告することを義務付ける、有害事象報告システム(AERS)(2007年12月に発効)の実施などのさらなる規制に服している。

当社は、米国外のいくつかの市場では、遺伝子組換えや放射線照射のなされた成分を含む製品に関して悪評があることを認識している。中には、健康リスクの可能性や、遺伝子組換えや放射線照射のなされた成分に付随すると考えられる消費者の選択により、政府の規制強化が提案され、または実際に強化された市場がある。当社は、当社の市場において、これらの規制またはその他将来の規制により、当社製品の成分の使用がどの程度制限されるか、または規制がこれらの市場での当社の事業に及ぼす影響を予測することはできない。当社は、現在入手可能な情報に基づき、かかる分野の規制を順守することで、当社や当社の事業に重大な悪影響が及ぶことはないものと信じている。当社の一定の製品については、遺伝子組換えや放射線の照射に関する規制またはこれに類似する規制を順守することで、製造コストが増加することが予想される可能性がある。

当社の主要市場の多くでも、製品の効能に関する広告および製品説明の規制が行われている。これはとりわけ当社の栄養補助食品について当てはまる。これは当社が一般的に栄養補助食品を食品または健康食品として販売しているためである。従って、これらの規制によって、当社が当社製品の利点を十分に消費者に伝える能力が制限される可能性がある。例えば、米国では、当社の栄養補助食品が病気を診断、治癒、緩和、治療または予防する旨の説明を行うことはできない。米国外の大部分の市場においては、当社はファーマネックス製品に関して如何なる「医療上の」説明も行うことができない。しかしながら米国では、栄養補助食品健康教育法(Dietary Supplement Health and Education Act)上、ダイエット成分の摂取により一般的に健康状態が保たれることや、身体の構造や機能への影響またはその維持に対してある栄養素またはダイエット成分が果たす役割を述べた表現などの、栄養補給に関する具体的、真実かつ誤解を招かない表示を付すことが許されている。当社が事業を行っているその他の市場の多くでは同様の立法はなされておらず、当社はこれらの市場で行いうる製品説明についてより制限的な規制を受ける可能性がある。例えば、日本では、当社の栄養補助食品は食品として販売されており、これらの製品に関する製品説明は著しく制限される。

当社はこれまで、輸入免許の維持について困難に直面したことはない。しかしながら、さまざまな市場において栄養食品の製造および販売を統制する規制が多様化しているため、かかる現地の規制を順守するために、多くの製品の再調剤または新製品の開発が必要であることが判明してきた。米国では1990年代の初め、実証されていないと主張された製品および収益に関してディストリビューターが行った一定の説明について調査が実施され、当社はこの調査から発生したFTCおよびさまざまな州の規制当局との間の同意審決にも服している。同意審決はとりわけ、当社の方針を実行するための手続を補完すること、ディストリビューターが平均的収益を開示せずに収益の説明を行うことを許可しないこと、およびディストリビューターが実証されていない製品説明を行うことを許可しないことを当社に義務付けている。米国のテロ対策に関する規制の順守により、通関にいくらか遅れが出ているが、このような状況は米国の税関職員との交渉や、ベンダーおよび販売スタッフへのガイドライン教育によって解決されてきた。

 


当社のビジネスツールに関する規制

当社の戦略の一つに、ディストリビューターがニュースキンおよびファーマネックス製品を効率的に販売できるような技術的に進歩したビジネスツールを開発することがある。例えば、当社は、過去数年間、世界中の当社市場の多くで、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」ならびに「ガルバニック スパ システムU」および「プロダーム スキン アナライザー」を発売してきた。これらのツールは、世界各地のさまざまな保健、消費者保護およびその他の政府当局による規制を受ける。かかる規制は市場によって異なり、当社のビジネスツールを医療機器として登録することが義務付けられるか否か、これらのツールに関して当社が行いうる説明、およびこれらのツールを誰がどこで使用できるかという点に影響を及ぼす。「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」の非医療機器としての位置付けに関して、当社は、米国、日本その他の国々で規制当局の調査を受けている。当社のツールの一つでも医療機器としての認可が必要と判断された場合、医療機器会社に課される厳格な基準を満たすために当社が多大な時間と資源を費やさなければならなくなる可能性や、販売が禁止される可能性がある。例えば、台湾では当局の規制により「ガルバニック スパ システムU」を販売することができない。当社はまた、ビジネスツールに関して行いうる説明についても、当局の規制を受けている。例えば、日本では、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」による測定結果を当社の栄養食品の摂取と直接関連付けることが制限されている。

 

その他の規制問題

外国の管轄地の子会社を通して事業活動を行う米国法人として、当社は、当社と子会社との間で、製品の購入、管理サービス、およびディストリビューターへのコミッションの支払等の契約上の義務に関して行われる資金の流れを規制する、外国為替管理、移転価格および関税に関する法に服している。

当社と同じカテゴリーの製品を取り扱う企業によくあることだが、当社は、当社の事業の性質、ならびに現地の直接販売法、移転価格、関税法、税法、外国為替管理法、証券法およびその他の法律を順守しているかなどのその他の問題に関して、政府の規制当局から随時質問を受けている。1990年代初期には製品および収益に関してディストリビューターが不適切な説明を行ったとの主張が一因で、米国および州の政府機関が当社の事業活動を調査し、また1990年代後期には韓国において当社にマスコミの悪い意味での注目が集まり、その結果否定的な評判が立ったことから、当社の事業は損害を被った。

 

従業員

2008年12月31日現在、当社は世界中でおよそ9,185名の常勤およびパートタイムの従業員を雇用しており、そのうち約2,670名は当社の中国での事業における販売員として雇用されている。当社はまた、中国で新規販売員となりうる2,949名と労働契約を締結している。中国および日本の少数の従業員を除き、労働組合またはその他の団体交渉グループに代表される従業員はいない。当社は、当社と従業員の関係は良好であると考えており、当社の事業を行っていくのに必要な資質を備えた人員の不足は予想していない。

 

入手可能な情報

当社のインターネットアドレスは www.nuskinenterprises.comである。当社は、当社の年次報告書(Form 10-K)、四半期報告書(Form 10-Q)、臨時報告書(Form 8-K)、および1934年証券取引法第13条(a)または第15条(d)に基づいて提出・備置された当該報告書の訂正報告書を、電磁的方法により証券取引委員会に提出・備置し、その後、合理的に実行可能な限り迅速に、当社のインターネットウェブサイト上で、または同サイト経由で無料にて閲覧可能としている。

 

将来についての予測的記述に関する注記

「第一部、第3 事業の内容」の項目における一定の記載は、1934年証券取引法(修正を含む。)(以下「証券取引法」という。)の第21E条が意味する「将来についての予測的記述」に該当する。加えて、本書において使用される「〜という結果になる可能性が高い」「予測する」「つもりである」「続くであろう」「予想される」「見積もる」「予想する」「信じる」「考える」およびこれらに類似する表現は、証券取引法が意味する「将来についての予測的記述」とみなされることを意図したものである。

将来についての予測的記述には、将来の事業活動に関する経営陣の計画および目的(当社が事業活動を行っている各国での、当社の製品および将来の経済的成果に関する計画および目的を含む。)が記載されている。これらの将来についての予測的記述はリスクおよび不確定要素を伴うものであり、かつ実現しない可能性のある仮定に基づくものである。実際の成績は、検討または予想された結果と大幅に異なる可能性がある。当社は、変更を反映するためにこれらの記述を更新する責任または義務を負っていない。本書に記載された将来についての予測的記述とこれに関連するリスクは、とりわけ以下の事項に関連するものである。

・さまざまな製品、ツール、イニシアチブの発売、量産の継続または推進を計画していること。

・新市場に関する当社の計画。

・現在の主要なサプライヤーとの関係が当面の間は終了しないとの予測、および、当社が大きな困難やコストの増加を伴うことなく、ファーマネックス製品の主要なサプライヤーを交替させることができると考えていること。

・引き続き新しく革新的な製品を開発および発売し、既存製品の製法を改良し発展させていくとの計画。

・当社のグローバル・コンペンセーション・プランが今後も引き続き当社のディストリビューターに収益成長への意欲を与えると考えていること。

・2009年にアジアのほとんどの市場でコンペンセーション・プランの変更を計画していること。

・一定の規制上の要件の順守が当社の事業に重大な悪影響を及ぼさないと考えていること。

・輸出向けの生産を拡大するため、または既存のサプライチェーンのバックアップとして、必要になれば上海の生産施設を拡張するか、または中国にその他の施設を建設すると考えていること。

・将来、研究開発に資源を投入することを計画していること。

・ディストリビューターに対し効果的な支援を行うことが当社の成功に重要であると考えていること。

・現在のところ、事業を行うのに必要とされる有能な人材の不足は予見されないと考えていること。

上記およびその他の将来についての予測的記述は、「第一部、第3 1.業績等の概要」および「第一部、第3、4.事業等のリスク」に記載されているようなさまざまなリスクや不確実性に左右される。

 


4【関係会社の状況】

(1)親会社

 当社に親会社はない。

(2)子会社

 当社の2008年12月31日現在の主要な子会社は以下の通りである。

名称

主たる事業

主たる事務所

設立された国
または州

当社の
持株比率

資本金

ビッグプラネット・インク

技術関連製品およびサービス

Provo, Utah, U.S.A.

米国デラウェア州

100%

(17,991,400)

米ドル

ニュー・ファミリー・ベネフィッツ・インシュアランス・ブローカレジ・インク

保険ブローカー

Provo, Utah, U.S.A.

米国ユタ州

100%

112,113米ドル

ニュースキン・アルゼンティーナ・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Edificio Vizeaya, Cuidad de Guatemala

米国ユタ州(アルゼンチン支店有り)

100%

25,000米ドル

ニュースキン・アジア・インベストメント・インク

アジア市場の開拓

Provo, Utah, U.S.A.

米国デラウェア州

100%

3,500,676米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・オーストラリア・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

North Ryde, 

New South Wales, 

Australia

米国ユタ州

100%

3,787,080

オーストラリア

ドル

ニュースキン・ベルギー・N.V.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

BE 1930, 

Zaventem,

Belgium

ベルギー

100%

420,912米ドル

ニュースキン・ブラジル・Ltda.

休業中

Jardim das Caravelas, 

Sao Paulo - SP CEP

ブラジル

100%

22,246,275米ドル

ニュースキン・カナダ・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Mississauga,

Ontario,

Canada

米国ユタ州

100%

3,348,600

カナダドル

ニュースキン・チリ・S.A.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Edificio Vizeaya, Cuidad de Guatemala

チリ

100%

500,000

チリドル

ニュースキン・エンタープライジズ・シンガポール・Pte. Ltd.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Park Mall, 

Singapore 

シンガポール

100%

100,000

シンガポールドル

エヌエスイー・プロダクツ・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Provo, Utah, U.S.A.

米国デラウェア州

100%

73,791,862米ドル


名称

主たる事業

主たる事務所

設立された国
または州

当社の
持株比率

資本金

ファースト・ハーベスト・インターナショナル・LLC

乾燥食品の製造

Provo, Utah, U.S.A.

米国ユタ州(有限責任会社)

100%

1,642,801米ドル

ニュースキン・フランス・SARL

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

BE1930 Zaventem,

Belgium

フランス(有限責任会社)

100%

1,366,439米ドル

ニュースキン・ジャーマニー・GmbH

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Eschborn, 

Germany

ドイツ(有限責任会社)

100%

789,469米ドル

ニュースキン・グアテマラ・S.A.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Edificio Vizeaya, Cuidad de Guatemala

グアテマラ

100%

5,229,883

ケツァルドル

ニュースキン・エンタープライジズ・ホンコン・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Causeway Bay, Hong Kong

米国デラウェア州

100%

124,654,889

香港ドル

ニュースキン・インターナショナル・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Provo, Utah, U.S.A.

米国ユタ州

100%

47,024,492 

米ドル

ニュースキン・インターナショナル・マネジメント・グループ・インク

経営コンサルティング業務

Provo, Utah, U.S.A.

米国ユタ州

100%

(48,320)

米ドル

ニュースキン・イタリー・S.R.L.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

BE 1930, Zaventem,

Belgium

イタリア

100%

1,654,478米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・インディア・プライベート・リミテッド

休業中

Bandra(West), 

Mumbai, India

インド

100%

(間接保有)

0米ドル

ニュースキン ジャパン株式会社

エヌエスイー・プロダクツ・インクの仲買人としてのパーソナルケア製品および栄養食品の販売

東京都新宿区

日本

100%

1,760,000,000円

ニュースキン ジャパン有限会社

インターネットのドメイン名の所有

東京都新宿区

日本(ニュースキン ジャパン株式会社の兄弟会社)

100%

3,000,000円

NSEコリア・リミテッド

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Gangnam-Ku,

Seoul, 

South Korea

韓国(米国デラウェア州内法人化されている。)

100%

5,520,060,000

ウォン


名称

主たる事業

主たる事務所

設立された国
または州

当社の
持株比率

資本金

ニュースキン・マレーシア・ホールディングス・Sdn. Bhd.

ニュースキン・マレーシアの持株会社

Binjai, 

Kuala Lumpur, Malaysia

マレーシア

70%

2,500,000

リンギット

ニュースキン(マレーシア)・Sdn. Bhd.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Binjai,

Kuala Lumpur, Malaysia

マレーシア

30%

(間接保有)

2,500,000

リンギット

ニュースキン・メキシコ・S.A. de C.V.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Miguel Hidalgo,

Mexico D.F. 

メキシコ

100%

24,673,512

メキシコドル

ニュースキン・ネザーランズ・B.V.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

BE 1930, Zaventem,

Belgium

オランダ

100%

104,154米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・ニュージーランド・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Grafton, Auckland, 

New Zealand

米国ユタ州

100%

575,000

ニュージーランドドル

ニクスン・アクイジション・コーポレーション

ニュートリスキャン・インクの持株会社

Provo, Utah, U.S.A.

米国デラウェア州

100%

0米ドル

ニュートリスキャン・インク

栄養技術の開発

Provo, Utah, U.S.A.

米国ユタ州

100%

936,429米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・フィリピンズ・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Ortigas Center, Pasig City, 

Philippines

米国デラウェア州(フィリピン支店有り)

100%

3,001,000米ドル

ファーマネックス LLC

栄養食品の販売

中国上海

米国デラウェア州(有限責任会社)

100%

79,128,000米ドル

ニュースキン・ポーランド・Sp.z.o.o.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Al. Slowackiego,

Krakow, 

Poland

ポーランド

100%

0米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・ポーランド・Sp.z.o.o.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Al. Slowackiego,

Krakow, 

Poland

ポーランド

100%

861,291米ドル

ニュースキン・スカンジナヴィア・A.S.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Kobenhavn SV, Denmark

デンマーク

100%

500,000

デンマーク

クローネ

ニュースキン・タイワン・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

台湾台北

米国ユタ州(台北支店有り)

100%

8,000,000

台湾ドル

ニュースキン・エンタープライジズ(タイランド)リミテッド

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Jatuchak District,

Bangkok, Thailand

タイ(米国デラウェア州内法人化されている。)

100%

2,100,000

バーツ 


名称

主たる事業

主たる事務所

設立された国
または州

当社の
持株比率

資本金

ニュースキン・ユーケー・リミテッド

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

High Wycombe,

Buckinghamshire, 

United Kingdom

イギリス

100%

 318,685米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・ユナイテッド・ステイツ・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Provo, Utah, U.S.A.

米国デラウェア州

100%

57,078米ドル

ニュースキン(中国)・デイリーユース・アンド・ヘルス・プロダクツ・カンパニー・リミテッド

パーソナルケア製品の製造および販売

中国上海

中国

100%

89,120,544

人民元

ニュースキン・イスラエル・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Glilot Junction, Ramat Hasharon, Israel

米国デラウェア州

100%

231,749米ドル

ニュースキン・ファーマネックス

(ビー)・Sdn Bhd

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

BE1718,

Brunei, Darussalam

ブルネイ

100%

15,000米ドル

ファーマネックス・エレクトロニック−オプティカルテクノロジー(上海)・カンパニー・リミテッド

電子装置の製造

中国上海

中国

100%

910,000米ドル

ファーマネックス(Huzhou)・ヘルス・プロダクツ・カンパニー・リミテッド

栄養食品の製造

Pasig City, 

Philippines

中国

100%

7,372,088米ドル

ニュースキン・イースタン・ヨーロッパ・リミテッド

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Alcotas utcas,

Budapest, Hungary

ハンガリー

100%

3,740,000

フォリント

ピーティ・ニュースキン・ディストリビューション・インドネシア

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Jakarta Seletan, Indonesia

インドネシア外資

100%

305,100米ドル

ピーティ・ヌサ・セララス・インドネシア

マルチ販売ライセンスの保有

Jakarta Seletan, Indonesia

インドネシア

100%

(間接保有)

531,979,550

ルピア


名称

主たる事業

主たる事務所

設立された国
または州

当社の
持株比率

資本金

鶏西・ニュースキン・ビタミール・コーポレーション・リミテッド

乾燥食品の製造

中国黒竜江省

鶏西

中国

100%

500,000米ドル

ニュースキン・ニュー・カレドニア・EURL

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Poute de I'Anse Vata Noumea, New Caledonia

フランス

100%

1,000,000フラン

ニュースキン・ノルウェー・AS

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Kobenhavn SV, Denmark

ノルウェー

100%

150ノルウェー

クローネ

ファーマネックス・ライセンス・アクイジション・コーポレーション

スキャナー技術ライセンスの保有

Provo, Utah, U.S.A.

米国ユタ州

100%

1,000米ドル

ニュースキン(上海)マネジメント・コーポレーション・リミテッド

技術支援、社員教育、マネジメントサービス

中国上海

中国

100%

300,000米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・アールエス・リミテッド

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Moscow,

Russian Federation

ロシア(有限責任会社)

100%

4,000米ドル

ニュースキン・エンタープライジズ・SRL

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Bucharest, Romania

ルーマニア

100%

2,897

ルーマニアレイ

ニュースキン・ホンジュラス・S.A.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Edificio Vizeaya,

Cuidad de Guatemala

ホンジュラス

100%

25,000

レンピーラ

ニュースキン・エルサルバドル・S.A. de C.V.

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Edificio Vizeaya,

Cuidad de Guatemala

エルサルバドル

100%

100,000

エルサルバドル

コロン

ニュースキン・エンタープライジズ・デ・ベネズエラ・C.A

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Campo Alegre,

Caracas, 
Venezuela

ベネズエラ

100%

5,000米ドル

ニュースキン・コロンビア・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Bogata, Columbia(注)

米国デラウェア州

100%

5,000米ドル


名称

主たる事業

主たる事務所

設立された国
または州

当社の
持株比率

資本金

ニュースキン・エンタープライジズ・南アフリカ・(プロプリエタリー)・リミテッド

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

Johannesburg, South Africa(注)

南アフリカ

100%

0米ドル

ニュースキン・コスタリカ・インク

パーソナルケア製品および栄養食品の販売

San Jose, Costa Rica(注)

コスタリカ

100%

20米ドル

(注)これらの子会社は、それぞれ主たる事務所欄に記載された国で事業を行っているが、他国に設置された事務所により間接的に運営されている。

 

 なお、当社の子会社であるニュースキン・エンタープライジズ・ユナイテッド・ステイツ・インクの2008年度売上高は、当社の連結売上高の10%超であるが、当該子会社の地域別の売上高に対する割合が90%超であるため、当該子会社の主要な損益情報等の記載は省略する。

 また、当社の子会社であるニュースキン ジャパン株式会社およびNSEコリア・リミテッドの2008年度売上高は、それぞれ当社の連結売上高の10%超であり、当該各子会社が所在する国の売上高に対する割合は90%超である。

 

(3)持分法適用関連会社

 2008年12月31日現在、持分法適用関連会社はなかった。

 

(4)その他の関係会社

 該当なし。

 

5【従業員の状況】

 前述の「3. 事業の内容 従業員」の項を参照されたい。

 

第3【事業の状況】

 

1【業績等の概要】

 

経営陣による財政状態および経営成績の解説と分析

 

当社の財政状態および経営成績に関する以下の説明は、本書に含まれている連結財務書類およびその注記と併せて読まれるべきものである。

 

概 況

当社は業界をリードする世界規模の直接販売会社である。当社の2008年度の売上高は12億ドルであり、約761,000名の独立したアクティブ・ディストリビューターならびに再販および個人使用の目的で当社製品を購入するプリファード・カスタマーから成るグローバル・ネットワークを有している。これらのディストリビューターのうち約31,000名は、当社の販売ネットワークにおいて重要な指導的役割を果たし、当社事業の成長に不可欠な存在であるエグゼクティブ・ディストリビューターである。当社は高品質かつ革新的なパーソナルケア製品および栄養補助食品を開発し、流通させ、ニュースキンおよびファーマネックスのブランドで販売しているほか、数は限定的だがその他の製品およびサービスも販売している。当社は現在、世界各地の48ヶ国で営業を行っている。

当社の売上高は、独立したアクティブ・ディストリビューターおよびエグゼクティブ・ディストリビューター・リーダーの人数および生産性に左右される。当社は、下記の要因によりディストリビューターを魅了し、意欲を起こさせることに成功している。

・革新的で技術的・科学的に進歩した製品の開発およびマーケティング

・人を引き付けるイニシアチブ、進歩的な技術ツールおよび強力なディストリビューター支援の提供

・ディストリビューターに販売組織構築の意欲を起こさせる魅力的なインセンティブの提供

当社のディストリビューターは、当社製品の際立った効能や革新的特徴に基づいて、当社製品のマーケティングおよび販売ならびに新たなディストリビューターの勧誘を行っている。その結果、当社事業にとっては、革新的な製品を開発、導入し、ディストリビューターに魅力ある品揃えの製品を提供するため、研究開発資源を継続的に活用することが不可欠である。当社はまた、ディストリビューターが当社の収益機会や製品提供を効果的に差別化する一助として、「ガルバニック スパ システムU」や、高度な技術を利用した「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」などの当社独自のイニシアチブ、製品およびビジネスツールを提供している。人を引き付ける製品または魅力的なイニシアチブもしくはツールの市場導入に遅延または困難が生じると、当社の売上高およびディストリビューターの採用に悪影響が及ぶ可能性がある。

当社はこれまで、世界中で、また製品ライン全般にわたって当社製品のマーケティングや販売を行い、かつ販売組織を構築する意欲をディストリビューターに起こさせるため、グローバル・コンペンセーション・プランその他のインセンティブを整備してきた。2008年には、南北アメリカおよびヨーロッパ地域において、ディストリビューターとなった初期の段階でのコミッションを上げるようなコンペンセーション・プランの修正を実施した。これらの修正は当初成果を上げており、当社は2009年にはアジア市場の大部分でも、同等のコンペンセーション・プランを導入する計画である。当社はこの変更がアジア市場でのディストリビューターの増加にも寄与するものと予想しているが、アジア市場、特に東南アジアおよび日本市場においては現在、独特のコンペンセーション・プランが実施されており、この修正は南北アメリカやヨーロッパにおけるよりも大幅な変化を伴うこととなる。

広範にわたる世界的なディストリビューター・ネットワークにより、当社は宣伝費用の先行投資額を低く抑えたままで迅速に製品を発売し、市場に浸透することが可能となっている。当社と同じ業界の他の会社と同様、当社ではかなりの頻度でディストリビューターが入れ替わっている。その結果、新たなディストリビューターを引き付ける魅力的な事業機会を維持するために、革新的で人を引き付ける製品やイニシアチブを定期的に導入することが当社にとって重要となっている。さらに、当社はこれまで、多くの当社の市場で、毎月一定量の製品の購入を確約する顧客にインセンティブを提供する製品予約購入プログラムおよびロイヤルティ・プログラムを展開し、これを引き続き推進してきた。当社は、これらの予約購入プログラムが顧客維持率を改善し、売上高を安定させる効果をもたらし、またディストリビューターに対する繰返し販売の伸びをもたらす一助となったと考えている。予約注文が当社の売上高に占める割合は、2008年度は50%であった。

2008年度の売上高の約73%はアジア市場で生じたもので、このうち約36%が日本における売上高である。当社では外国事業の規模が大きいため、当社の経営成績は、外国為替相場の変動、とりわけ日本円・米ドル間の為替相場の変動、ならびに世界全体の経済状況、政治情勢および事業環境などの要因から悪影響または好影響を受ける可能性がある。以上に加えて、当社の事業は、ネットワーク・マーケティング活動および栄養補助食品に関するさまざまな法規制の対象となっており、これらは、当社ディストリビューターによる不適切な説明もしくは活動や、必要な製品登録を取得できない可能性を含み、当社事業に一定のリスクを生じさせる。当社が直面しているこれらのリスクおよび困難の詳細な内容については、後述の「将来についての予測的記述に関する注記」を参照されたい。

当社はここ2〜3年、事業を変革、整備し、より効率的に運営するための対策を講じてきた。2008年度には営業利益率が改善するなど、これらの対策が当社の営業効率の改善に役立っていることが実証されている。日本においては、同市場での事業をさらに整備し、営業効率を改善するため、2009年初めに追加対策を講じることとしている。

2008年、世界の経済情勢は大幅に悪化した。消費意欲と個人消費は急激に冷え込み、また世界の信用危機により多くの企業の資本調達が制限された。このような状態は、近い将来には改善しないかまたは悪化することが大きく懸念されている。幸いにも、当社はこれまで、このような経済情勢により事業に重大な悪影響を受けていない。米国、韓国およびヨーロッパにおける困難な経済情勢にもかかわらず、2008年度、当社はこれらの市場で力強い成長を遂げた。当社も個人消費の縮小に影響を受けないということはないが、当社の販売モデルや、実証可能な製品/収益機会を提供するという取組み(これが、個人消費の縮小の影響をある程度相殺するのに役立ってきた。)を中心とする強力な事業の推進から恩恵を被ってきたと当社は考えている。当社は直接販売会社として、個人が当社製品の販売や当社製品のマーケティングおよび販売のための販売組織の構築によって収入を補うことができる直接販売の機会を提供している。当社は、経済や労働市場の落込みに伴い、収入を補うためにディストリビューターになることに関心を抱く人の数が増える可能性があると認識している。当社が提供する直接販売機会への関心は高まっており、これが顔面での実演の結果がすぐに現れる製品、「ガルバニック スパ システムU」がマーケティングにおいて確固たる地位を占めていることと相まって、このような厳しい経済情勢の中でも当社の事業が拡大を続けることに役立ってきた。しかしながら、当社は、経済問題が長期にわたって継続したり、悪化し続けたりすれば、ディストリビューターにとって製品の販売や新規顧客の開拓により困難な時期が訪れ、当社の事業に悪影響を与える可能性があると予測している。例えば、2008年後半には韓国での事業において成長の鈍化が見られたが、これは同市場において経済問題が長引いていることが一因であると当社は考えている。

当社は通常、営業資金や資本支出を賄うために借入れまたは信用枠に依存していないので、一企業として、信用危機から悪影響を受けていない。当社は2008年度には、営業活動から103.3百万ドルのキャッシュを生み出した。将来、資金需要から借入れが必要となった場合に備えて、2010年5月まで利用できる25百万ドルのリボルビング信用枠が用意されている。加えて、一括信用枠58百万ドル(現在の信用枠は2009年8月に期間満了となる。)も利用することができる。

一方、当社の財務成績は2008年度、世界経済危機に伴う大幅な為替の変動から悪影響を受けた。日本円が2007年12月31日現在の1ドル=111.45円から2008年12月31日現在の1ドル=90.73円まで上昇したことから当社の円建て債務に関して為替差損が生じ、その結果、当社は2008年度に18.4百万ドルの費用を計上した。これに加えて、新規に開設した市場や開設以来赤字が続いている市場などの、一定の米国外関連会社との会社間債権債務についても、為替差損が計上された。これらの関連会社に関する為替差損は、通常、円建て銀行債務に関する為替差益で相殺されている。しかしながら2008年には、他のほとんどの通貨が米ドルに対して値下がりしたのに対し、日本円は米ドルに対して値上がりした。「その他収益(費用)、純額」には、2008年度中の支払利息約7.8百万ドルも含まれている。為替の変動を予測することは不可能なので、当社は為替の変動が将来、当社の事業にどの程度の影響を及ぼすかについて見積ることはできないが、引き続き為替変動リスクにさらされている。しかしながら、このような為替差損の大半は、現金によらない、営業外の損失である。

 

損益計算書の表示

当社は5つの地域において売上高を認識し、加重平均為替レートを用いてこれを各市場の現地通貨から米ドルに換算している。次の表は各地域の各期間中の売上高に関する情報である。この表は、表示された売上高合計額を創出するために発生した販売費その他の費用について開示した後述の「経営成績」の表と併せて検討されるべきものである。

 


地域別売上高

 

 

12月31日に終了した事業年度

 

 

2006年

 

2007年

 

2008年

地 域

 

百万米ドル

 

 

百万米ドル

 

 

百万米ドル

 

北アジア

 

593.8

 

53

 

585.8

 

50

 

594.5

 

48

南北アメリカ

 

165.9

 

15

 

188.3

 

16

 

223.9

 

18

中華圏

 

208.2

 

19

 

205.0

 

18

 

210.0

 

17

ヨーロッパ

 

59.5

 

5

 

77.2

 

7

 

111.6

 

9

南アジア/太平洋

 

88.0

 

8

 

101.4

 

9

 

107.6

 

8

合計

 

1,115.4

 

100

 

1,157.7

 

100

 

1,247.6

 

100

 

売上原価の主なものは、下記のとおりである。

・第三者の取引先から通常米ドルで購入する製品の購入原価

・自社製造製品の原価

・ディストリビューターに原価またはそれに近い値段で販売する販促品にかかる費用

・ディストリビューターに貸し出す「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」等、一定の製品およびサービスに関連する減価償却費

・製品のディストリビューターへの出荷運賃および当該製品の輸入関税

・使用許諾された技術にかかるロイヤルティおよび関連費用

当社は、大部分の製品を米国所在の第三者メーカーから調達している。中国政府が完成品の輸入に規制を課しており、当社の中国における現在の事業範囲がその適用対象となるため、当社は中国向け製品の大半を中国で製造しなければならない。売上原価および売上総利益は、自社製造製品と第三者のサプライヤーから調達した製品との割合によって変動することがある。また、当社は大部分の製品を米ドルで購入し、売上高を現地通貨で認識しているため、売上総利益は為替レートの変動リスクにさらされている。当社の売上総利益は製品毎に異なり、また日本などいくつかの市場で高くなっているため、製品構成や地域別売上高構成が当社の売上総利益に影響を与える可能性がある。

販売費は当社の最も多額の費用であり、営業費用に分類されている。販売費には、ディストリビューターへのコミッションのほか、中国における雇用販売員に支払う給与、福利厚生費、賞与その他の人件費および失業手当が含まれる。グローバル・コンペンセーション・プランは中国を除くすべての当社市場で採用されており、当社がディストリビューターを引き付け、関係を継続するための重要な要素となっている。コミッションは、各製品の売上に応じていくつかのレベルに分かれるディストリビューターに対して、ディストリビューターの個人およびグループの製品販売量のほか、6レベルまでからなるエグゼクティブ・ディストリビューターについてはそのダウンラインの販売組織内のグループ製品販売量に応じて、月ベースで支払われる。当社は、ディストリビューターに原価またはそれに近い値段で販売している販促品についてはコミッションを支払っていない。活発に製品を購入するディストリビューターのネットワークが月毎に変化するのに伴い、コミッションの支払額はわずかに変動する。しかしながら、当社のディストリビューター組織は約761,000名のアクティブ・ディストリビューターからなるため、当該変動は総支払額に比べて比較的小さい。総支払額は一般的には世界全体の売上高の平均41%から44%である。また当社は、ディストリビューターに意欲を起こさせ、リーダーとしての性質を伸ばすため、グローバル・コンペンセーション・プランに随時変更および改善を加えており、これにより販売費に影響が出る可能性がある。

ディストリビューターには、当社から卸値で購入した製品に利幅を上乗せして顧客に販売することにより、小売利益をあげる機会も与えられている。当社は、ディストリビューターが受ける利幅に対してはこれを計上せず、また、追加のコミッションも支払わない。多くの市場で、当社はディストリビューターでない個人にも、卸値または割引価格で直接当社から製品を購入することを認めている(このような購入者を「プリファード・カスタマー」という。)。当社は、プリファード・カスタマーによる購入について、プリファード・カスタマーを紹介したディストリビューターに対し、コミッションを支払っている。

一般管理費には、以下のものが含まれる。

・給与および福利厚生費

・賃料および設備費

・償却費

・広告宣伝費

・専門家に対する報酬

・旅費

・研究開発費

・その他の営業費用

当社の一般管理費のうち最も重要な割合を占めるのは人件費である。広告宣伝費には世界中のさまざまな市場で開催されるディストリビューター・コンベンションのための費用(当該費用が発生した期に費用計上される。)が含まれる。当社のさまざまなディストリビューター・コンベンションは必ずしも毎事業年度に、また各年の同じ時期に開催されるわけではないため、一般管理費に及ぼす影響は年度毎に、また四半期毎に異なる。例えば、グローバル・ディストリビューター・コンベンションは2007年9月に開催されたが、次は2009年秋まで開催しない予定である。これは現在、グローバル・コンベンションを1年おきに開催する計画としているためである。さらに当社は、地域コンベンションおよび主要市場におけるコンベンションを年度中の異なる時期に開催している。これらのコンベンションは多額の支出を伴うものである。これらのコンベンションにかかる費用は毎事業年度または相当する中間期においては認識されないため、前年同期との比較にもその影響が現れる。

法人所得税は、当社が事業を営む各管轄地の法定税率に左右される。例えば、2008年の香港の法定税率は約17.5%、台湾は25%、韓国は27.5%(2009年1月1日付で韓国の税率は24.2%に引き下げられた。)、日本は45%、中国は25%であった。2006年から2008年の間、中国では13.5%の軽減税率が適用されており、以降は正規の法定税率が適用される。当社は、米国においては税率35%の法定連邦法人税を課されており、米国の多数の州においてはそれぞれ異なる税率の税金を支払っている。当社の2008年12月31日に終了した年度の全体的な実効税率は、35.1%であった。

 

重要な会計方針

以下に述べる重要な会計方針および見積りは、当社の監査済み連結財務書類およびその注記と併せて読まれるべきものである。これらの方針のうち重要なものは、収益の認識、法人所得税に関する会計処理、無形固定資産に関する会計処理、および株式に基づく報酬に関する会計処理であると経営陣は考えている。経営陣はこれらの各分野において、過去の実績、現在の傾向および将来の予測に基づいて見積りを行っている。

 

収 益

当社は製品が出荷され、当社の独立したディストリビューターに所有権および損失のリスクが移転した時点で収益を認識する。一部の国において例外はあるが、当社は、ディストリビューターが10%の返品手数料を支払えば、12ヶ月間まで未開封かつ未使用の製品を返品できる返品制度を採っている。財務報告上の売上高は返品を差し引いた純額であるが、返品率はこれまで売上高合計額の5%未満にとどまっている。製品の返品に対する引当金は、過去の経験に基づいて計上されている。割引販売は収益の減少として分類している。当社の販売費は、ディストリビューター向けグローバル・コンペンセーション・プランに基づいて計算される。同プランはディストリビューター個人の購入額ではなく、主としてディストリビューターの販売努力およびそのダウンラインの製品購入量に応じて報酬を与えることを重視している。

 

法人所得税

当社は法人所得税を、財務会計基準書(以下「SFAS」という。)第109号「法人所得税の会計処理」に準拠して計上している。当該基準書は今年度および過年度における企業活動により賦課される法人所得税の影響について、財務会計基準および財務報告基準を規定するものである。法人所得税に関する財務会計および報告には資産・負債法の適用が義務付けられている。当社は多くの外国の管轄地において、当該管轄地で挙げた利益に応じて法人所得税を支払っており、当該利益は、各国の関連会社間の会社間取引条件により大きな影響を受ける可能性がある。繰延税金資産・負債はこの過程で生まれるものである。2008年12月31日現在、当社の繰延税金資産純額は76.3百万ドルであった。かかる繰延税金資産純額は、これを実現するための十分な将来の利益が存在すること、および現行税率が引き続き適用されることを前提としている。一定の外国の税管轄地では、特に営業純損失の使用に関して、評価性引当金が繰延税金資産の減額として計上されてきた。当社は、営業純損失を利用するのに十分な課税所得があると判断した時に、評価性引当金を解除する。将来当社が繰延税金資産純額の全部または一部の実現が不可能であると判断した場合は、繰延税金資産の調整額が、当該判断が行われた期の損益に費用計上されることとなる。

2006年6月に、財務会計基準審議会(以下「FASB」という。)は、FASB解釈指針第48号「法人所得税の不確実性に関する会計処理−SFAS第109号の解釈指針」(以下「FIN第48号」という。)を発行した。当社は2007年1月1日にFIN第48号の規定を適用した。FIN第48号の適用により、当社は未認識の税務上の恩典に関する負債の増加2.6百万ドルを認識し、これは2007年1月1日現在の未処分利益および資本剰余金の残高の減少として会計処理された。

当社は米国の連邦ならびにさまざまな州および外国の税務管轄地において法人所得税を申告している。当社は現在、2006年および2007年の課税年度について、米国内国歳入庁の調査を受けている。いくつかの例外を除き、当社は2005年より前の課税年度に関しては、税務当局から州および地方の法人所得税の調査を受けていない。ほとんどの米国外管轄地においては、当社は2002年より前の課税年度に関して、法人所得税の調査対象ではなくなった。内国歳入庁の調査に加え、当社は現在一定の外国の税務管轄地において税務調査を受けているが、これらの調査の結果は確定できない。

2008年12月31日現在、当社は未認識の税務上の恩典30.9百万ドルを有しており、認識された場合、その内5.8百万ドルが実効税率に影響を与えることになる。これに対し、2007年12月31日現在、当社は未認識の税務上の恩典31.9百万ドルを有しており、認識された場合、その内9.1百万ドルが実効税率に影響を与えることになる。2008年12月31日および2007年12月31日に終了した各年度中、当社は利息および罰金約0.5百万ドルを認識した。不確実な税務上のポジションに関連する未払利息および罰金は、2008年12月31日現在では約3.2百万ドル、2007年12月31日現在では約2.7百万ドルであった。不確実な税務上のポジションに関連する利息および罰金は、法人税費用の内訳として認識されている。

当社は、連邦政府、州および外国の課税当局による定期的な監査の対象となっている。当該監査により、追加の税金負債が生じる可能性がある。当社は、法人所得税に係るすべての偶発債務をFIN第48号に準拠して会計処理しており、これまでのすべての年度について法人所得税の適切な引当てを行ってきたと考えている。税金引当金の算定はいくつかの要因に従って行われる。これらの要因には、(@)各種時効の成立、(A)税法令の変更、(B)税務裁定の発布、および(C)課税当局との合意等がある。これらの要因のいずれかに変更があれば、当社の税金引当金が調整される結果となり、当社の報告した財務成績に影響が出ることがある。

 

無形固定資産

SFAS第142号「営業権およびその他の無形固定資産」(以下「SFAS第142号」という。)の規定に基づき、当社の営業権および耐用年数が無期限の無形固定資産は、償却されない。当社の営業権はすべて米国に拠点を置いている。当社の耐用年数が有限の無形固定資産は取得原価で計上され、それぞれの見積耐用年数にわたり償却され、SFAS第144号「長期性資産の減損または処分に関する会計処理」に従って減損の有無を検討される(「第一部、第6、1. (5) 連結財務書類注記5」を参照されたい。)。

当社は、当社の無形固定資産の耐用年数に関して判断を行うことを要求されている。SFAS第142号の適用に伴い、当社はSFAS第141号「企業結合」(以下「SFAS第141号」という。)およびSFAS第142号の要件の分析に基づき、特定の無形固定資産は無期限の耐用年数を有すると判定した。SFAS第142号の規定に基づき、当社はこれらの資産につき少なくとも年に一度減損の有無を検討することを求められている。年次の減損テストは完了し、減損は認められなかった。当社は、今後減損が発生した場合は、かかる減損が認められた期の営業費用に減損損失を計上する。

 

株式に基づく報酬

2006年1月1日に、当社は、修正後の非遡及的移行方法を用いてSFAS第123号(2004年改訂)「株式報酬」(以下「SFAS第123(R)号」という。)の公正価値認識規定を採用した。当社はこの移行方法に基づき、SFAS第123(R)号に準拠して、2006年1月1日以降に付与されたすべての株式および2006年1月1日より前に付与されたが同日現在で権利が確定していないすべての株式について、株式に基づく報酬費用を認識している。当社は株式に基づく報酬費用について、SFAS第123(R)号の公正価値認識規定に準拠して、報奨について必要な勤務期間にわたり定額法に基づいて、見積喪失率考慮後で認識している。当社の株式に基づく報酬費用の公正価値は、ブラック−ショールズ・オプション価格決定モデルを使用した見積もりを基礎としている。このオプション価格決定モデルでは、オプションの予想残存期間、無リスク金利、予想配当、および基礎となる株式の価格ボラティリティを含む、極めて主観的な仮定値を投入する必要がある。株価ボラティリティの仮定値は、当社普通株式の過去のボラティリティを使用して決定された。

 


経営成績

次の表は、当社の経営成績を、記載された各期間の売上高に対する割合で示したものである。

 

 

 

12月31日に終了した事業年度

 

 

2006年

 

2007年

 

2008年

売上高

 

100.0%

 

100.0%

 

100.0%

売上原価

 

17.5

 

18.1

 

18.3

売上総利益

 

82.5

 

81.9

 

81.7

営業費用

 

 

 

 

 

 

販売費

 

43.1

 

42.9

 

42.4

一般管理費

 

31.7

 

31.2

 

29.2

事業再編費

 

0.9

 

1.7

 

資産の減損およびその他

 

1.9

 

 

営業費用合計

 

77.6

 

75.8

 

71.6

営業利益

 

4.9

 

6.1

 

10.1

その他収益(費用)、純額

 

(0.2)

 

(0.2)

 

(2.0)

法人所得税考慮前利益

 

4.7

 

5.9

 

8.1

法人所得税

 

1.8

 

2.1

 

2.9

当期純利益

 

2.9%

 

3.8%

 

5.2%

 

2008年度と2007年度の比較

概 要

2008年度の売上高は、外国為替の変動による前年比3%の増収効果を含み、2007年度の11.6億ドルから8%増の12.5億ドルとなった。2008年度の売上高は、韓国、ヨーロッパ、米国および南アジアの各市場における増収により好影響を受けた。日本および中国における事業では減収が続いており、財務成績に悪影響を及ぼした。

希薄化後1株当たり利益は、2007年度の0.67ドルに対して2008年度は1.02ドルまで増加した。この増益は、主として営業効率を改善するための事業変革イニシアチブを実施した結果であり、売上高に占める販売費および一般管理費の割合の改善や、売上高の増加によって実証されている。2008年度および2007年度の1株当たり利益は、以下の要因にも影響を受けた。

・2008年に為替が大きく変動したことから生じた為替差損約11.9百万ドル(税引後6.5百万ドル)(1株当たり0.19ドル)

・2007年度に間接費の削減と事業の合理化を目指して実施した事業変革イニシアチブに関連して発生した事業再編費合計12.6百万ドル(税引後7.2百万ドル)(1株当たり0.20ドル)

・2007年度に行った当社のクラスA普通株式約4.1百万株の買戻し

 

売上高

北アジア

 次の表は北アジア地域およびその主要市場における売上高を示したものである。

 

 

 

 

 

(単位:百万米ドル)

 

 

2007年

 

2008年

 

変動率

日本

 

443.7

 

443.7

 

韓国

 

142.1

 

150.8

 

6%

北アジア合計

 

585.8

 

594.5

 

1%

 

為替の変動は北アジア地域の売上高に対し、前年比で5%のプラス効果をもたらした。2008年で為替が最も大きく変動したのは第4四半期で、同四半期中、日本円の平均為替レートは米ドルに対して11%値上がりし、韓国ウォンの平均為替レートは28%値下がりした。2008年度、日本のアクティブ・ディストリビューターの数は前年比で10%、エグゼクティブ・ディストリビューターの数は12%減少した。韓国のアクティブ・ディストリビューターの数は前年比で19%、エグゼクティブ・ディストリビューターの数は13%増加した。

日本では2008年度の現地通貨建て売上高は前年比で12%減少した。日本市場ではディストリビューターの数は引き続き低調に推移しており、アクティブ・ディストリビューター、エグゼクティブ・ディストリビューターともに数が減少している。日本の直接販売業界はここ数年間低落しており、日本における直接販売の環境は引き続き非常に厳しいものとなっている。業界筋によれば、この落込みは急速になってきたものと見受けられる。ほとんどの直接販売会社は、日本市場において事業の縮小に直面している。直接販売業界に対する規制当局やマスコミの監視が強まって、業界と当社の事業に引き続き悪影響を及ぼしている。このような規制環境に対応して、また当社の一部ディストリビューターの活動に関して消費者センターに持ち込まれる苦情の件数が増えたため、当社はディストリビューターによる法令順守とトレーニングへの取組みを強化してきた。当社は、苦情件数の多かったディストリビューター・グループの活動についていくつかの対策を講じており、これが当社の売上高の減少につながったと考えている。また2008年度の販促活動は2007年度よりもやや控えめなものとした。2008年後半には日本市場でさらに経営陣の交代を実施し、また、営業効率を改善し、当社のグローバルな営業組織との連携をさらに密接なものとするため、現在も事業再編を進めている。直接販売を取り巻く厳しい環境を考慮すると、日本市場において売上を拡大するにはある程度時間がかかるものと当社は考えている。

韓国では、現地通貨建て売上高が、前年比24%の大幅増となった。この増収は、当社の製品イニシアチブとディストリビューター・イニシアチブを支えるディストリビューターの連携を強化して、ディストリビューターにとって強力な支援環境を維持したことにより達成されたものである。2008年後半および2009年初期には韓国市場での当社事業の成長はやや鈍化したが、これは同市場における経済問題が長引いていることが一因であると当社は考えている。

 

南北アメリカ 

次の表は南北アメリカ地域およびその主要市場における売上高を示したものである。

 

 

 

 

 

(単位:百万米ドル)

 

 

2007年

 

2008年

 

変動率

米 国

 

167.8

 

192.1

 

14%

カナダ

 

11.5

 

16.2

 

41% 

ラテンアメリカ

 

9.0

 

15.6

 

73%

南北アメリカ合計

 

188.3

 

223.9

 

19%

 

米国では、特にパーソナルケア・ブランドが力強い伸びを見せた。「ガルバニック スパ システムU」に加え、「ガルバニック スパ フェイシャル ジェル」、「トゥルー フェイス エッセンス ウルトラ」、「トゥルー フェイス ライン コレクター」といった補完的な製品に寄せられた関心が増収の原動力となった。これらの製品は実証性が高く、消費者の大きな関心を呼ぶ製品である。2008年度第4四半期、当社はアンチエイジングの画期的な新技術「エイジロック」を取り入れた「ガルバニック フェイシャル ジェル」を発売した。2007年度に開催されたグローバル・コンベンション(このコンベンションは2年に1回しか開催されない。)に参加した海外ディストリビューターからの製品売上とコンベンション参加料収入があったため、米国市場の2007年度の売上高は約5.0百万ドルのプラス影響を受けた。米国では、2008年度のアクティブ・ディストリビューターの数は前年比で4%、エグゼクティブ・ディストリビューターの数は前年比で8%増加した。

2008年度のカナダでの売上高は前年比で41%、ラテンアメリカでは同73%増加した。ラテンアメリカでの増収は、ベネズエラで営業を開始したことと、メキシコ市場の好調によるものである。米国と同様、カナダとラテンアメリカにおいて増収の原動力となったのは、ニュースキン・ブランドのパーソナルケア製品の売上が好調だったことである。

 


中華圏 

次の表は中華圏およびその主要市場における売上高を示したものである。

 

 

 

 

 

(単位:百万米ドル)

 

 

2007年

 

2008年

 

変動率

台 湾

 

93.0

 

92.3

 

(1%)

中 国

 

66.5

 

65.3

 

(2%)

香 港

 

45.5

 

52.4

 

15%

中華圏合計

 

205.0

 

210.0

 

2%

 

外国為替相場の変動は、2008年度の中華圏における売上高に5%のプラス効果を与えた。中国本土における2008年度の現地通貨建て売上高は、前年比で10%減少した。中国本土における減収の主な原因は、前年に比べてプリファード・カスタマーの数が25%減少したことと、雇用販売員の数が3%減少したことである。中国の規制環境を考慮し、当社は販促活動および販売員による販売活動に引き続き注意を払っている。当社は2007年末には店舗戦略も変更して大都市のショッピングセンターの店舗での事業に集中することとし、中国市場で70近い小規模店舗を閉鎖した。当社はこの戦略の一環として、2008年には上海および広州にショッピングセンター店を新たに開設した。当社はまた、2009年には北京と西安で、また2010年初期には深圳で、ショッピングセンター店を新規開設する計画である。以上に加え、当社はビジネスモデルを変更し、サービス契約に基づく販売促進員を雇用するほか、パートタイム従業員を雇用することとした。このようなビジネスモデルの変更により、当社はこの事業においてフルタイムで働くことに興味のない個人にも補完的な収益機会を提供することができ、またこのモデルの下では社会保障給付や税金、失業保険料の金額が低くなるため、販売費を削減することができる。当社の店舗戦略やビジネスモデルの変更は、販売員やプリファード・カスタマーがこれに適応するために2008年初期の売上高に若干の悪影響を及ぼした可能性があると当社は考えているが、2008年度中の中国市場における当社の収益性を大幅に改善した。

2008年度第4四半期中、当社は中国本土の少数のセールス・リーダーに対して「ガルバニック スパ システムU」を導入した。この発売は販売人員の熱狂を引き起こし、第4四半期には売上高が1%の減少に止まるなど、収益傾向の改善に貢献した。「ガルバニック スパ システムU」は2009年度第1四半期には完全に発売されており、他市場での成功を考慮すると、売上高にプラス効果を及ぼすものと当社は見込んでいる。当社はまた、2009年1月には広東省の4都市のほか、深圳でも直接販売活動の承認を受けた。

台湾における2008年度の現地通貨建て売上高は、前年比で5%減少した。当社は、台湾での減少が主として規制上の制限(これにより台湾市場では現在「ガルバニック スパ システムU」の販売が禁止されている。)および減量製品の売上鈍化によるものと考えている。台湾のエグゼクティブ・ディストリビューターの数は前年比で3%増加したが、一方でアクティブ・ディストリビューターの数は前年比で13%減少した。香港における2008年度の現地通貨建て売上高は、主としてパーソナルケア・イニシアチブの推進により、前年比15%の増加となった。香港では、2008年のエグゼクティブ・ディストリビューターの数は前年に比べて5%減少し、アクティブ・ディストリビューターの数は1%増加した。

 

ヨーロッパ 

次の表はヨーロッパ地域における売上高を示したものである。

 

 

 

 

 

(単位:百万米ドル)

 

 

2007年

 

2008年

 

変動率

ヨーロッパ

 

77.2

 

111.6

 

45%

 

2008年度、外国為替相場の変動は、ヨーロッパ地域の売上高に前年比9%のプラス効果を与えた。ヨーロッパの現地通貨建て売上高は前年比で36%増加した。ヨーロッパでの大きな伸びは、ディストリビューターが「ガルバニック スパ システムU」やパーソナルケア事業に熱意と強い関心を寄せていることや、東欧の新市場における高成長が主な要因であった。当社は、「ガルバニック スパ システムU」を含む当社の主要なイニシアチブがディストリビューター・リーダーの堅い団結に支えられており、これがディストリビューターの熱意や売上高の増加に貢献したものと考えている。当社は2008年にはチェコ共和国と南アフリカにも事業を拡大した。また2009年にはこの地域においてトルコおよびウクライナを含む新市場へ事業を拡大することを目指している。2008年におけるこの地域のアクティブ・ディストリビューター数は前年比で43%、エグゼクティブ・ディストリビューター数は49%増加した。

 

南アジア/太平洋 

次の表は南アジア/太平洋地域およびその主要市場における売上高を示したものである。

 

 

 

 

 

(単位:百万米ドル)

 

 

2007年

 

2008年

 

変動率

シンガポール/マレーシア/ブルネイ

 

39.3

 

43.8

 

11%

タイ

 

32.3

 

34.6

 

7%

オーストラリア/ニュージーランド

 

15.8

 

13.3

 

(16%)

インドネシア

 

8.8

 

8.9

 

1%

フィリピン

 

5.2

 

7.0

 

35%

南アジア/太平洋合計

 

101.4

 

107.6

 

6%

 

2008年度、外国為替相場の変動は、南アジア/太平洋の売上高に前年比1%のプラス効果を与えた。この地域ではオーストラリア/ニュージーランドを除く全市場で増収となった。減量のための製品群「TRA」が2008年初期において引き続き成功を収めたことと、「ガルバニック スパ システムU」の成功が、増収の一因となった。オーストラリア/ニュージーランドでの減収は、ディストリビューターにとって強力かつ長期のビジネス・イニシアチブであると証明されていない「フォトマックス」から撤退したことが主な要因であった。この地域のエグゼクティブ・ディストリビューター数は前年比で14%増加し、アクティブ・ディストリビューター数は1%増加した。

 

売上総利益

売上高に占める売上総利益の割合は、2007年度の81.9%から2008年度には81.7%まで低下した。日本における事業は従来、売上総利益のうち最も大きな割合を占めていたが、現在では事業全体に占める割合が低下しており、これに伴う製品構成のシフトが、売上総利益率の低下の一因となっている。また、利幅がやや小さい「ガルバニック スパ システムU」の売上が増加したことも、売上総利益に影響した。

 

販売費

売上高に占める販売費の割合は、2007年度の42.9%から2008年度には42.4%まで低下した。売上高に占める販売費の割合がやや低下したのは、ディストリビューターと会社の成長目標との連携を高め、また特定のディストリビューター活動を促進しこれに報いるために当社がコンペンセーション・プランを強化したことが主な要因であった。

 

一般管理費

一般管理費が売上高に占める割合は、2007年度の31.2%から2008年度には29.2%まで低下した。この改善は、一般管理レベルを削減し、効率性を改善するための事業再編に関連するものであった。

 

事業再編費

当社は2007年度中に、中国における事業の簡素化と会社事務所の営業効率の改善、および不採算市場への投資の削減を目指す企業努力に関連して、事業再編費19.8百万ドルを計上した。これらの事業再編費のうち約13.9百万ドルは退職する従業員への退職金の支払いに関するもの、約5.9百万ドルは2007年に行ったブラジル事業の閉鎖に関連する賃借契約の終了および諸費用に関するものであった。

当社は2009年度、約14百万ドルの事業再編費を計上するものと見込んでいるが、これは主に、日本において、営業効率を改善し、また日本の組織をその他市場の組織の世界的な構築方法と合致させるために実施する事業変革の取組みに関する費用である。当該費用のうち約7百万ドルは早期自主退職を選択した従業員への退職金に、また残り約7百万ドルは、より規模が小さく効率性の高いウォークイン・センターへの転換に関連して発生するものと当社は見積っている。これらの費用の大半は2009年度上半期に発生する予定である。

 

その他収益(費用)、純額

「その他収益(費用)、純額」は、2007年度には2.4百万ドルの費用計上であったのに対し、2008年度は24.8百万ドルの費用計上となった。このうち約18.4百万ドルは、日本円が2007年12月31日現在の1ドル=111.45円から2008年12月31日現在の1ドル=90.73円まで上昇したことから当社の円建て債務に関して生じた為替差損に関するものであった。これに加えて、新規に開設した市場や開設以来赤字が続いている市場などの、一定の米国外関連会社との会社間債権債務についても、為替差損が計上された。これらの関連会社に関する為替差損は、通常、円建て銀行債務に関する為替差益で相殺されている。しかしながら2008年には、他のほとんどの通貨が米ドルに対して値下がりしたのに対し、日本円は米ドルに対して値上がりした。「その他収益(費用)、純額」には、2008年度中の支払利息約7.8百万ドルも含まれている。為替の変動を予測することは不可能である。当社は為替の変動が将来、当社の事業にどの程度の影響を及ぼすかについて見積ることはできないが、引き続き為替変動リスクにさらされている。しかしながら、このような為替差損の大半は、現金によらない、営業外の損失である。

 

法人所得税

法人所得税は、2007年度の24.6百万ドルから2008年度には35.3百万ドルまで増加した。実効税率は、2007年度は税引前所得の35.9%であったが、2008年度には35.1%まで低下した。税率が低下したのは、主に一定の税管轄地において時効が成立したためである。当社は、年度末現在の繰延税金資産と繰延税金負債の調整に関連して、過年度に関する会計上の調整額を識別した。これらの調整額(合計約0.1百万ドル)は2007年末現在の法人所得税額に含まれている。

 

純利益

上記の諸要因の結果として、当期純利益は、2007年度の43.9百万ドルから2008年度には65.3百万ドルまで増加した。

 

流動性および資本供給源

従来、当社の主な現金の使途は、営業費用(特に販売費)および運転資本(主に棚卸資産の購入)のほか、資本的支出、株式の買戻し、株式配当、債務返済、ならびに新規市場での事業展開などであった。当社は通常、営業活動によるキャッシュ・フローから営業活動の資金を調達しており、戦略的取引および株式の買戻し資金を賄うために時には長期借入れを行ってきた。

当社は通常、高い売上総利益率、および営業費用に占める割合が大きい販売費の可変的性質により、営業活動からプラスのキャッシュ・フローを生み出している。当社の営業活動から得たキャッシュは、2007年度の48.7百万ドルに対し、2008年度は103.3百万ドルであった。営業活動から得たキャッシュが増加した主な要因は、事業再編の努力により収益性が上がったこと、税金支払いの時期、および受取債権の減少であった。

運転資本の額は、2007年12月31日現在の95.2百万ドルに対し、2008年12月31日現在は124.0百万ドルであった。運転資本の増加は、主に現金預金および現金同等物の増加によるものであった。現金預金および現金同等物に短期投資を加えた金額は、2007年12月31日現在の92.6百万ドルに対し、2008年12月31日現在は114.6百万ドルであった。現金預金が増加した主な要因は、2008年度に営業活動から得たキャッシュが増加したことである。

2008年度の資本的支出は総額16.0百万ドルであり、2009年度には約20百万ドルから25百万ドルの資本的支出を見込んでいる。これらの資本的支出は主に以下に関連するものである。

・コンピュータ・システムおよびソフトウェアの購入。設備費および開発費を含む。

・当社のさまざまな市場における賃借物件(中国の小売店舗を含む。)の増築および改良。

当社は現在、さまざまな信用枠その他の借入れによる債務を有している。次の表は2008年12月31日現在の債務契約の概要である。

 


 

信用枠または契約(1)

 

 

当初元本金額

 

2008年12月31日

現在借入残高(2)

 

 

 

年率

 

 

返済条件

2000年日本円建ノート

 

97億円

 

28億円(2008年12月31日現在30.6百万ドル)

 

 

3.0%

 

返済期限は2010年10月。毎年の元本の支払いは2004年10月に開始。

2003年205.0百万ドル

マルチカレンシー

非約定一括信用枠:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  米ドル建:

 

50.0百万ドル

 

20.0百万ドル

 

4.5%

 

返済期限は2010年4月。毎年の元本の支払いは2006年4月に開始。

 

 

40.0百万ドル

 

40.0百万ドル

 

6.2%

 

返済期限は2016年7月。

毎年の元本支払いは

2010年7月に開始。

 

 

20.0百万ドル(3)

 

20.0百万ドル

 

6.2%

 

返済期限は2017年1月。

毎年の元本支払いは

2011年1月に開始。

  日本円建:

 

31億円

 

27億円(2008年12月31日現在29.5百万ドル)

 

 

1.7%

 

返済期限は2014年4月。毎年の元本の支払いは2008年4月に開始。

 

 

23億円

 

23億円(2008年12月31日現在25.0百万ドル)

 

 

2.6%

 

返済期限は2017年9月。毎年の元本の支払いは2011年9月に開始。

 

 

22億円

 

22億円(2008年12月31日現在23.9百万ドル)

 

 

3.3%

 

返済期限は2017年1月。毎年の元本の支払いは2011年1月に開始。

2004年25.0百万ドル

リボルビング信用枠

 

 

該当なし

 

なし

 

該当

なし

 

信用枠は2010年5月に失効。

______________________

(1) 表に示されている各信用枠および契約は、当社の重要な国内子会社の保証により、また、当社の重要な外国子会社の発行済株式の65%を担保として差し出すことで、保証されている。

(2) 1年以内に返済予定の当社の長期債務(今後12ヶ月以内に期限となるもの)には、当社の2000年日本円建ノートの残高15.3百万ドル、2005年日本円建ノートの残高4.9百万ドルおよび2003年マルチカレンシー一括信用枠に基づく当社の米ドル建債務の残高10.0百万ドルを含んでいる。

(3) 2008年1月、借入金のうち20.0百万ドルは、108.5円の為替レートで米ドルから日本円に転換された。金利が6.2%から3.3%に引き下げられたことを除き、当該借入金の条件に変更はない。

 

当社取締役会は、当社がその発行済社外クラスA普通株式を公開市場または民間取引にて買い戻すことを承認する株式買戻しプログラムを承認している。この買戻しは主に、当社のエクイティ・インセンティブ・プランおよび戦略的イニシアチブのために用いられている。2007年11月2日、取締役会は、現行の株式買戻しの授権枠を100百万ドル拡大することを承認した。2008年12月31日に終了した事業年度に、当社はこのプログラムに基づいてクラスA普通株式約0.4百万株を総額約6.1百万ドルで買い戻した。2008年12月31日現在、株式買戻しプログラムに基づいて約83.6百万ドルの買戻しが可能であった。

2008年度の各四半期に、取締役会は当社クラスA普通株式1株当たり0.11ドルの現金配当を行うことを決議した。これらの四半期現金配当の総額は約27.9百万ドルであり、2008年度の登録株主に対し2008年度中に支払われた。2009年2月、取締役会は、クラスA普通株式1株当たり0.115ドルの配当を2009年3月に支払うことを決議した。現在、当社は、取締役会が引き続き四半期現金配当を行い、営業活動からのキャッシュ・フローが将来の配当金支払を賄うのに十分であると予測している。しかしながら、今後も継続して配当を行うか否かは当社取締役会の裁量に委ねられており、当社の純利益、財政状態、現金需要、将来予測、および当社取締役会が関連があるとみなすその他の要因を含むさまざまな要因によって左右される。

当社は、当社には短期および長期債務の返済を可能とする十分な流動性があると考えている。また、現在の現金預金残高、営業活動による将来のキャッシュ・フローおよび現在の信用限度枠は、当社の短期・長期双方の現金需要を賄うために十分であると現在考えている。従来、当社の費用の大半は変動的性質のものであり、従って、売上高の水準の低下はキャッシュ・フロー需要の低下につながる潜在的可能性がある。当社の現在の現金預金残高、営業活動による将来のキャッシュ・フローおよび現在の信用限度枠が、債務弁済や戦略的ニーズを賄うのに十分でなくなった場合には、当社は債券市場もしくは株式市場において追加的に資金調達を行うか、または既存債務の再編を行うことを検討し、さらに、設備投資、株式買戻しまたは配当金支払いの削減など戦略的計画の練り直しを検討するだろう。

 

契約債務および偶発債務

 2008年12月31日現在の支払期限別の確定契約債務は下記のとおりである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(単位:千米ドル)

 

 

合計

 

2009年

 

2010年〜

2011年

 

2012年〜

2013年

 

2014年

以降

長期債務

 

188,956

 

30,196

 

56,382

 

40,944

 

61,434

キャピタル・リース債務

 

 

 

 

 

オペレーティング・リース債務(1)

 

50,745

 

14,689

 

21,807

 

13,653

 

596

購入債務

 

85,424

 

49,769

 

25,411

 

9,468

 

776

貸借対照表に反映されるその他の長期負債(2)

 

 

 

 

 

合計

 

325,125

 

94,654

 

103,600

 

64,065

 

62,806

______________________

(1) オペレーティング・リースは、当社の一定の役員および取締役(設立時株主でもある。)が保有する2つの事業体の会社事務所および倉庫を含む。2008年12月31日に終了した事業年度の当該リースに基づく支払総額は3.8百万ドルであり、当該リースに基づく長期債務残高は10.5百万ドルであった。

(2) 貸借対照表に反映されるその他の長期負債68.5百万ドルは、主に長期税関連残高(その支払の時期は不確実である。)から成る。

 

当社の事業の国際的な性質から、当社は随時、当社が事業を行っている世界各地のさまざまな法域の外国税務当局から審査および監査を受けている。1999年、当社は、日本への特定の製品の輸入に関し、ある関税評価方法を実施した。問題の輸入取引について当社は、適用ある関税法上、当該売買は製造業者と当社の日本子会社との間で行われたものであり、関税は当該製造業者のインボイス価格に基づいて課されるべきであるとの立場をとった。横浜税関業務部評価部門はその当時、この方法を審査、承認し、その後、当該方法は日本の税関当局の監査部門により幾度も審査されてきた。2004年に行われた事後監査に関連して、横浜税関は、2002年10月から2004年10月までの間に日本に輸入されたこれらの製品に対し、以前承認された方法とは異なる評価方法に基づき、追加関税および過料を当社に課した。当該監査の対象期間について、税関は、当該輸入取引が当社の米国関連会社と日本子会社との間で行われた売買に関するものであり、関税は当該取引の価値に基づいて課されるべきものであるとの立場をとり、当社はこの課税に異議を申し立てた。また当社は同じ理由で、2004年11月から2005年6月までの間に輸入された製品に関して支払いを義務付けられた関税額についても異議を申し立てた。課税または異議申立ての総額は、消費税回収額控除後で約27億円(2008年12月31日現在約29.7百万ドル)である。当社は2005年7月1日をもって、日本および米国における事業構造の一部修正を実施した。これにより、その後の日本への製品輸入に関して、関税評価を巡ってさらに紛争が生じることはなくなると当社は考えている。

当社は、文書調査および法的分析によって当社の立場は支持されており、また係争対象の製品に関して当社が用いた評価方法は日本の税関により既に審査、承認されたものであると考えているので、当該課税は不適正であると信じ、その全額について横浜税関に異議申立書を提出した。横浜税関は当社の異議申立てを棄却したため、当社は適切な行政手続きに従い、日本の財務省に審査請求書を提出した。異議申立てのため、当社は問題となっている全金額に関して約27億円の関税および課税額を支払うことを要求され、この金額を当社の連結貸借対照表の「その他の資産」に計上した。当社は2006年6月26日、財務省が2002年10月から2004年10月までの輸入に関する審査請求を棄却したとの通知を受けた。当社はこの問題について日本の裁判制度を通じて上訴することを決定し、2006年12月22日、東京地方裁判所民事部に当該期間に関する訴状を提出した。2007年1月、当社は、財務省もまた2004年11月から2005年6月までの輸入についての当社の審査請求を棄却したとの通知を受けた。当社は、2007年7月、裁判制度を通じてこの決定に上訴した。現在、当社の訴えは、すべて東京地方裁判所民事部に係属中である。財務省がその決定において示した認定事項の一つは、当社が、適用ある所得税法および移転価格税法に基づく法人所得税申告に当たって、当該取引を当社の米国関連会社と日本子会社との間の売買として取り扱っていたというものであった。当社が当該課税額および納税額を回収できなければその額に応じて、利益項目に相当額を費用計上する必要があるだろう。

 

季節性および周期性

当社は、一般的な経済要因に加え、主要な文化的行事や休暇のパターンなどの季節的な要因や傾向によって影響を受ける。例えば、アジア市場の多くでは各国の新年が当社の第1四半期中に祝われることから、一般的に当該期間に悪影響を与えている。日本、米国およびヨーロッパにおいても、当社のディストリビューターを含む多くの人々が伝統的に第3四半期中に休暇をとるため、一般的に、直接販売の売上高が第3四半期に悪影響を受けると当社は考えている。

当社は、一定の新規市場において、事業開始に続いて急速な売上高の成長を経験した。この当初の急速な成長の後に、短期間売上高が横ばいとなるかまたは落ち込み、その後製品の導入や、アクティブ・ディストリビューターの増加、ディストリビューターの生産性向上などが原動力となって再び成長に転じるという現象がしばしばみられた。一定の新規市場においては、事業や経済の状況またはディストリビューターの目が市場外へ向けられたことその他の要因により、当初の急速な成長に続く落込みが比較的著しいものとなった。

 

ディストリビューターに関する情報

次の表は、記載した各日付のアクティブ・ディストリビューターおよびエグゼクティブ・ディストリビューターの数に関する情報である。アクティブ・ディストリビューターとは、当社が事業活動を行っている国に居住し、記載した日付で終了する3ヶ月間に再販または個人消費のために当社から直接製品を購入したディストリビューターおよびプリファード・カスタマーのことである。エグゼクティブ・ディストリビューターとは、個人およびグループの必要月間販売量を達成したアクティブ・ディストリビューターならびに中国において適格性認定プロセスを満たしている雇用販売員である。

 

 

 

2006年12月31日現在

 

2007年12月31日現在

 

2008年12月31日現在

 

 

アクティブ

 

エグゼク

ティブ

 

アクティブ

 

エグゼク

ティブ

 

アクティブ

 

エグゼク

ティブ

北アジア

 

333,000

 

15,354

 

335,000

 

14,845

 

326,000

 

13,937

南北アメリカ

 

150,000

 

4,141

 

158,000

 

4,588

 

171,000

 

4,876

中華圏

 

155,000

 

6,492

 

138,000

 

6,389

 

115,000

 

6,323

ヨーロッパ

 

50,000

 

1,600

 

59,000

 

1,957

 

83,000

 

2,911

南アジア/太平洋

 

73,000

 

2,169

 

65,000

 

2,223

 

66,000

 

2,541

合計

 

761,000

 

29,756

 

755,000

 

30,002

 

761,000

 

30,588

 


四半期毎の成績

以下の表は表示期間における特定の未監査四半期財務データを表している。

 

 

 

(単位:百万米ドル、1株当たりの金額を除く)

 

 

2007年

 

2008年

 

 

第1

四半期

 

第2

四半期

 

第3

四半期

 

第4

四半期

 

第1

四半期

 

第2

四半期

 

第3

四半期

 

第4

四半期

 

 

 

売上高

 

273.6

 

287.2

 

290.7

 

306.1

 

298.1

 

321.7

 

310.3

 

317.6

売上総利益

 

223.0

 

236.2

 

238.5

 

250.8

 

243.9

 

262.4

 

253.3

 

259.4

営業利益

 

17.6

 

21.0

 

19.2

 

13.1

 

27.4

 

28.9

 

30.3

 

38.8

純利益

 

10.5

 

13.8

 

13.5

 

6.0

 

13.5

 

20.6

 

16.8

 

14.5

1株当たり純利益:

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本的

 

0.16

 

0.21

 

0.21

 

0.09

 

0.21

 

0.32

 

0.26

 

0.23

希薄化後

 

0.16

 

0.21

 

0.21

 

0.09

 

0.21

 

0.32

 

0.26

 

0.23

 

為替リスクおよび為替相場に関する情報

当社の売上高の大半および費用の多くは、棚卸資産が主に米ドル建てで米国のベンダーから購入される以外は、米国外で計上される。当社の各子会社の主要市場での現地通貨は機能通貨と考えられている。すべての収益および費用は、各報告期間の加重平均為替レートで換算される。従って、当社の財務報告上の売上高および損益は、ドル安によってプラスの影響を受け、ドル高によってマイナスの影響を受ける。日本の事業が当社に占める割合が高いことを考慮すると、円安は財務報告上の売上高および利益にとって悪影響となり、円高は好影響となる。為替相場の変動は不確実なため、当該変動が将来の事業、製品の価格設定、経営成績または財政状態に対して与える影響を予測することは困難である。しかしながら当社は、現在の為替相場水準に基づき、為替の変動が2009年度の売上高報告額にマイナスの影響を与えるものと現在予測している。

当社は、外国通貨為替予約、外国通貨建ての会社間貸付および円建て債務を利用して、為替相場の変動の影響を回避するよう追求することがある。当社は取引目的または投機目的でデリバティブ金融商品を利用していない。当社は、定期的に為替リスクを監視し、為替相場の変動が当社の経営成績に与える影響を最小限に抑えるための対策を定期的に講じている。2007年12月31日および2008年12月31日現在、当社は外国通貨キャッシュ・フロー・ヘッジとして設定された為替予約を保有していなかった。2008年9月30日現在、当社は14億円(同日現在13.2百万ドル)を購入できる為替予約を保有していた。当社はこの為替予約に時価会計を適用したが、その損失は当社の当該四半期の成績に重大な影響を及ぼさなかった。これらの為替予約は2008年10月14日付で実行され、全体でわずかながら利益を上げた。

次の表は、記載された四半期の売上高が少なくとも一度は5.0百万米ドルを超えた当社の国際・外国の各市場において、1ドルを当該市場の現地通貨に換算する場合の加重平均為替レートである。

 

 

 

2007年

 

2008年

 

 

第1

四半期

 

第2

四半期

 

第3

四半期

 

第4

四半期

 

第1

四半期

 

第2

四半期

 

第3

四半期

 

第4

四半期

日本(1)

 

119.3

 

120.8

 

117.7

 

113.0

 

105.0

 

104.6

 

107.6

 

95.7

台湾

 

32.9

 

33.1

 

32.9

 

32.4

 

31.5

 

30.4

 

31.2

 

33.0

香港

 

7.8

 

7.8

 

7.8

 

7.8

 

7.8

 

7.8

 

7.8

 

7.8

韓国

 

939.4

 

928.9

 

927.5

 

921.4

 

956.4

 

1,017.3

 

1,063.1

 

1,360.6

マレーシア

 

3.5

 

3.4

 

3.5

 

3.4

 

3.2

 

3.2

 

3.3

 

3.6

タイ

 

33.9

 

32.6

 

31.5

 

31.2

 

31.0

 

32.3

 

33.9

 

34.9

中国

 

7.8

 

7.7

 

7.6

 

7.4

 

7.2

 

7.0

 

6.8

 

6.8

シンガポール

 

1.5

 

1.5

 

1.5

 

1.5

 

1.4

 

1.4

 

1.4

 

1.5

______________________

(1) 2009年2月17日現在の1米ドルの為替レートは約92.30円であった。

 

将来についての予測的記述に関する注記

上記「経営陣による財政状態および経営成績の解説と分析」の内容は、過去の事実を除き、1995年米国民事証券訴訟改革法の意味における「将来についての予測的記述(forward-looking statements)」であって、当社の将来の経営成績、業績および成果に関して当社が現時点で予測し、信じている内容を示したものである。当該記述はリスクや不確定要素を伴い、また実現しないかもしれない仮定や考え方に基づいている。将来についての予測的記述には、以下の内容が含まれるが、これらに限定されるものではない。

・日本およびその他各国における事業変革に向けた努力。

・新市場に関する当社の計画。

・当社はさまざまな市場において、一定の製品、ツールおよびその他のイニシアチブの導入または継続的な展開を計画しており、かかるイニシアチブならびにその他最近の製品発売およびイニシアチブが今後の当社事業に好影響を与えると考えていること。

・2009年にほとんどのアジア市場でコンペンセーション・プランの変更を計画していること。

・2009年中の資本的支出として、約20百万ドルから25百万ドルの支出を見込んでいること。

・中国における新店舗開設の計画。

・当社が最近行った事業変革イニシアチブは、将来も引き続き節減効果をもつと考えていること。

・当社の取締役会が引き続き四半期現金配当を行い、営業活動から得られるキャッシュ・フローが将来の配当金を支払うための資金として充分であると予測していること。

・すべての年度について法人所得税への適切な引当てがなされていると考えていること。

・当社には短期・長期の債務を弁済するに足る充分な流動性があり、また、現在の現金残高や営業活動による将来のキャッシュ・フロー、および既存の信用限度枠は、当社の現金需要を賄うのに充分であると考えていること。

・当社は最近、日本および米国における事業構造を変更したが、これにより、日本に輸入された製品に関してはこれ以上、関税評価にかかる紛争はなくなると考えていること。

以上に加えて、本書において「〜という結果になる可能性がある」「期待する」「予測する」「続くであろう」「意図する」「計画する」「信じる」「考える」などの言葉や言回しおよびこれらに類似する表現を使用する場合には、将来についての予測的記述とみなされることを意図している。

当社の経営成績は、当社の実際の業績および結果を、検討または予測されたものと大幅に異ならせる可能性のあるさまざまなリスクおよび不確定要素に左右されるものであることに留意されたい。かかるリスクおよび不確定要素については、下記の記載、および後述の「4 事業等のリスク」(当社事業に関するリスクおよび不確定要素についてさらに詳細な記述が含まれている。)に記載する要因を参照されたい。また、本書に記載された将来についての予測的記述は当社の2009年2月27日付の年次報告書フォーム10Kの日付現在の当社の考えや予測を反映したものであり、過度の信頼を置かれないよう留意されたい。当社は、法律により義務付けられる場合を除き、新しい出来事や状況または当社の考えや予測の変更を反映するために、将来についての予測的記述を更新または修正する義務を負っていない。実際の業績が予測と異なる原因となり得るリスクおよび不確定要素には、次の事項が含まれるが、これらに限定されない。

 

(a) 2008年、世界の経済情勢は大幅に悪化した。消費意欲と個人消費は急激に冷え込み、また世界の信用危機により多くの企業の資本調達が制限された。当社は同期間中、当社市場の多くで成長を続けたが、景気の低迷は、特に現在の経済状態が長引くか悪化し続けた場合には、当社製品への需要を低下させて、当社事業に将来悪影響を与える可能性がある。例えば韓国市場では、厳しい経済情勢が長引いていることが一因で、当社の事業の成長が鈍化し始めたと当社は考えている。加えて、このような経済情勢は、当社および当社のサプライヤーの資本調達に悪影響を与えたり、当社のディストリビューターがクレジットカードを取得または維持する能力を減退させたり、当社の事業および全体的な財政状態にその他の悪影響を与えたりする可能性がある。当社はこれまで営業活動から得たキャッシュを利用して資金需要を賄ってきたが、当社が新たにエクイティ・ファイナンスや借入れによる資金調達を行う必要が生じないとか、当社がかかる資金調達を有利な条件で行えるとの保証はない。

 

(b) 最近、非常に多くの外国通貨が米ドルに対して値下がりし、韓国ウォンおよびユーロは大幅に下落した。これらの通貨の現在の為替水準が続いたり、さらに値下りしたりすれば、当社の成績が悪影響を受ける可能性がある。

 

(c) 日本ではここ数年売上高が落ち込んでおり、同市場では厳しい状態が続いている。当社が日本市場における成長を回復することができなければ、当社の経営成績が打撃を受ける可能性がある。日本市場において当社の経営成績に影響を与える可能性がある要因には、以下のものが含まれる。

・規制当局やマスコミの監視の継続もしくは強化、および規制当局による規制措置の実施、またはかかる監視に対応するより厳しい規則の導入

・円安

・当社の製品およびツールについて可能な効能表示に関する規制上の制限により、これらを効果的に販売する能力が制限されること

・日本で実施を予定している新たなイニシアチブは、その他の市場で実施に成功したイニシアチブを模範としたものだが、これが日本でも同程度の成功を収めず、ディストリビューターの新たな成長または生産性の向上につながらない可能性があり、当社の予想より費用もしくは時間がかかる可能性があるといったリスク

・当社ディストリビューターの不適切な行為およびその結果として生じる規制当局の措置

・経済または消費意欲の停滞

・他の直接販売会社、およびその(当社のディストリビューターに対し、自社事業への入会を積極的に勧める)ディストリビューターからの競争圧力の高まり

 

(d) 適用される法律または規則に違反するディストリビューターの行為により、政府または第三者が当社を相手取って法的措置を講じることとなる可能性がある。日本では、当社に関して消費者保護センターに持ち込まれる苦情および相談件数が増加しており、当社は追加のトレーニングの実施や、日本の法令順守部門の再編を進めるなどして、これらの問題の解決を目指す対策を講じている。当社は日本では一般の消費者センターとも接触しており、このうち一箇所のセンターが最近、当社に対し、同センターに持ち込まれる苦情や相談の件数を減らす必要があるとの警告文書を送付してきた。消費者の苦情が政府の審査に発展し、または現在の苦情の度合いが改善されなければ、規制当局が当社に対して何らかの措置を講じる可能性がある。

 

(e) 中国における当社の事業は規制当局の厳格な監視を受けており、過去には一部店舗の営業停止や数件の罰金を課される等の問題を経験した。当社は、現在では直接販売ライセンスを取得しているものの、中国の政府規制当局は、当社が直接販売を当社のビジネスモデルに組み入れるにつれて、規制その他適用規則の順守状況を監視するために、当社ならびに当社のディストリビューターおよび従業員の活動に対する調査を続行している。当社の事業や活動または雇用販売員もしくはディストリビューターの活動が適用される規制に違反していると判断された場合、多額の罰金、営業停止の延長、営業上必要な直接販売ライセンスなどの許認可の取消、または新規店舗の開店やサービスセンターの承認取得もしくは新規拠点への拡大に対する制限を余儀なくされる可能性があり、このような場合はすべて、当社の事業が損害を被ることとなる。

 

(f) 中国の直接販売規制は制限的なものであり、規制の意味およびこれに基づいて課される特殊な制限や条件に関して、引き続き不確実性および混乱がある。また、規制当局がこれらの規制をどのように解釈し施行するかについて予測するのは難しい。中国規制当局は、当社が雇用販売員を用いて事業を行っている現在の方法がピラミッド商法規制または直接販売規制に違反するとの解釈を行った場合には、当社の事業および成長見通しに悪影響を及ぼす可能性がある。特に、雇用販売員に対する当社の現行の報酬支払方法(ある販売員と、当該販売員が教育、監督する販売員グループの販売効率を、当該販売員の給与および報酬を確定する要因の一つとして用いていることなど)が、規制の下で、多段階報酬の制限に違反していると判断された場合、当社事業が損害を被るであろう。当社の小売店舗・雇用販売員ビジネスモデルと直接販売事業の併用が規制当局によって禁止された場合も、当社事業が損害を被る可能性がある。

 

(g) 主要なエグゼクティブ・レベルのディストリビューターをつなぎとめられるか否か、また新規のエグゼクティブ・ディストリビューターをスポンサーできるか否かは、当社の成功にとって非常に重要である。当社製品はディストリビューターによって独占的に販売されており、また当社はディストリビューターの勧誘について他の直接販売会社と競合関係にあるため、既存および新規の事業機会やインセンティブ、製品、ビジネスツールその他のイニシアチブにより、既存のディストリビューターをつなぎとめ、新規のディストリビューターを持続的にスポンサーするための充分な熱意や経済的インセンティブを生み出せなければ、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、既に十分成長した市場においては、事業の構築や新たなディストリビューター・リーダーの育成に対する意欲をもち、かつこれに積極的に取り組む、事業を確立し高水準の収入を生み出すディストリビューター・リーダーを維持することが、当社の取り組むべき課題の一つとなっている。当社のイニシアチブが長期にわたりディストリビューターの熱意を引き出し続け、または計画されたイニシアチブによりディストリビューターの活動や生産性が維持されたり、もしくは事業構築や新たなディストリビューター・リーダーの育成に熱心に取り組むディストリビューター・リーダーの意欲が維持されたりするとの保証はない。

 

(h) 直接販売業界では、当社のいくつかの競合他社も、一連の第三者による訴訟および行政措置に関与している。これらの訴訟および措置により直接販売業界に対する悪い評判が立っており、業界の他の会社に対しても規制当局の監視が強化される結果となる可能性が高い。当社に対して同様の主張がなされないとの保証はない。さらに、これらの案件において不利な判決または決定が下り、悪い評判が立ったり、当社の現在の商慣行と矛盾する法解釈が行われたりすれば、当社の事業が損害を被る可能性がある。

 

(i) 当社は2008年に南北アメリカとヨーロッパ地域でコンペンセーション・プランの修正を実施したが、2009年にはこれと同様の修正をほとんどのアジア市場で実施する計画である。当社のディストリビューターは数が多く、またコンペンセーション・プランも複雑なため、かかる変更が望み通りの成果を上げるか否かを予測することは困難である。これらの市場、特に東南アジアおよび日本市場においては現在、独自のプランが実施されているため、この修正はより大幅な変化を伴うものとなる。当社が行うコンペンセーション・プランの修正がこれらの各市場で歓迎されずまたは望み通りの成果を上げないというリスクや、このような移行が売上高に悪影響を及ぼす可能性があるというリスクが存在する。当社のディストリビューターがこれらの変化に適応できなかったり、魅力的でないとみなしたりすれば、当社の事業が損害を被る可能性がある。

 

(j) 当社は事業変革イニシアチブを引き続き実施しているが、これが事業の停滞および/または従業員の減少といった予期せぬ悪い結果をもたらす可能性がある。さらに、当社がこの再編の結果として期待するコスト改善や効率性の向上を達成できない可能性もある。また当社は、事業変革イニシアチブの結果発生する節減額の戦略的再投資について継続的に評価しているが、現在当社の予測している節減額が最終的に達成されない場合もある。

 

(k) ネットワーク・マーケティング業界および栄養補助食品業界は、当社のいずれの市場においてもさまざまな法規制の対象となっている。かかる法規制の多くは高度な主観性を伴い、本質的に事実を基礎とし、解釈に左右されるものである。問題となる原材料を含有する栄養補助食品に関して悪い評判が立ったことにより、栄養補助食品業界に対してより厳しい制限や規制管理を課すため、現行規制の変更または新たな規制適用への取組みが加速された。当社の現行の商慣習や製品または新たなイニシアチブや製品が、政府当局その他の第三者により、これらの規制に違反しているとの異議申立てまたは判断がなされた場合、または当社事業に適用される新規の法令により当社がかかる製品を市場で販売する能力が制限されるか、当社に新たな要件が課される場合、当社の売上高および収益性は損害を被る可能性がある。

 

(l) 製造上の問題や品質管理問題が起きた場合、当社事業は損害を受け、特に、質の高い製品をタイムリーに供給するために第三者サプライヤーに依存する度合いが低下する可能性がある。当社は時折、当社製品に関して、当社の品質管理基準を満たさない製品の供給など、製造上の問題を経験してきた。かかる品質問題は過去、市場における製品在庫の過不足を招いて、当社の売上に損害を与えたり、使用できない製品に関する棚卸資産の減損損失計上につながったりしてきたし、今後も同様の事態を引き起こす可能性がある。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

 

 前述の「1 業績等の概要」を参照されたい。

 

3【対処すべき課題】

 

 「第一部、第2、3.事業の内容」および前述の「1 業績等の概要」を参照されたい。

 


4【事業等のリスク】

 

当社は、多くの重大なリスクに直面している。当社の事業、財政状態または経営成績はこれらのリスクのいずれかによって損害を受ける可能性がある。当社普通株式の取引価格はこれらのリスクのいずれかにより下落する可能性があり、これらは本書に記載されている他の情報と関連付けて考察されるべきものである。これらのリスク要因は、「第一部、第2、3.事業の内容」や、「第一部、第3、1.業績等の概要」など、本書の他の項目と併せて読まれるべきものである。

 

現在の金融危機や、消費意欲および個人消費の減退を含む世界的な経済情勢の悪化により、当社の事業が損害を被る可能性がある。

2008年、世界の経済情勢は大幅に悪化した。消費意欲と個人消費は急激に冷え込み、また世界の信用危機により多くの企業の資本調達が制限された。当社は同期間中、当社市場の多くで成長を続けたが、景気の低迷は、特に現在の経済状態が長引くか悪化し続けた場合には、当社製品への需要を低下させて、当社事業に将来悪影響を与える可能性がある。例えば韓国市場では、厳しい経済情勢が長引いていることが一因で、当社の事業の成長が鈍化し始めたと当社は考えている。加えて、このような経済情勢は、当社および当社のサプライヤーの資本調達に悪影響を与えたり、当社のディストリビューターがクレジットカードを取得または維持する能力を減退させたり、当社の事業および全体的な財政状態にその他の悪影響を与えたりする可能性がある。当社はこれまで営業活動から得たキャッシュを利用して資金需要を賄ってきたが、当社が新たにエクイティ・ファイナンスや借入れによる資金調達を行う必要が生じないとか、当社がかかる資金調達を有利な条件で行えるとの保証はない。

 

為替レートの変動によって当社の売上高および純利益が落ち込む可能性がある。

2008年度、当社は売上高の約85%を米国外の市場において各市場の現地通貨で認識した。当社は主に米国において米ドルで在庫を購入している。当社は財務書類作成時に、米国以外の国における売上高および費用を加重平均為替レートにより現地通貨から米ドルに換算している。米ドルが現地通貨(特に、当社が日本において2008年度売上高の約36%を上げていることから、日本円)に比して高くなれば、当社の公表売上高、売上総利益および純利益は減少する可能性が高い。為替の変動は、当社の貸借対照表上、外貨建て残高の換算による損益の計上につながる可能性もある。2008年度、為替の大幅な変動により、18.4百万ドルの損失が生じた。過去2〜3年では、日本円がかなり値上りして当社の成績を改善させてきた。しかしながら、昨年は円安により当社の成績はマイナスの影響を受けた。為替レートの変動に影響を与える世界の政治・経済力学の複雑さを考慮すると、将来の為替の変動や、かかる変動が将来の業績報告値または当社の全体的な財政状態にもたらす可能性のある影響を予測するのは困難である。日本円その他の外国通貨が値下りすれば、2009年度の当社の業績は悪影響を受けることになる。これに加えて、為替の変動により、当社の貸借対照表上の外貨建て残高に関して新たな損失が計上される結果となる可能性がある。当社は日本円の為替予約と円建て借入によって短期の為替変動リスクを減少させようと試みているが、かかる予約またはその他のヘッジ活動によって為替リスクが効果的に減少するか否かについて確信はない。

 

日本における事業が当社事業に占める割合が高いため、当社の日本における事業の低迷が続けば当社事業は損害を被るであろう。

2008年度の当社の売上高のうち約36%は日本で生み出された。日本ではここ数年売上高が落ち込んでおり、同市場では引き続き困難に直面している。日本市場において当社の成績に影響を与える可能性がある要因には、以下のものが含まれる。

・規制当局やマスコミの監視の継続もしくは強化、またはかかる監視に対応するより厳しい規則の導入

・円安

・当社の製品およびツールについて可能な効能表示に関する規制上の制限により、これらを効果的に導入または販売する能力が制限されること

・日本で実施を予定している新たなイニシアチブは、その他の市場で実施に成功したイニシアチブを模範としたものだが、これが日本でも同程度の成功を収めず、ディストリビューターの新たな成長または生産性の向上につながらない可能性があり、当社の予想より費用もしくは時間がかかる可能性があるといったリスク

・当社ディストリビューターの不適切な行為およびその結果として生じる、当社または当社のディストリビューターに対する規制当局の措置

・日本市場においてディストリビューターの法令順守を強化するために行う当社の努力に対する、ディストリビューターの否定的な反応

・経済または消費意欲の停滞

・他の直接販売会社、およびその(当社のディストリビューターに対し、自社事業への入会を積極的に勧める)ディストリビューターからの競争圧力の高まり

 

日本の規制当局は、直接販売業界への監視を強めている。

日本の規制当局は最近、直接販売業界への監視を強めている。日本では数社の直接販売会社が、そのディストリビューターの適用規則への違反行為に対して罰則を科されたが、その中には、有名な国際的直接販売会社が2008年中の3ヶ月間スポンサー活動を禁止されたり、日本の大手直接販売会社が2009年中の6ヶ月間スポンサー活動を禁止されたりするなどの罰則が含まれている。以上に加えて、日本のマスコミの報道によれば、直接販売業界を支援する議員への政治的圧力が高まっている。

また、当社では日本の消費者保護センターへの苦情や相談の件数も増加しており、これら諸問題の解決を目指して追加トレーニングの実施や日本の法令順守グループの再編などの措置を講じている。当社は日本各地の消費者保護センターと連絡を取り合っているが、このうち一箇所のセンターが最近、当社に対し、同センターに持ち込まれる苦情や相談の件数を減らす必要があるとの警告文書を送付してきた。消費者の苦情が政府の審査に発展し、または現在の苦情の度合いが改善されなければ、規制当局が当社に対して何らかの措置を講じたり、当社が悪い意味でマスコミの注目を集めたりする可能性が高まり、いずれも当社の事業に損害を与える可能性がある。

 

既存の独立ディストリビューターを維持できず、また新規ディストリビューターを採用できない場合、当社の売上高は増加せず、減少する可能性もある。

当社は当社のほぼすべての製品を独立ディストリビューター(および中国における販売員)によって販売しており、事実上すべての売上高の創出を彼らに依存している。ディストリビューターは何時でも業務を打ち切ることができ、大多数の直接販売会社と同様に、毎年ディストリビューターは激しく入れ替わっている。ディストリビューターのうち、個人使用や短期的な収入を目的として当社製品を購入するために当社の事業に参加する者は、短期間しか当社に留まらないことが多い。エグゼクティブ・ディストリビューターのうち、販売組織の構築に時間と労力を惜しまない者は、概してより長期間当社に留まる。ディストリビューターの水準は、トレーニング、技術および能力の点で全くまちまちである。その結果、売上を維持し、将来売上を増加させるためには、当社は既存のディストリビューターをつなぎとめ、新たなディストリビューターを採用する必要がある。売上高を増加させるために、当社はディストリビューターの数を増やし、かつ/または生産性を上げなければならない。

過去にはアクティブ・ディストリビューターおよびエグゼクティブ・ディストリビューターがともに断続的に減少したことがある。当社のアクティブ・ディストリビューターおよびエグゼクティブ・ディストリビューターの数は将来増加しないかもしれず、再び減少する可能性もある。当社はディストリビューターを教育し、意欲を与え、つなぎとめるための多くの措置を講じているが、新規ディストリビューターの採用、教育および動機付けについては主にディストリビューター・リーダーに頼っているため、ディストリビューターの数および生産性の変動について正確に予測することは不可能である。当社およびディストリビューター・リーダーが、当社事業において、既存のディストリビューターをつなぎとめ新規ディストリビューターを引き付けるために十分な興味を抱かせることができない場合、経営成績に悪影響が及ぶ可能性がある。

ディストリビューターの数および生産性は、以下に示すような要因によっても左右される。

・当社、当社製品、当社販売網または競業者に関する不利な報道

・既存製品または新製品に対する無関心または技術的失敗

・潜在的な新たなディストリビューターに興味を抱かせ、効果的に事業に引き付けるようなスポンサー情報がないこと

・当社の製品およびその成分に対する世間の認識

・当社のディストリビューターおよび直接販売事業全般に対する世間の認識

・当社の方針および手続を実施するための活動

・当社または業界他社に対する当局の規制または制裁

・一般的な景況および業況

・ある国または市場の飽和または成熟の度合いにより、かかる市場においてディストリビューターを引き付けつなぎとめる当社の能力が悪影響を受ける可能性

当社の製品は当社のディストリビューターを通じて独占的に販売されており、また当社はディストリビューターの獲得において他の直接販売会社と競争しているため、当社の既存および新規の事業機会やインセンティブ、製品、ビジネスツールその他のイニシアチブによって、既存のディストリビューターをつなぎ止め、または持続的に新規ディストリビューターのスポンサーとなるための充分な熱意や経済的インセンティブを生み出せなければ、当社の経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。さらに、成熟市場においては、事業を確立し、高収入を得ているディストリビューター・リーダーに対して、事業構築活動や新たなディストリビューター・リーダーの育成に関する意欲を与え、かかる活動に活発に従事させることは、当社が直面している難しい課題の一つである。当社のイニシアチブが長期にわたってディストリビューターの熱意を生み出し続け、または計画されたイニシアチブによって、ディストリビューターの活動や生産性を維持すること、もしくはディストリビューター・リーダーが事業の構築および新たなディストリビューター・リーダーの育成に従事し続けるよう意欲を与えることに成功するとの保証はない。加えて、一部のインセンティブ、特にコンペンセーション・プランの変更は、当社のディストリビューターに不測の悪影響を及ぼす可能性もある。新製品や重要なイニシアチブの導入は、ディストリビューター・リーダーがその新製品またはイニシアチブに努力を集中する範囲内で、他の製品ラインに悪影響を及ぼす可能性もある。

 

当社の事業変革イニシアチブによって、間接費の削減や事業の成長を達成できない可能性があり、また予期せぬ悪い結果が生じる可能性がある。

当社は、会社事務所の営業効率を改善し、また収益性の低い市場への投資を削減するため、事業変革イニシアチブを引き続き実施している。当社は2009年度には日本の人員を大幅に削減する計画である。これによって事業に混乱が生じるなどの予期せぬ悪い結果が生じ、また削減された従業員や会社施設で事業を効果的に管理する当社の能力に何らかの悪影響が及ぶ可能性がある。さらに、当社がこの再編の結果として期待するコスト改善や効率性の向上を達成できない可能性もある。また当社は、事業変革イニシアチブの結果発生する節減額の戦略的再投資について継続的に評価しているが、当社の予測している節減額が最終的に達成されない場合もある。

 

ディストリビューターは独立契約者であるが、ディストリビューターの法規に違反する不適切な行為によって当社の事業が損害を被る可能性がある。

当社の既存市場においてディストリビューターが政府の法規に違反する行為をなした場合、当社が事業を行っている市場において、当社を相手取った行政措置がとられる結果となる可能性があり、それによって当社が損害を被るであろう。中国を除き、当社のディストリビューターは被雇用者ではなく、当社から独立して活動している。当社はディストリビューターが法律の要件を満たすように厳格な方針および手続を実施している。しかしながら、ディストリビューター全体の規模が大きいため、ディストリビューターについては時折問題が生じる。例えば、1990年および1991年に一部のディストリビューターが行った製品説明により、当社は米国においてFTCの調査を受けることになり、その結果、当社はFTCとの間で同意審決を締結することとなった。さらに韓国FTCおよび司法当局が当社および韓国のその他の企業に対して最近下した裁定は、当社の独立ディストリビューターの犯罪行為について、代位責任が当社に課されることがあると示唆している。当社が国際的に拡大するにつれ、当社のディストリビューターが将来の当社の開設市場について予測を試みたり、また当社が営業資格を得ていない市場でマーケティング活動やスポンサー活動を開始したりする可能性がある。当社がこの問題に対処できなければ、当社が罰金を科されまたはその他の法的措置を受ける可能性がある。

 

政府による審問、調査および措置が当社の事業に損害を与える可能性がある。

当社の業界に関して、日本、中国、ヨーロッパおよび英国を含む、さまざまな市場で政府の監視が強化されつつある。これらの件で悪い結果が出れば、同業他社についてさらに審査や制裁の機会が増す可能性がある。当社は随時、その事業内容および現地法規の順守状況について、さまざまな政府規制当局から公式・非公式の審問を受けている。当社またはディストリビューターが既存の法規を順守していないと判断された場合、当社の事業が損害を被る潜在的可能性がある。政府の措置がたとえ決定または命令に至らなかったとしても、かかる措置によって当社に悪評が立つ可能性があり、それによって、ディストリビューターを採用しまたは動機を与え、また顧客を引き付けるための取組みに悪影響が及び、結果として、当社の売上高および純利益が減少する可能性がある。

1990年代初め、当社のディストリビューターの製品説明および実務に対する調査に関連して、当社はFTCおよびいくつかの州規制当局との間に自主的に同意審決を締結した。これらの調査は、一部のディストリビューターが、製品や売上高に関して実証性がない説明を行ったとの主張を中心に行われた。当社は、かかるFTCの措置、およびそれに続いて1990年代半ばに行われた実証性のない製品説明に関する措置によって悪評が立ったことにより、米国における当社事業および経営成績が悪影響を受けたと考えている。当社は、同意審決に従い、特に、当社の方針実施のための手続を補強すること、ディストリビューターが平均売上高に関する追加的な情報開示なくして売上高に関する説明を行うことを認めないこと、および、実証されていない製品説明を行わずまたはディストリビューターにそれを認めないことについて同意した。当社は、これらの調査においてFTCおよび州当局が提起した問題に対処するため、より寛容な在庫買取方針の実施、ディストリビューターの平均売上高に関する情報の公表、当社の方針を実行するための手続の補完、ディストリビューターの製品販売支援の見直し、といったさまざまな措置を講じている。先の調査の結果、FTCは随時、当社が適用法規および同意審決を順守しているかどうかについて審問を実施している。米国内外で、FTCやその他類似の州または連邦の規制当局がさらなる措置をとった場合、将来、当社により一層の悪影響を与える可能性がある。

 

当社のネットワーク販売システム形態に対する私人からの異議申立てまたはその他規制の順守に関する問題によって、当社の事業が損害を被る可能性がある。

当社は、当社のネットワーク販売システム形態または事業の要素に対して、ディストリビューターを含む私人から異議申立てを受ける可能性がある。例えば最近、同業他社のうち数社に対して訴訟が起こされまたはその恐れが生じているが、かかる訴訟では事業が違法なピラミッド方式を含むものであるとの主張およびその他の主張が行われている。既に提起されまたは将来提起される可能性がある訴訟案件のいずれかにおいて不利な判決が下り、悪評が立ったり、現在の規制要件について当社の現在の商慣行と矛盾する変更が行われたり、罰金その他の罰則が科されたりすれば、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性がある。米国においては、ネットワーク販売業界および規制当局は通常、消費者を保護しかつ不適切な活動を防止するよう小売販売を進展させること、および合法的なネットワーク・マーケティングによる販売プランと違法なピラミッド販売とを区別することを目的として策定された、ディストリビューターに関する規則および方針の実施を利用してきた。当社は、判例法、FTCの裁定、いくつかの州の規制当局との協議および国内外の業界標準に基づいて、当社の規則や方針を採用してきた。しかしながら、ネットワーク販売システムに関する法律上・規制上の要求には極めて主観的な側面があり、本質的に事実に基づくものであり、かつ、裁判上の解釈に委ねられている。上記の理由により、特に現在のディストリビューターまたは元ディストリビューターによる民事の異議申立てにおいて、ネットワーク販売を取り締まる制定法または規則の適用または解釈によって当社が損害を被らないとの保証はない。

 

当社の製品およびサービス、特に栄養補助食品のマーケティングおよび宣伝に関する現在または将来の政府規制により、当該製品の販売が制限され、阻害され、または遅延し、また当社の事業が損害を受ける可能性がある。

当社の製品および関連するマーケティング・宣伝活動は、薬剤としての登録なしに販売される可能性のある成分や製品、およびかかる製品に関して行われる可能性のある説明について規定する、国内外の政府機関や監督機関の多数の法律および広範な規制の対象となっている。かかる法律および規制の多くは高度な主観性を伴い、本質的に事実を基礎とし、解釈に左右されるものである。これらの法律および規制によって、当社製品の導入もしくは販売が制限され、阻害されもしくは遅延し、または当社がその製品に関して行うことのできる説明が限定されれば、当社の事業は損害を被る可能性がある。

米国およびその他の市場では、ダイエット補助食品に関する規制を強化する動きが増しているが、これによって将来新たな制限や要件が課される可能性がある。ヨーロッパ、韓国および香港を含む当社の市場のいくつかでは、新しい規制が採択されており、または近いうちに採択される見込みであり、当該規制によって、新しい要件が課され、規制にかかる補助食品の分類が変更され、または当社が製品に含有できる成分や当社が行える説明の水準が限定される可能性がある。さらに、現行規制や新規制の下で、栄養補助食品および販売に際しての効能説明に対する規制当局の監視が強化されてきた。例えばヨーロッパでは、1997年5月より前にヨーロッパで販売されたことのない成分を含む補助食品(ノベル・フーズ)については、当社は広範な登録・販売前承認プロセスを経なければ、販売することができない。ヨーロッパでは、ビタミンとミネラルの最大摂取許容量について新たな上限を設定する追加規制の採択が見込まれている。さらに、FDAは最近、栄養補助食品業界向けの新たな医薬品適正製造基準および有害事象報告要件を最終的に決定した。これらの規則は、当社や当社のベンダーに適正な製造プロセスを義務付け、また消費者による当社製品の使用に伴う重大な有害事象の報告を義務付けるものである。新規制により製品の再調合または新規登録が必要となったり、規制当局が当社のいずれかの製品が適用される適正製造基準および規制要件に抵触すると決定したり、当社が新しい規制に適時適格に対処し従うために、当社製品を必要に応じて改変できなかったりすれば、当社の事業が損害を被る可能性がある。さらに、企業による栄養補助食品の販売・流通を制限したり、栄養補助食品会社に新たな負担または要件を課したりするような政府の法律や規制が施行された場合には、当社の事業が損害を被る可能性がある。

 

中国における事業は政府の厳しい監視を受けており、その結果次第で損害を被る可能性がある。

中国政府が直接販売活動に対し深刻な懸念を抱いているため、中国の政府規制当局は、直接販売会社の活動または直接販売に類似する活動を厳重に監視している。直接販売に関する中国での規制環境は徐々に強化されており、また中国政府の多数の国および地方レベルの役人が、適用される規制の解釈・適用方法の決定に当たって、しばしば多大な裁量権を行使する。これまでに政府は、適用法規に違反して直接販売活動に従事していると認定した会社に対し、営業停止や多額の罰金を課すなどの重大な措置を講じてきた。

当社の中国における事業は規制当局の厳しい監視を受けており、当社は過去において、一定の店舗での販売活動を禁止されたり、いくつかの件では罰金を科されたりするなどの困難に直面してきた。当社は現在、一定の拠点において直接販売ライセンスを取得しているが、政府の規制当局は、当社が当社のビジネスモデルに直接販売を取り入れるに際して、新たな規制およびその他適用される規制を順守しているかを見るために、当社の活動ならびに当社の直接販売員、販売促進員および雇用販売員の活動を引き続き監視している。当社は引き続き、現在も政府の審査および調査の対象となっている。これまでは時折、当社の販売員から政府に苦情が申告され、その結果として、政府による審査がより厳しくなってきた。当社の事業や活動、または雇用販売員、契約販売促進員もしくは承認された直接販売員の活動が、適用される規制に従っていないと判断された場合、多額の罰金の賦課、長期にわたる事業の中断、直接販売ライセンスを含む必要なライセンスおよび許可の取消し、または新規店舗の開設やサービスセンターの承認取得もしくは新規拠点への拡大が制限されるなどの結果を生じる可能性があり、これらはすべて当社の事業に損害を与える可能性がある。

 

中国における直接販売規制について、政府機関が、中国における当社の小売ビジネスモデルもしくは二重ビジネスモデルに悪影響を及ぼすような解釈もしくは施行を行った場合には、中国における事業は損害を被る可能性がある。

中国規制当局は、固定の拠点を離れて販売を行う独立ディストリビューターに対する多段階報酬の支払に関する制限など、重大な規制や制限を含んだ、ピラミッド商法の禁止に関する規制および直接販売規制を導入した。当該規制は、試験への合格を含み、直接販売員となる前の個人にもまた、当社の他の市場より負担の重いさまざまな条件を課しており、直接販売員に応募する者の意欲に悪影響を与える可能性がある。かかる規制の解釈および施行やその適用範囲、ならびに規制に基づいて課される特殊な制限や要件に関しては、引き続き混乱や不確実性がある。ピラミッド商法の禁止に関する規制または直接販売規制が、雇用販売員および契約販売促進員を擁する小売店舗という当社のビジネスモデルにも適用されると中国規制当局が解釈した場合、または雇用販売員および契約販売促進員を用いて事業を行うという現行の方法もしくは現在当社が実施している直接販売の実施が適用規制に違反しているとみなされるような規制の解釈がなされた場合、当社の事業および成長見通しは悪影響を受けるであろう。特に、ある販売員と、同人が教育、監督する販売員グループの販売効率を、当該販売員の給与および報酬を確定する要因の一つとして用いていることを含み、販売員および販売促進員への報酬支払に関する現在の方法が、新規制における多段階報酬に関する制限に違反していると判断された場合、当社事業は損害を被るであろう。雇用販売員および契約販売促進員を擁する小売店舗という当社のビジネスモデルと直接販売事業を併用することが、規制当局によって阻止された場合にも、当社事業は損害を被る可能性がある。

 

中国において当社の望む速さで国および地方政府から必要な承認を新規取得できなかった場合、当社が中国で直接販売事業を拡張し、事業を成長させる能力は悪影響を受ける可能性がある。

当社は、国および地方政府に対する必要なライセンス取得手続きを完了し、北京、上海、深圳および広東省の4都市において直接販売活動を開始した。当社の直接販売モデルを他の省に拡張するため、当社は現在、当社が進出を希望する各省に関して、地域、市、省および国の政府機関から一連の承認を取得しなくてはならない。必要な政府の承認を取得する手続きは継続して進展している。当社は多数の省、市、地区および国の政府機関に働きかけることが必要であり、これらの政府機関との承認手続きを処理するには、予想以上の時間がかかることがわかってきた。承認プロセスの複雑さや、中国における直接販売の発展に対して政府が警戒的な姿勢をとり続けていることにより、承認取得のスケジュールを予測することが難しくなっている。当社の直接販売活動についての政府の評価結果により他地域でのライセンス取得がさらに遅れたり、現在の承認取得の手続きが何らかの理由によってさらに遅れもしくは変更されもしくは現在の理解と異なる解釈がなされたりした場合、当社が中国において直接販売を拡張する能力および中国市場における当社の成長見通しは、悪影響を受ける可能性がある。

 

中国の独立ディストリビューターについては他の市場とは異なるコンペンセーション・プランおよびビジネスモデルが実施されているが、このことは、当社が中国において当社事業を成長させていく能力が損なわれる可能性がある。

中国における直接販売規制は、多段階報酬の禁止や、すべてのディストリビューターが、ディストリビューターになる前に必要な試験に合格するという要件を含む、さまざまな制限および要件を課している。当該規制はまた、直接販売活動に対して、当社の他の市場とは異なる他の制限を課している。その結果、当社は、当社事業の直接販売部分に関して、他の市場で使用しているモデルとは異なる直接販売コンペンセーション・プランおよびビジネスモデルを実施している。これらの制限が、中国市場においてディストリビューターに魅力的な事業機会を提供する当社の力に悪影響を与えないとの保証や、同市場における当社の成長力を制限しないとの保証はない。さらに、当該規制は、直接販売ビジネスモデルによる一般食品の販売を許可していない。「ライフパック」を含む当社の栄養補助食品のいくつかは、当社がこれらの製品について健康食品の認定を得るまでは一般食品として販売されるため、当社は、当該製品が健康食品の認定を得るまではこれらの製品を店舗でしか販売することができず、店舗外では販売することができないため、当社の直接販売事業に悪影響が生じる可能性がある。

 

中国を含む一定の市場への製品の流出が、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性がある。

時折、当社の製品が一定の市場でオンラインまたはその他の販売ルートを通じて販売されていることが判明している。これは中国ではより深刻な問題になっている。製品の流出は当社の販売ルートに関する混乱を引き起こし、当社の製品の小売販売を行うディストリビューターの能力に悪影響を与える。また当社のディストリビューターおよび販売員のための事業機会の実行可能性について悪い印象を生むことにもなり、当社が新たなディストリビューターや販売員を採用する能力を損なう可能性がある。さらにいくつかの件では、製品の流出に違法な輸入、投資またはその他の活動が含まれることもある。当社がこの問題に効果的に対処することができなかったり、製品の流出が増加したりすれば、当社の事業が損害を被る可能性がある。

 

中国において知的財産権を実施することは困難である。

中国の商法は当社の他のほとんどの主要市場と比べて相対的に未発達であり、その結果、当社が特許や商標の侵害に関し重大な問題に遭遇した場合、使用できる法的手段は限定される可能性がある。中国法の下で利用可能な知的所有権保護は限られており、当社製品の現地生産により、権限のない者がコピーその他の方法で当社の製法の入手、使用を企てるかもしれないというリスクの増加に当社はさらされている。その結果、当社は、製法を十分に保護できるという保証はない。

 

当社のツールの一つが特定の地域の市場において医療機器であると判断されたり、ディストリビューターが当該ツールを医療目的で使用したりした場合、当社がかかるツールを引き続き販売し、流通させる能力が損なわれる可能性がある。

当社は、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」や「ガルバニック スパ システムU」などのように、ディストリビューターが当社の製品を差別化することを可能にする独自のツールを販売することを戦略の一つとしている。当社はこれらのツールが医療機器には当たらないと信じており、ディストリビューターに対して医療機器としては販売していない。2003年3月、FDAは「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」が非医療機器であるか否かについて疑問を呈した。当社はその後、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」の非医療機器としての分類を肯定するようFDAに申請した。当社の申請に対し、FDAは未だ判断を示していない。ある機器が医療機器であるかどうか判断するには、当社またはディストリビューターが「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」について行う説明などのさまざまな要因がある。当社は他の市場においても、当社の一つ以上のツールについて、非医療機器としての位置付けおよび同ツールを使用する際に行うことのできる説明に関して、同様の不確実性および規制問題に直面している。例えば当社は、「ファーマネックス バイオフォトニック スキャナー」に関するディストリビューターの説明について、日本、韓国、シンガポールおよびタイの規制当局の調査を受けてきた。同様の規制により、「ガルバニック スパ システムU」は台湾では販売することができない。最近では医療機器の規制に関して、シンガポールおよびマレーシアにおいて、当社のツールの一部または全部に影響を与える可能性のある法案も提出された。これらの市場のいずれかで、当社のツールが医療機器であると判断された場合、またはディストリビューターが医学的な説明または資格のある専門家もしくは承認された医療機器にしか認められていない医療診断その他の活動を行うために当該ツールを使用していると判断された場合、市場でこれらのツールを使用する当社の能力に悪影響を与える可能性がある。また、規制当局がツールを審査することで、ディストリビューターが熱意を削がれ、また当該ツールを効果的に利用しにくくなる可能性がある。いずれかの市場において医療機器に関する認可が必要な場合、当該認可を取得するには、臨床的有用性に関する文書を提供し、医療機器業者に課される厳格な基準を満たすよう設計、仕様および製造工程を一部変更することを要求される可能性がある。当社がある市場であるツールを販売するために医療機器の承認を取得した場合には、他の市場でも同様の承認が必要であると主張するための先例として、かかる承認が使用される可能性がある。当社が医療機器に必要な文書を準備し、医療機器の承認を取得するのに十分な方法で臨床的有効性を証明し、または迅速にもしくは規制当局が納得のいく方法で当該変更を行うことができるとの保証はない。

 

一部のディストリビューターは報酬に関する取決めの変更を否定的に捉える可能性があり、当該変更がディストリビューターの生産性に影響を与えた場合、当社の経営成績に悪影響を与える可能性がある。

当社は、市場により異なる要素をもつグローバル・コンペンセーション・プランを実施している。当社は、コンペンセーション・プランの競争力および既存ディストリビューターや潜在的ディストリビューターにとっての魅力を維持し、市場動向の変化に対応し、ディストリビューターにインセンティブを与え(当社はこれが当社事業の成長を助けると考えている。)、かつその他の事業上のニーズに対応するために、コンペンセーション・プランの諸要素を随時修正している。当社のディストリビューター全体の規模は大きく、また当社のコンペンセーション・プランは複雑なため、かかる変更により期待した結果が得られるか否か予測することは難しい。例えば、2005年、当社は、日本におけるコンペンセーション・プランに、他の市場では成功した変更を加えたが、日本においては当社が期待していた効果は生じず、当社事業に悪影響を与えた。中国および東南アジアの特定の市場においても同様に、2005年のコンペンセーション・プランの変更により悪影響が生じた。当社は2008年、南北アメリカとヨーロッパ地域でコンペンセーション・プランの変更を実施した。当社は現在、2009年にはアジアのほとんどの市場で、これと同じ特性をもつコンペンセーション・プランを実施することを計画している。これらの市場、特に東南アジアおよび日本市場においては現在、独自のプランが実施されているため、この修正はより大幅な変化を伴うものとなる。当社が行うコンペンセーション・プランの変更がこれらの各市場で歓迎されずまたは望み通りの成果を上げないというリスクや、このような移行が売上高に悪影響を及ぼす可能性があるというリスクが存在する。当社のディストリビューターがこれらの変化に適応できなかったり、魅力的でないとみなしたりすれば、当社の事業が損害を被る可能性がある。

 

当社が、最近開設した発展途上の市場で順調に事業を拡張し、成長させることができなければ、長期的目標の達成が困難となる可能性がある。

過去十年における増収のうちかなりの部分は、新市場への拡大によって稼得されたものである。今後数年における当社の成長は、一部には、中国、ロシア、ラテンアメリカおよび東欧市場などの当社の新規・発展市場において、製品およびツールの発売やイニシアチブの実施に成功を収め、成長できるか否かにかかっている。これらの市場における製品およびツールの発売やイニシアチブの実施にあたって当社が直面する可能性のある規制上の問題に加え、発展市場においては、当社のプレミアム価格の製品受入れに困難が伴う可能性がある。これまで当社は、ラテンアメリカのような発展途上市場において収益を上げることに苦心してきた。これは、当社が現在拡大を意図している東欧その他の新市場にも当てはまるだろう。当社がこれらの新市場内でうまく事業を拡大することができなければ、当社事業の成長の機会は制限されることになり、その結果、長期的目的を達成できなくなる可能性がある。

 

当社の事業、マーケティング計画または製品に関する不利な報道によって、当社の事業および評判が損なわれる可能性がある。

当社の販売力および経営成績は、当社、当社のディストリビューター・ネットワークの性質、製品、およびディストリビューターの行為に関する不利な報道によって特に悪影響を受ける可能性がある。とりわけ、当社は以下に関する不利な報道による影響を受けやすい。

・ネットワーク・マーケティングの合法性および倫理についての疑念

・当社または競業者の製品の成分または安全性

・当社、当社の競業者および当社の各製品に関する規制当局の調査

・現在のディストリビューターまたは元ディストリビューターの活動

・直接販売に関する一般の認識

当社は過去に、規制当局による調査や審問に関連した否定的な報道により、事業に悪影響を被ったことがある。当社は将来も否定的な報道の対象となる可能性があり、その場合当社の事業および評判が損なわれる可能性がある。

 

新製品がディストリビューターおよび市場に受け入れられなかった場合、当社の事業は損害を被る可能性がある。

当社がディストリビューターの熱意を生み出す新製品を開発できるか否かは、当社事業の重要な要素の一つである。当社が新製品を発売できなかった場合、ディストリビューターの生産性が損なわれる可能性がある。加えて、新製品が市場に受け入れられなかったり、規制上の要件によって制限されたり、品質問題を抱えたりした場合、当社の経営成績は悪影響を受けることとなる。当社が新製品の導入を継続する能力に影響を及ぼす要素には、とりわけ、政府による規制や、有能な研究開発スタッフを引き付け、維持する力の欠如、第三者との研究や提携に関する契約の解除、競業者による所有権の保護(これは当社による類似製品の提供を制限する可能性がある。)、および消費者の嗜好や購買傾向の変化を予想することが難しいこと等がある。

 

主要な高位のディストリビューターを喪失した場合、ディストリビューター数の伸びおよび当社売上高に悪影響が出る可能性がある。

2008年12月31日現在、当社は約31,000人のエグゼクティブ・レベルのディストリビューターまたは常勤販売員を含む約761,000人の独立アクティブ・ディストリビューター、販売員およびプリファード・カスタマーを擁している。同日現在、当社のグローバル・コンペンセーション・プランの下で最高位にあるディストリビューターは約480名であった。これらのディストリビューターは、ダウンラインのディストリビューターから成る広範なネットワークと合わせると、当社売上高のほぼすべてを上げている。従って、ダウンラインのディストリビューターから成るネットワークにおいて高位を占めるディストリビューターまたは主要ディストリビューターのグループを、本人の希望により、または当社の方針や手続への違反による懲戒処分を理由として喪失した場合、当社ディストリビューター数の伸びや売上高に悪影響を及ぼす可能性がある。

 

法規によって当社の直接販売活動が禁止されまたは厳重に規制され、当社の売上高および収益性が減少する可能性があり、また規制当局が当社の事業に損害を与えるような新たな規則を実施する可能性がある。

世界各国のさまざまな政府機関が、直接販売を規制している。一般的にこれらの法規は、しばしば「ピラミッド」方式と呼ばれる詐欺的または虚偽的な事業方式の防止を目的としている。ピラミッド方式は、製品の販売高には関係なく新規加入者の採用に対して報酬を支払ったり、強引な勧誘方法を用いたり、かつ/または合法的な製品を扱わなかったりする方式である。現在の当社市場では、多くの場合、法規により、

・解約、返品、在庫品の買戻しおよびクーリングオフの権利を消費者およびディストリビューターに与えることを課し、

・当社または当社のディストリビューターに政府機関への登録を義務付け、

・当社の支払うコミッションに上限を課し、かつ/または

・ディストリビューターが新規ディストリビューターの勧誘に基づいて報酬を受けることがないよう確保することを当社に義務付けている。

非常に多様で矛盾することもあるこれらの法規を順守することは困難であり、当社に多大な資源の投入を要求するものである。かかる法律により、当社が既存市場での事業を継続できなくなったり、新規市場での事業開始ができなくなったりした場合、当社の売上高および収益性は減少する。現在当社が事業活動を行っている国々において、直接販売活動に悪影響を及ぼし、またはこれを完全に禁止するような法規の変更が行われる可能性がある。

 


当社の米国外の市場において輸入製品に課される関税が引き上げられた場合、または当社のさまざまな市場において税務監査の結果が不利なものとなった場合、当社の売上高が減少し、当社の経営成績に悪影響が及び、また当社の競争上の地位が損なわれる可能性がある。

従来、当社は当社製品の大部分を最終的に販売する国々に輸入してきた。これらの国々では、輸入に関するさまざまな法的規制を課しており、通例、当社製品に関税を課している。当社は時折、当社が事業を行っている世界各地のさまざまな法管轄の外国税務当局により、審査および監査を受ける。当該監査の結果、当社の所得税、輸入税、関税および当社製品の輸入および販売に関連するその他の支払額を決定するために当社が用いた方法について、税務当局が異議を唱えることがある。現在、多くの当社市場において税関の監査が行われている。当社は最近、日本に輸入された製品について、日本の税関から約27億円(2008年12月31日現在約29.7百万ドル)の追加関税を課税され、現在当該課税に不服を申し立てている。2005年7月1日より、当社は日本において新たな事業構造のもとで営業しており、日本への輸入製品の振替価格設定に関して、日本の税務当局との間で、事前の価格設定に関する合意の締結を協議している。これらの協議に関連して、税務当局は、関税に関する異議申立てにおける当社の立場、および取引の関税上の取扱いと以前の事業構造に基づく当社の所得税の取扱いとの違いについて説明するよう、当社に要求した。所得税の課税当局が、当社の立場または説明に同意しない場合、当局が当社の所得税上の立場に異議を唱えるリスクがあり、結果として当社が関税に関する異議申立てにおいて成功を収めることができなくなるか、または新たな所得税を課税される可能性がある。当社は、査定され支払った税額の回復に成功できなければその範囲内で、これに相当する費用を利益に計上する必要が生じる。

 

政府機関が当社の税務上の立場または振替価格の方針に異議を唱え、または当社の実効税率の引上げもしくは当社事業の損害につながるような法改正を行う可能性がある。

当社は国際市場において子会社を通じて事業を行う米国法人として、当社とその子会社との間の資金の流れに関する法律を含む、さまざまな税および内部振替価格に関する法律の適用を受ける。当社は随時、米国内外の市場において税務当局の監査を受けている。当局が当社の税務上の地位や事業構造、振替価格設定のメカニズムまたは内部振替について異議を唱えた場合、当社が罰金や追徴課税の支払いを課され、当社の実効税率が上がり、また当社の事業が損害を被る可能性がある。税率はその国によって異なるものであり、仮に当局がある管轄地域における当社の利益額を増加する必要があると判断した場合、当社が外国税額控除を十分に利用できなくなる可能性があり、当社の実効税率が上がる結果となる。例えば、米国の法人税率は35%であるが、仮に、法人税率が現在45%に設定されている日本のように、米国より税率の高い管轄地域において、当社の収益性が当社の他の事業とは不均衡に上昇した場合、当社の実効税率が上昇する可能性がある。関税、外国為替管理および振替価格設定に関するさまざまな法律は頻繁に改正され、また政府機関の解釈に委ねられている。当社はこれらの法律ならびにその改正および解釈に留意し、これを順守するよう努めているものの、当該法律に準拠して事業を継続することができなくなるリスクがある。当社がかかる改正に対応して業務上の手続を調整する必要が生じるかもしれず、その結果、当社事業は損害を受ける可能性がある。

 

サプライヤーを失った場合または材料不足の場合、当社事業は損害を被る可能性がある。

当社は、2社のサプライヤーから原材料および製品を入手しており、それぞれがニュースキン・ブランドのパーソナルケア製品の大部分を製造している。加えて、当社は現在、ファーマネックス栄養補助食品の大部分をサプライヤー2社に依存している。これらのサプライヤーを失ったり、代わりのサプライヤーを探し出してこれに移行したりすることが困難であった場合、当社事業は損害を被る可能性がある。さらに、当社は当社製品の一部を、製品の製法や原材料、もしくはかかる製品に付随する知的所有権を所有または管理している単独のサプライヤーから入手している。かかる製品には、昨年の当社の成長に大きく貢献した2製品、「ガルバニック スパ システムU」および「トゥルー フェイス エッセンス」が含まれる。当社はまた、当社製品の一部については第三者から販売ライセンスを得ている。これらの契約を更新できなければ、製品の一部を製造中止にしたり、代わりの製品を開発したりする必要が生じ、その結果、当社の売上高が損なわれる可能性がある。加えて、当社製品に使用している原材料や成分に関して供給不足や規制上の障害が生じた場合、当社が代わりの供給品またはサプライヤーを見つけ出す必要が生じる可能性がある。「g3」ジュースを含む当社の栄養食品のいくつかは、年に一度しか収穫されない天然物を含んでおり、供給が限られる場合がある。予測を超える需要があった場合、当社は、次の収穫期まで、超過分の需要に応じるための追加供給を受けることが困難な可能性がある。かかる問題にうまく対応できない場合、当社事業は損害を被る可能性がある。

 

製造や品質管理上の問題が当社事業に損害をもたらす可能性がある。

製造や品質管理上の問題、および品質の高い製品を適時に供給することを第三者のサプライヤーに依存していることが、当社の事業に損害をもたらす可能性がある。当社は時折、当社製品に関して、当社の品質管理基準を満たさない製品の供給など、製造上の問題を経験してきた。かかる品質問題は過去、市場における製品在庫の過不足を招いて、当社の売上に損害を与えたり、使用できない製品に関する棚卸資産の減損損失計上につながったりしてきたし、今後も同様の事態を引き起こす可能性がある。さらに、当該問題はディストリビューターの自信に悪影響を与え、また当社のさまざまな市場で政府によるさらなる審査を招く可能性がある。

 

当社は主要な人員に依存しており、業務執行役員やその他の主要従業員が提供するサービスを失った場合、当社事業および経営成績は損害を被る可能性がある。

当社の成功は上級経営陣の継続的な貢献に相当程度依存しているが、その多くは代替が困難である。加えて、日本および中国を含む当社の外国市場のいくつかでは、駐在員が主要な経営上の地位に就いている。これらの従業員は何時でも自発的に雇用関係を終了させることができる。当社は既存の人員をうまく保持できず、または新規人員を見つけ、雇用して、取り込むことができない可能性がある。当社はいずれの人員についても幹部職員保険に加入していない。当社は一部の上級役員につき、報酬条件を要約した採用通知または契約書に署名しているが、通常、業務執行役員との間で正式な雇用契約は締結していない。当社が何らかの理由により業務執行役員および主要な従業員によるサービスの提供を失った場合、当社の事業、財政状態および経営成績が損害を被る可能性がある。

 

当社の市場には熾烈な競争があり、また市況および競業者の力が当社事業に損害を与える可能性がある。

当社製品の市場には熾烈な競争がある。当社の経営成績は、将来の市況および競争によって損害を被る可能性がある。競業者の多くは当社より知名度が高く資金量も大きく、それによって競争上の優位を保つ可能性がある。例えば、ニュースキン製品はブランドの高級小売製品と直接競争している。当社は他の直接販売組織とも競争関係にある。当社の既存市場における主要な直接販売会社は、ハーバライフ、メアリー・ケイ、オリフレーム、メラレウカ、エイボンおよびアムウェイである。現在、当社には重要な特許その他の所有権保護がなく、競業者は当社製品に使用されているものと同じ成分を使用した製品を発売する可能性がある。ダイエット補助食品の効能を説明することは規制上制限されているので、当社製品と競業者の製品との差別化には困難が伴い、また栄養食品市場に参入する競合品により当社の栄養補助食品の売上高が損なわれる可能性がある。

当社は、ディストリビューターについてもその他のネットワーク販売会社と競争関係にある。競争相手の一部は、当社よりも事業歴が長く、市場での露出も高く、また高い知名度および大きな資金力を有している。競争相手の一部は、当社のディストリビューター向けグローバル・コンペンセーション・プランなど、当社が成功した事業戦略を導入しており、また引き続き導入する可能性がある。従って、当該市場において競争に勝ち、ディストリビューターを引き付け維持するために、当社は事業機会やコンペンセーション・プランが金銭的に報われるものであるよう確保しなければならない。業界での当社の経験は25年目に入っており、高い競争力を有していると考えているが、当社が当該市場におけるあらゆる努力において競争に勝てるという保証はない。

 

製造物責任に基づく賠償請求によって当社の事業は損害を被る可能性がある。

当社は当社製品に起因するとされまたは実際に起因する損害または損傷に対して、賠償請求を受ける可能性がある。当社は従来、製品に関する損害賠償請求をごく僅かな数しか受けたことがなく、かかる請求による経済的損害は比較的少ないが、保険業界の傾向や保険料の一般的な上昇が原因で、妥当な料率で製造物責任保険を提供する保険会社を見つけることが困難になってきた。その結果、当社は、自社の製品ラインの製造物責任リスクに対し自家保険をかけることを選択した。当社製品のいずれかが損傷や損害を引き起こすことが判明した場合、当社が製造物責任保険への加入を選択し、妥当な料率でこれが利用可能となる時までは、かかる損傷や損害に関する負債の全額は当社が負担することになる。かかる負債は多額となったり、当社の引当金を超えたりする可能性がある。当社が製造物責任保険に妥当な条件で加入できるかどうか、またいつ加入できるかは予測できない。

 

システム障害によって当社事業は損害を被る可能性がある。

当社は多様な地域で営業しており、また複雑なディストリビューター・コンペンセーション・プランを有していることから、当社の経営は効率的に機能する情報技術システムに大きく依存している。これらのシステムおよびその動作は、火災、地震、通信障害およびその他の事由による損傷または中断に対し脆弱であり、また、侵入、妨害行為、故意の破壊行為および類似の不当行為を受ける危険にもさらされている。当社は事業継続/障害復旧計画を導入し、実行した。当社の主要なデータセットは第三者の安全なサイトに記録保管されているが、第三者の復旧サイトとの契約は締結していない。いくら警戒したとしても、天災その他の予期せぬ問題が発生した場合、サービスが中断し当社の売上高および利益が減少する可能性がある。

 

SARSに類似する伝染病が、特に近年かかる伝染病が猛威を揮ったアジアにおいて当社の事業に悪影響を与えるリスクがある。

当社の2003年度売上高は、同年にアジアを襲ったSARSにより悪影響を受けた。SARSが再発生しまたは新たな伝染病が発生したとして、それらによる当社事業への影響を予測することは困難である。かかる事態が発生した場合、健康/免疫にかかる補助食品および一部パーソナルケア製品の売上は増加するかもしれないが、鳥インフルエンザやSARS、または人口密集地域で急速に拡大するその他の伝染病への恐怖により、人々が公共の場や相互の接触を避けた場合、当社の直接販売および小売活動ならびに経営成績が損害を被る可能性がある。

 

当社が制御不可能な多数の要因により、当社普通株式の市場価格は変動しやすい。

当社普通株式1株の終値は、2007年2月16日現在は17.72ドル、2009年2月17日現在は10.83ドルであった。この2年間における当社普通株式の1株当たり最低株価は8.42ドル、1株当たり最高株価は19.99ドルであった。多くの要因により、当社普通株式の市場価格が下落する可能性がある。これらの要因には以下のものがある。

・当社の四半期経営成績の変動

・当社設立時の株主または重要な株主によるクラスA普通株式の売却

・当社製品の一般的市場動向

・当社または当社の競業者による買収活動

・当社が事業を行っている市場の経済および/または為替問題

・当社の業績予想の修正または証券アナリストによる推奨の変更

・一般的な業況および政治状況

広範な市価変動が生じた場合、当社の実際の営業成績にかかわらず、当社普通株式の市場価格が下落する可能性がある。

 

2008年12月31日現在、当社の設立時株主は、その家族、相続計画団体および関連会社とともに、株主の総議決権の約30%を支配しており、彼らの利益は投資家の利益とは異なる可能性がある。

当社の設立時株主は、その家族および関連会社とともに、取締役会の選任および解任、ひいては当社の将来の方向や事業に影響を与える能力を有している。2008年12月31日現在、これらの株主は発行済普通株式の議決権の約30%を保有していた。よって、彼らは、事業機会、配当決議、普通株式その他の証券の追加発行に関する決定、および合併、整理統合または当社資産のすべてもしくは実質的にすべての売却に関する決定について、影響を及ぼすことができる。彼らは投資家の利益に反する決断をする可能性がある。

 

当社株主が相当数の普通株式を公開市場で売却した場合、普通株式の市場価格は下落する可能性がある。

当社の主要株主のうち数名は、発行済普通株式を大量に保有している。いずれかの主要株主が積極的な株式売却を決めた場合、普通株式の市場価格が低下する可能性がある。2008年12月31日現在、当社の発行済普通株式は約63.4百万株であった。これらの株式は、2003年の株式買戻しに関連して当社と売却制限契約を締結した一定の設立時株主が保有する約17.3百万株を除き、すべて自由に取引可能である。かかる売却制限契約に基づき、これらの株主は、公開市場取引に関して一定の数量制限に服している。当社にはこれらの制限を撤回し、または終了させる裁量権がある。当該売却制限が終了した場合、これらの株主が短期間に株式を大量に売却すれば、当社の株価が下落する可能性がある。

 

5【経営上の重要な契約等】

 

 「第一部、第2、3.事業の内容」および前述の「1.業績等の概要」を参照されたい。

 

6【研究開発活動】

 

 「第一部、第2、3.事業の内容」を参照されたい。

 

7【財政状態及び経営成績の分析】

 

 前述の「1.業績等の概要」を参照されたい。

 


第4【設備の状況】

 

1【設備投資等の概要】

 従来、当社の主な資金使途は、営業費用(特に販売費用)および運転資本(主に棚卸資産の購入)のほか、資本的支出、株式の買戻し、株式配当、債務返済、ならびに新規市場での事業展開などであった。当社は通常、営業活動によるキャッシュ・フローから営業活動の資金を調達しており、戦略的取引および株式の買戻し資金を賄うために時には長期借入れを行ってきた。

 当社は通常、高い売上総利益率、および営業費用に占める割合が大きい販売費用の可変的性質により、営業活動から正のキャッシュ・フローを生み出している。当社の営業活動から得たキャッシュは、2007年度の48.7百万ドルに比べ、2008年度は103.3百万ドルであった。営業活動から得たキャッシュが増加した主な要因は、事業再編の努力により収益性が上がったこと、税金支払いの時期、および受取債権の減少であった。

 運転資本は、2007年12月31日現在の95.2百万ドルに対し、2008年12月31日現在は124.0百万ドルであった。運転資本の増加は、主に現金預金および現金同等物の増加によるものであった。短期投資に加えて、現金預金および現金同等物は、2007年12月31日現在の92.6百万ドルに対し、2008年12月31日は114.6百万ドルであった。現金預金の増加した主な要因は、2008年度に営業活動から得たキャッシュが増加したことである。

 2008年度の資本的支出は総額16.0百万ドルであり、2009年度には約20百万ドルから25百万ドルの資本的支出を見込んでいる。これらの資本的支出は主に以下に関連するものである。

・コンピュータ・システムおよびソフトウェアの購入(機器および開発費を含む。)。

・当社のさまざまな市場における賃借物件(中国の小売店を含む。)の増築および改良。

 

2【主要な設備の状況】

 当社の主要な設備は次のとおりである。

 

 事業施設:これらの施設には、管理事務所、ウォークイン・センター、および倉庫/販売センターがある。50,000平方フィート以上の事業施設には次のものが挙げられる。

・米国ユタ州プロボにおける本社

・米国ユタ州プロボにおける販売センター/倉庫

・日本の東京における販売センター

 

 製造施設:各製造施設は50,000平方フィート以上あり、次のものが挙げられる。

・中国浙江省における栄養補助食品製造施設

・中国上海におけるパーソナルケア製造施設

・黒竜江省鶏西における「ビタミール」製造施設

 

 小売店:2008年12月31日現在、当社は中国において約45店の店舗を展開している。

 

 研究開発施設:当社は現在3つの研究開発センターを有しており、米国ユタ州プロボ、中国の上海および北京にそれぞれ1つずつ存在する。

 

 当社が所有する米国ユタ州の研究開発センター、中国における栄養補助食品工場および当社所有のその他の小規模施設を除き、当社は上記の施設を賃借している。米国ユタ州の本社および販売センターは関係者から賃借している。当社は、既存および計画中の施設が当社の各既存市場における現在の事業にとって充分必要を満たしていると考えている。

 

3【設備の新設、除却等の計画】

 該当なし。